「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」シーズン1・第4話のネタバレ

Fear the Walking Dead

第4回「消えぬもの」(Not Fade Away)のネタバレ

揺れる水面。プールの上に浮かぶニックは、サングラスをかけている。レジャーを満喫しているようだ。
トラヴィスはジョギングをしている。一瞬昔のことなのかと思わせるが、これは今のことでもあり、そして現実でもある。
ダニエルは外を見ており、オフェリアは母の世話をしている。クリスは家の屋根の上から、走る父を撮影している。彼はレポートをしている。

・昨日も火事があった。火事が頻発している。
・街にフェンスが立てられ、その外にいた住人たちは荷物を片手にどこかに連れて行かれてしまった。行き場所は不明。
・フェンスの中は安全。軍人たちが守ってくれている。
・ただし、明かりはつかない。
・トラヴィスは軍人にすごく感謝している。パレードでもやりかねない(クリスの皮肉)くらいに。
・軍は食料も配布している。動物園みたいだ。

トラヴィスはジョギングをしてフェンスのそばを通りかかる。
クリスは、フェンスの外から、光で信号を送る誰かに気が付く。
「やあ」
彼は微笑む。

マディソンは部屋の壁にペンキを塗り直そうとしている。アリシアは先週やったことだからと止めているが、彼女は何かをしていないと落ち着かないようだ。電気は通っているが、その電力量はかなりセーブされている。彼女に比べると、トラヴィスはかなりポジティブだ。

モイヤーズという男がリーダーの集会に参加するトラヴィスに、マディソンはご機嫌斜めだ。
家には9人もの人間が住み、アリシアの部屋はケガ人のグリセルダに占領されている。料理や掃除もしなきゃいけないし、ニックの世話もしなければいけない。全部をマディソンがやらなきゃいけないと怒る彼女。ライザが何もしないことに対してもイライラする(ライザは看護師の勉強をしていたので、医療知識がある。それを活かしてケガ人を助けているらしい)が、一番のイライラのタネはトラヴィスだ。「軍人のお友達と遊んでばかり」と怒るマディソンだが、アリシアはその喧嘩を止める。そこにオフィリアも現れ、アリシアを連れ出す。喧嘩は一時中断だ。

クリスは屋根の上で、交信に夢中になっている。トラヴィスは息子の言うこと(誰かが合図を送っている)を信じていない。太陽の反射でそう見えただけだと切り捨てる。クリスはしぶしぶ、屋根を降りる。

プールでプカプカ浮いているニック。マディソンは薬を飲むのを忘れていたという息子に、それを持っていく。ニックはその薬をグリセルダにあげるべきだというが(ややイヤミにも聞こえる)、マディソンは怒る。マディソンがイライラしているのをニックは見抜いている。

偉そうな軍人・モイヤーズが演説をしているのを聞いているアリシアやオフィリア、トラヴィス。
・感染はちゃんとセーブできている
・フェンスの中は安全
・フェンスの外に出ようとしたら拘束する
・外出禁止令はこのまま、集団での健康診断も強制
・衛星処理や水関連の問題は先送りする
・水は煮沸して飲むこと。ヨウ素を入れる。
オフィリアは医薬品を要求する。住人たちは口答えは許されない。

アリシアとオフェリアは、食料を受け取っている。トラヴィスは軍人に呼ばれていき、それをアリシアは心配そうに見ている。

モイヤーズは、ダグと言う男が検診を拒んでいるとトラヴィスに相談している。トラヴィスは彼をあまり知らないので尻込みするが、彼が断われば軍人たちが家に押し入ると聞き、従わざるを得ない。家に入り、妻からもダグと話すように頼まれるトラヴィス。ダグはバスルームに閉じこもっている。
「俺はできそうにないんだ」
「何を?」
トラヴィスは話を聞く。

結局、マディソンはクリスとリビングの壁を塗り直している。家に戻ってきたアリソンは呆れている。

ダグはパニックになっている。妻や子供を安心させたいけれど、現状がわからないのでどうにもできないからだ。トラヴィスはそれを必死で励ます。

アリシアは、こっそりスーザンとパトリックの家に忍び込む。彼女は、ベッドサイドに置かれていた手紙をこっそり読み、涙する。アリシアの腕からは、マットが描いたイラストは消えかけてしまっている。

トラヴィスに説得されたダグは健康診断を受けている。トラヴィスは家を後にする。

ライザは近所に住む病人たちの世話をしている。彼らはライザに感謝している。だが、ライザは自分の経歴を詐称しているようだ(本当は看護学生だが、病院に勤務していたことになっている)。

ニックは、隣家からライザが出てくる物音を聞いてプールから急いで上がる。妻も外に出てくる。それを観察しているニック。

クリスはマディソンに、光の信号を撮影したビデオを見せる。

クリスは病人の家に忍び込んで、寝たきり老人のモルヒネを自分に投与している。

オフィリアは恋人となった軍人・アンドリューと、車の影でイチャイチャしている。オフィリアは母のために薬を手に入れたいと考えているが、恋人から話を聞き出そうとしてもはぐらかされてしまう。

夜。トラヴィスとマディソンは、ガレージの車の中でイチャイチャしている。すぐに車を出ていくマディソン。トラヴィスもなんだかイライラしているマディソンを気遣っている。だが、マディソンはニュースがなさすぎる現状にイライラしていて、楽観主義なトラヴィスとぶつかっている。
と、そこにダグの妻のマリアが押し掛けてくる。ダグが車ごとどこかに消えたというのだ。マリアは混乱している。夜間外出禁止のうえ、フェンスの中では運転禁止と言われているのに、ダグは消えた。トラヴィスは彼を探しに行く。

マディソンは屋根に上り、クリスが見た方向に向かって信号を送る。

トラヴィスはフェンスのそばで乗り捨てられたダグの車を発見する。

マディソンはライトを点滅させ続ける。と、遠くの家で、ライトが点滅するのが見える。

翌日。トラヴィスは、軍人のモイヤーズにダグを探してほしいと頼むが、ダグは軍によって連れ去られた後だった。彼は基地で治療を受けると言う。トラヴィスは軍の代わりに、マリアにそれを説明するように命じられる。彼はつい、息子が街の外で信号を見たと漏らす。

ライザは病人の家を訪れる。だが、病人のヘクターも妻もいない。妻のシンシアは、エクスナーと名乗る女医を連れて戻ってくる。エクスナーは政府から派遣された医師だという。彼女は、ライザのコンプレックスを痛いほど刺激する。
エクスナーはライザを呼び、2人で話そうと言う。シンシアも、ヘクターと同じ場所で過ごすために街を出ていくようだ。
「よくやってるわね、本物の看護師じゃないのに」
とずばりと指摘するエクスナー。だが、彼女は「緊急事態だからいいのよ」といい、もう少し演技を続けるように指示する。ライザは困惑する。

マディソンはフェンスを切り、外にこっそり出る。道には行方不明者を捜すビラや花束が溢れている。荒廃した街。人が道に倒れて死に、そのまま腐っている。射殺されている者もいるが、感染していないのに死んでいる者すらいる。
と、そこに軍の車が通りかかる。慌てて車の下に隠れるマディソン。たくさんの軍人たちがやってくる。

ダニエルとグリセルダのところにもやってくるエクスナー。グリセルダを施設に収容しようというのだ。ダニエルも妻についていくと主張する。
続けて、ニックにも面会する。そこにトラヴィスもやってくる。エクスナーが施設に収容する人物を決めているという話に、なんとなく違和感を覚えているトラヴィス。

アリシアは、スーザンとパトリックの家に入り浸っている。マットの描いてくれた手のイラストをタトゥーにしようとしているのか、消えかけたイラストをなぞるように腕を針で突いている。

マディソンは無事帰宅するが、リビングでダニエルと鉢合わせる。何を見たのかを聞かれるマディソン。たくさんの死体を見たこと、病気ではない人も射殺されていたと彼に伝える。
ダニエルは昔話を始める。かつて彼が住んでいた地域でも、政府が何人も男たちを連れて行ったことがあった。ダニエルの父は、彼らがいつ戻ってくるか責任者に問い合わせたが、「すぐ戻ってくる」と言われただけだった。そしてダニエルは川で釣りをしていて、彼ら全員の死体を見つけたのだ。
「憎しみを持つなと父は言った。悪を働く者は邪悪だからではない。恐怖心のせいなのだと。その瞬間、父の愚かさを悟った。人を信じすぎた。事が起こる時はあっという間だ。覚悟しておけ」
ダニエルはグリセルダと共に基地に行くことを決めるが、何かあったらオフィリアの面倒を見てやってくれと頼む。そして、ニックから目を離すべきではない、とも言う。

ニックは、ヘクターの家に侵入し、薬が残っていないか捜している。マディソンはそれを発見する。マディソンは息子をめちゃくちゃに殴りながら「わかりっこない、わかりっこないのよ」(母や家族の苦労が?)と口走る。

アリシアは機嫌の悪いニックに部屋から閉め出される。トラヴィスが間に入ろうとするが、アリシアは自分が解決すると言う。アリシアは彼女なりに、兄を心配しているのだ。部屋に入れてもらい、兄をハグするアリシア。ニックもそれを受け入れる。

ガレージで何かを飲みながら、悲しみをこらえているマディソン。しかし、外で車の音と「助けて」という叫び声がする。

軍人たちがグリセルダを連れて行く準備をしている。トラヴィスは急な話に驚くが、ライザは、すぐに手術しないと彼女が足を失うと主張する。付き添おうとするダニエルだが、「行くのはあなたじゃない」と軍に言われる。軍が連れて行くのは、グリセルダと……ニックだった。アリシアはそれを聞いた瞬間、兄に「逃げて」と囁く。走り去るニック。「何かの間違いだわ」とマディソンは叫ぶ。

だがニックは捕まり、軍に拘束される。ライザはエクスナーに抗議するが、「本当に手伝いたいなら、街の外の病院に来て一緒に手伝って」と言われる。
誰も軍人たちを止められない。ライザは躊躇するが、エクスナーについていくことを決めてしまう。トラヴィスは後で連れてくればいいと言われ、彼女は車に乗る。マディソンはニックを追おうと家から飛び出すが、軍人に制止される。一瞬、彼女とライザは目が合う。

家の中の雰囲気は最悪だ。クリスは母が言ってしまったことにショックを隠せない。
「ライザよ。彼女のせい」
マディソンは静かに、怒り狂っている。トラヴィスもショックを隠し切れない。マディソンはガレージに閉じこもる。

※以下、アリシアが見つけたスーザンからパトリックに向けての手紙の内容。
アリシアがなぜか朗読してます。

パトリック、これを読んでるなら謝るわ
いつまでも愛してる
今日恐ろしいものを見たの
最初は不自然で異常だと思った
でも違ったわ
私が見たものは神のご意思よ
予言の時は来た
寂しいけれどすぐに再会できる

屋根に登り、息子が言っていたのと同じく、点滅している光を見つけるトラヴィス。

これを読んでるなら謝るわ
いつまでも愛してる

感想

・軍人がマジでイヤ~な感じで絶妙。
・ニックのような息子がいるのは、アメリカ家庭にとっては「あるある」なのでしょうか。それにしても、中毒とかメンタルな病気から子どもを救うのって本当に大変だと思う。マディソンが息子をポカポカ殴るシーンがとても悲しいです。
・軍人が明らかに病気の住人を集めてまわっているのがフラグですね。
・ちなみに、私は吹き替えで見ていますが、字幕よりも吹き替えのほうが“わかりやすい”です。言い回しにセンスがあるのは吹き替えかなあ?字幕はシンプルですね。