「ザ・ナイトメア」

thenightmare

2015年のアメリカ映画「ザ・ナイトメア」を見ました。ドキュメンタリーです。
以前、「ROOM237」を監督したロドニー・アッシャー監督が今回も面白い作品を作り出しています。
・悪夢を見ている人にインタビュー、その内容の共通点などを探る
・悪夢とは何なのか?
という話ではあるのですが、基本的には「金縛り」について聞いている内容かなという印象。金縛りはほとんどなったことがないので、全然共感できなくて寂しい。

ざっくりネタバレ

・悪夢とは、中世においては眠る人を苦しめる悪魔を指した。
(nightmare=「night」「mare」=夜の悪魔)
多くの人にとって、睡眠は恐怖をはらんだものである。

証言①ミシガン州、セントルイス、ジェフ。
子供の頃、シャワーを浴びてその後テレビを見ていた。すると、突然ニュースキャスターが話しかけてきた。「心配しない、いつの日か戻ってくる」
すべての暗闇が生きているように見える。

寝室に邪悪なものがいるという女性もいる。金縛りに遭う。頭の中で音がするし、体はヒリヒリする。色がこちらに押し寄せてくる。レーザーのようだ。悪夢を見る人は多い。

証言②アナ。
耳元で声がする。肌はヒリヒリ。体は動かせない。窓の外に何かがいる。何年も続き、子どももとられそうな気がした。

証言③ニューヨーク州、ニューヨーク、ケイト。
教師をしていた頃、ストレスばかりだった。その頃、本棚の横に人がいる夢を見た。

証言④ケンタッキー州、コビントン、コリーン。
2~3歳の頃、ベビーベットのそばの常夜灯を見ていた。部屋が赤くなって、何かが来た。何回も、部屋で寝るとぐったりして、意識がシャットダウンする。何か来たのがわかる。感電した感じだ。男は立体の影のようだ。輪郭ははっきりしている。画面が飛ぶように近付いてくる。彼がくると空気が振動する。呼んでも誰も来ない。

証言⑤イギリス、マンチェスター、スティーヴン。
寝ていると体がビリビリして、全身まひする。影だけの男がやってくる。
帽子男もいる。彼は攻撃的で、影男をまとめている。彼らはチームだ。電気ショックを受けたような衝撃を受ける。

証言⑥ニューヨーク州、ニューヨーク、クリス。
人生が2つあるようなものだ。ベッドに入ると、もうひとつの人生が始まる。金縛りだ。暗闇が生きてみる。夜中、人が来たのがわかる。しかもグループだ。

証言⑦カリフォルニア州、コスタメサ、コニー。
小学生の時も、15歳になってからも悪夢を見た。敵が多かったからかもしれない。後ろに悪魔がいると思っていた。悪魔のようなものがこちらを見ている。

証言⑧カリフォルニア州、ロサンゼルス、フォレスト。
子供の頃、赤ん坊の頃の話。人間の形をした何かが、寝ている自分を見ていた。宇宙人に近い。ZINE(ザイン)と呼んでいる。自分でも仮面を作り、ハロウィンの時にかぶった。

※ここからは、証言が入り乱れるのでメモとってないです。

「それは存在する。」
対策は調べた。医者はストレスだという。

「それは戻ってくる。」
また金縛りは怒る。この話を、誰もマジメに効かない。疲れてから眠るようにした。場所によって見る悪夢は違う。電話をとると、悪魔の声がしたのでケータイを投げた。部屋も体も揺れる。魂を抜かれそうだ。
「エルム街の悪夢」「コミュニオン/遭遇」にはシンパシーを感じる。

幽体離脱も経験した。「ジェイコブス・ラダー」の頭がブルブル揺れる描写は、マヒの感覚を良く表している。あんな感じだ。
「ナチュラル・ボーン・キラーズ」のOPの目まぐるしさも、悪夢に近い。

宇宙人に拉致されているのかもしれない。甲高いノイズが効果があるので、テレビをつけっぱなしで寝る。砂嵐の音が効くのだ。一時期、エスカレートしてテレビが部屋中に積み重なっていた。

幽霊は上に乗ってくる。幻覚の中を自由に動くこともできる。階段がたくさんある建物で、小学校時代の友達と会う。
手が金玉をもごうとする。起きたら股間が痛い。
じいさんがベッドサイドに立っていて、こちらを怒っている。「ママのシーツに写生したな。ママのベッドで自慰したな」
目の赤い男が「俺はお前を知っている」と言う。赤い目のネコが胸の上に乗っている。
自分は死ぬと思った。だから普通に就職してやると思った。

金縛りを解明してみよう(という監督)。
「素敵な金縛り」の紹介。世界中に逸話があるのだ。

ウェス・クレイブンは、シャオ族におきた実在のニュースをもとに「エルム街の悪夢」をとった。彼らは金縛りで死んだのだ。

「以前にもなく、二度とない。」
足音がした。自分の母が抱きしめてきたのだ。
幽体離脱でつかみ合いをした。
耳元で叫んでいる。
「イエスの名において立ち去れ!」と言ったらよくなった。
金縛りは精神世界のものだ。
コニーはYOUTUBEに自分の体験をアップしている。彼女は結婚して、キリスト教徒にもなった。これも悪夢の影響だ。

※悪夢の再現シーンでは、1人のアクターが衣装を変えながら、いろんな人の悪夢に出てくるというユニークな演出がなされています。

「最終目的地」
彼女と森でキャンプしていたら、青い人が現れた。彼女は「後ろの悪魔を怖がらないで」と呟いた。振り返ると、本当に悪魔がいた。実態のない、幽霊のようなものだろう。夢のシステム亜hわからない。
子供の頃の虐待の記憶を癒やすために、悪夢を見ている女性もいる。
金縛りを知らない人に教えたら、その人も金縛りにあんった。
金縛りに殺されたと思ったこともある。彼女のものが自分の部屋から全て消えていた体験をした時には、これは現実?と思った。
何かを探るのは楽しい?楽しくなくなってきた。いつの日か死ぬだろう。でも、なんてことない。

感想

・金縛り経験者の話、海外の悪夢を見ている人の話(シャドウマン、帽子男、宇宙人など)が中心。私が見ている「追いかけられる」「捕まって殺される」「集められて殺される」系の夢の話にはならなかったのが残念。
・この映画に関しては、あまり心に留めていなかったのですが、メモを見返して最後のセリフがかっこよすぎて泣いた。