「スリープウォーカーズ」

sleepwa

1992年の「スリープウォーカーズ」を見ました。アメリカ映画です。
・キング作品(原作ではなく脚本担当)
・SFXが笑える(ネコメイクした人が出てきます)
・カメオ出演豪華すぎ(「トワイライトゾーン」監督のジョン・ランディス、「ピラニア」や「グレムリン」監督のジョー・ダンテ、言わずと知れた「ヘルレイザー」のクライヴ・バーガーと「悪魔のいけにえ」のトビー・フーパー、キング本人も)!ただし、監督の顔わからないよ……。
ただ、面白いですよ。昔テレビ東京でも放映されていたような。猫がいっぱいでかわいい。

あらすじ

中西部の田舎町に移り住んできた吸精鬼スリープウォーカーの母子と、標的となった女子高生(「ツイン・ピークス」のM・エイミック)の戦いを描いたスティーヴン・キング作品。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=12259

ネタバレ

・人間と猫の血をひく「スリープウォーカー」
・姿を自由に変えられる、流浪の民(と聞くと、タモリ倶楽部を思い出す)
・猫が天敵であり、処女のエネルギーを吸って生きるヴァンパイアの元祖
と、冒頭に説明があります。

ある家では殺人事件があったのか、警察が集まっている。軒先には猫が吊るされており、なかにはバラバラになったり体がちぎれている猫(もちろん作り物)がそこにある。警察は少女のミイラ死体を見つける。その髪の毛には、髪飾りのようにバラが刺さっている。

別の家。レコードを聴きながら、半裸になって自分の二の腕をナイフで刻み、アルバムを見ている青年。「タニア……」。どうやら、彼はタニアという女の子が好きなようだ。彼女のアルバムの写真に、矢の刺さったハートまで書き込まれている(もしかして血文字?)
(それにしても、頭がおかしすぎるだろこの男)

キッチンには、猫に怯える彼の母親がいる。猫が罠にかからないことにイライラする母。息子は母とタンスを始める。そして熱烈なキスを始め、2人は寝室に消える。

タニアのバイト先(映画館)にやってくる青年。彼女が映画館でウォークマンを聞きながら踊り狂っているのを微笑ましく見つめる。話しかけられ、ドキマギするタニア。パパが彼女を迎えに来たところまで見送る。

青年が帰ってくると、猫を業者が捕獲している。母は「私、まだキレイ?」と息子に尋ねる。タニアの話をする2人。青年は母のためにも、タニアをものにしなければいけない。

詩の時間。青年(実は転校生)は詩を披露している。スリープウォーカーをテーマにした詩だ。
教師は手紙をまわしている生徒を怒鳴りつけ、「授業中は膝の上に手を乗せておくことだな」と言う。青年は教師の間違いを指摘して、クラスメイトから喝采を浴びる。
(立方体を四面体と間違ったという教師にあるまじきミス)

青年はチャールズという。彼が家に送ってくれたので、部屋に招き入れるタニア。母の趣味である「墓の拓本」(墓の上に紙を乗せて、鉛筆で写すという趣味)を見せる。タニアは写真が趣味だ。彼らはデートの約束をする。

チャールズは帰宅中、国語教師に見つかる。彼はチャールズが住んでいたと主張する街が存在しないこと、成績表が偽造だったことを見破る。「お互いによく知り合うことが大事だ」(ゲイ?)と言ってくる教師。次の瞬間、チャールズは教師の手をちぎりとる!
「たしかに手は膝の上においておくべきだったね!」
逃げる教師を森の中まで追いかけ、チャールズは教師の首元に噛みつく!

道の脇に車を止め、飼い猫と遊んでいる警察(猫連れてパトロールっていいですね)。すると、その横をチャールズが乗った車が猛スピードで通り過ぎる!
カーチェイスが続く。子どもを轢き殺そうとするチャールズ。
彼は不思議な能力を使って車ごと姿を消すが(透明になる)、警官の猫・クロビスはそれに気付いている。警官は彼を見失うが、青年が猫嫌いだったことは見抜く。

チャールズが家に帰ると、母親が飢え死にしそうになっている。ビンタされるチャールズ。
彼らは、最後のスリープウォーカーだったのだ!
「明日(タニアの)精気を吸い取ったら逃げよう」という2人。
家の庭には、猫が大量に集まっている。

2人はまた体を重ねている。しかし、鏡の中にいるのはでっかいネコ(いや、どう見ても猫の特殊メイクした人間ですが)だ!

チャールズはタニアを襲うことを迷い始める。「他の子じゃダメ?」とすら言うが、怒られてしまう。そこにタニアが押し掛けてくる。母は出てきて、彼女にバラをつける。警官に見つからないように?車の外観を変化させてから出かける2人。
しかし、彼が離れると車がもとに戻り、それは警官に見つかってしまう。

なんとお墓でデートをする2人(このあたりがカップルがカー○ックスするお決まりスポットらしいですけど……)。タニアは写真を、チャールズは墓の拓本をとる。しかし、キスをきっかけに、チャールズはタニアに乱暴しようとする。「僕のことを知りたいんだろう、教えてやってるんだ!」と、先ほど迷ったのがウソのようにタニアに暴力を振るうチャールズ。「生きるためには君が必要なんだ!」彼の顔はみるみる猫になっていく。

大事なカメラでチャールズをブン殴るタニア。彼は動かなくなるが、心配するタニアに「引っかかったな~!」とまた襲いかかる。だが、今度はワインのコルクオープナーで目を刺される彼。

タニアが逃げると、そこにはスピード違反を取り締まっていた警官が待ち構えている。彼はパトカーの後部座席にタニアを乗せ、チャールズに立ち向かおうとする。
「ベロベロバ~!」
という声とともに、警官を襲って殺すチャールズ。銃で撃たれても死なない彼は、タニアをしつこく狙う。だが、猫のクロビスがタニアを助ける。クロビスが触れた部分が溶け、チャールズは悲鳴をあげて逃げる。クロビスはそのまま、警官の死体に駆け寄る。

チャールズはボロボロのまま、家に戻る。

取り調べ中に発言のムチャクチャさを心配されるタニアだが、カメラを証拠として提示する。そして、彼女はクロビスを引き取りたいと申し出る。

チャールズの家には警察がやってくるが、スリープウォーカーとしての能力を使って、母は息子と共に透明になって警察をやり過ごす。

タニアは家に戻ってくるが、風呂から出てこない。彼女を守るための警察も、タニアのママの手作り夕飯をもりもり食べていて働かない。彼女は風呂で幻覚を見る。

と、そこにチャールズの母親が家に押しかけてくる。バラを花瓶ごとパパに叩きつけ、ママは窓の外に放り出す。警官は卒倒して役に立たない。壮絶な喧嘩が続く。
タニアを拉致して、チャールズの母は車を走らせる。

警官は、食べかけのトウモロコシを背中に刺されて死んでいる。

大量の猫がチャールズの家に向かって走っていく。母は警察に咎められるが、その男の指を食いちぎり、腕を折ってその腕で男をビンタする。

大量の猫がいるので、母は車ごと家に突っ込む!しかし、チャールズは死んでいる。間に合わなかったのだ。

タニアは逃げようとする。そこに、クロビスがまた訪れる。警官たちに助け出された彼女だが、チャールズの母はしつこく追ってくる。警官は猫のためのワナに足が挟まってしまう。しかし、そのワナを母に投げつけて応戦するも、殺されてしまう。

だが、庭にいた猫がタニアを助ける。母に次々襲いかかる猫。突然母は燃え上がる!(理由はわかりません)
「よくも私の息子を殺したわね~!」
しつこく追いかけてくる母。しかし、そのまま燃えて消えてしまう。
別の車(パトカーだっけ)に閉じこもっていたタニアは、クロビスを抱きしめながら燃えていく母を見つめている。庭にいた猫たちは解散して、姿を消していく。

感想

・母がタニアの肉体を乗っ取るのかと思いきや、全然そんなことありませんでした。
・猫って近親交配するのかな?と思って調べてみたのですが、この映画の場合は個人的な趣味なようですね(監禁されたり劣悪な環境というわけでもないし)。
・猫のくせに猫が苦手っていう設定とか、猫が大量に集まってくる設定とか、不思議なものが多いですね
・ただ、クロビスがめっちゃカワイイので猫好きにはおすすめ。なお、猫人間はジブリの「猫の恩返し」の男爵みたいな感じです。超絶禍々しいですけど。