「フロム・ダスク・ティル・ドーン」シーズン1・第2話のネタバレ

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ゲッコー兄弟は外で朝食をとっている。セスの刑務所生活について尋ねるリッチー。リッチーは兄を刑務所から助け出し、銀行強盗に及んだらしい。彼らはお互いの欠点について指摘しあう。弟が兄の教養のなさを指摘したと思えば、兄は弟の協調性のなさをいじる。弟が元妻の話に出したら、怒りだす兄。リッチーは嫌われ者だったため、森の小屋に住んでいたらしい。そのことを少し気にしている。喧嘩も多いが、セスの「ゲッコー兄弟復活だ」という言葉をきっかけに微笑みあう2人。

そして彼らは銀行強盗に出かけていく。

キャンピングカーでは、牧師が気持ちよく歌っている。どうやら、一家はメキシコに向かっているらしい。娘のケイティはスマートフォンを気にしている。恋人がいるらしい。気ままな旅に出かけたという父だが、娘は高校最後の時間を親との旅行に使いたくはないようだ。弟のスコットはメキシコのプロレスに夢中。スコットはアジア人(中国系)であり、養子である。妻が死んで半年、父はまだ不安定らしい。スコットは「父をそっとしておくべきだ」と主張する。

燃えている雑貨店の前を通るキャンピングカー。フレデリコはアールの死体を運び出している。彼は無線で、アールのことを報告し、指名手配を遂行する。そして、そのへんの男の車を奪って後を追いかける。同乗している車の持ち主が心配そうに尋ねる。
「何の事件だ、誰を追ってる」
「怪物だ」

指定された場所であるエル・レイを目指すセス。「隠れてほとぼりを冷ました方がいい」というリッチーだが、セスははなから否定する。セスはリッチーを非難する。リッチーは「フヌケ」になったようだ。金庫破りがまったくできなくなり、頭のキレも悪くなった。それはなぜなのだろうか?

リッチーはまた「早く来て」という声を聞く。
「邪悪なものがやってきてお前たちは無残に殺される」
とつぶやくリッチー。だが、彼にも意味がわかっていない。

と、車のトランクに入れていた銀行の窓口係の女が暴れている音がする。

彼氏のカイルが、ケイティを迎えに行くと約束している。聖書をいちいち引用しながら話す彼氏に、彼女は夢中だ(弟はそれをからかっている)。大切な結婚指輪を質に入れてキャンピングカーを買ったという父に、驚きを隠せない娘。

母が死んだ夜のことについて、語りたがらない父。どうやら交通事故が原因のようだが、父は何かを隠しているのだろうか?娘は彼氏に「すぐに迎えに来て」とメールする。

ジェシーとその友達を保護しているフレデリコ。彼に情報提供をするジェシーたちだが、この女の子たちは、リッチーに変なマークを書かれたとフレデリコに自分の手のひらを見せる。そこには、目のマークがあった。フレディが資料を確認したら、女の子たちの連続殺人事件の現場にあったマークに酷似している。
しかし、このいかにも怪しげな事件に関して捜査の人員は増やせないとボスから言われてしまうフレデリコ。本人も捜査からも外されることが決まる。しぶしぶ、彼はそれに従う。だが、諦めていないようだ。アールのポケットに残っていたナイフの柄(リッチーが幸運のナイフを呼んでいたが、柄しかない)を見つけるが、その裏には、女の子の手のひらにも描かれていた(リッチーが描いた)目のマークがついているのを見つける。彼はそれをそのままポケットにしまい込む。

「彼は信用できない」とささやかれるリッチー。「始末して」
「(兄を)殺せって?」
「お前、いったい誰と話してるんだ??」
セスは苛立つ。

リッチーはセスに車を停めさせ、荒野に立つ。するとそこには、女性の死体らしきものが転がっている。

話は巻き戻る。
銀行の窓口係・モニカの話。皆に給料を配っている。シングルマザーの彼女はグチをこぼしているが、「働く方がずっと楽」と言っていたその次の瞬間、ゲッコー兄弟が押し入る。と、リッチーに何かが話しかける。窓口係に「何か話しかけたか」と聞く彼。

セスは、彼らに強盗だと説明している。リッチーは突然男を殴るが、兄に従っている。
てきぱき動くセスだが、リッチーはドリンクを飲んでのんびりしている。リッチーが金庫の番号を知っている男を気絶させたので、スムーズにはいかなさそうだ。

ふと「彼女よ、やって」という声に従い、銀行の職員の女の首にナイフを当てるリッチー。それを窓口係・モニカが止める。彼女が番号を知っているようだ。「誰のことも傷付けないで」と懇願する。

次の瞬間、荒野に戻る。死体は消えている。セスとリッチーは殴り合いを始める。リッチーが先に立ち上がるが、彼らは2人ともダメージを受けている。

キャンプ場に併設されたようなレストランに到着した牧師一家。ケイティはへそを曲げている。カイルに迎えに来てもらう手筈を整え、彼女は車を抜け出す。

セスはカルロスに電話をかけ、リッチーのことを持ちかける。「リッチーは頭がおかしいのに、言うことを聞いていられない」というセスだが、カルロスはまた電話を切る。

ケイティの彼氏のカイルは車を走らせている。手を挙げているヒッチハイカーを乗せて、また車は走っていく。その男の手からはなぜか煙が出ている。(カイルは気のいい青年である)
「神を信じている?」と突然カイルに話しかけるヒッチハイカー。
「俺は多神教だ、魂が神を選び、務めによって魂の味が変わる」「(魂の)味?聞いたことないか?魂はアイスキャンデーだ。甘かったり苦かったり、強いものも弱いものも。あらゆる味がある、バラエティパックみたいだ。チェリーライムにピーチマンゴー、バナナストロベリー……君の味は?カイル」男は口を開く。目の色が変わり、牙が飛び出していく。ごくごくと血を飲み、男の血管は飛び跳ねる。カイルはみるみる干からびていく。男は彼の血を飲んで「チェリーライムか」と呟く。

銀行強盗中の回想。モニカの知っている番号では開かない。しかしリッチーは金庫を開けるために、モニカと交代する。彼は金庫破りの名人だ。
しかしリッチーは「自由にして」という声を耳にする。「私を解放して」「私を助けて」金庫の裏に、女性が透けて見える。「自由にして、私を助けて」

パニックを起こすリッチー。セスが代わりに金庫を開けるようだ。
トイレの途中、小便器の横にモニカをしゃがませている。
「リッチー、女を切って」「切るのよ」「私を自由にして」
女の声に従って、リッチーはモニカの首にナイフを当てる。
「いいから、やって」
非常ベルが鳴り響き、正気に返るリッチー。逃げようとする彼らだが、リッチーは開けたと言っていた裏口を開けていなかったようだ。しかし、無事に彼らは銀行から脱出する。

火に包まれるリッチー。
荒野にはモニカの死体が置かれている。それを抱きあげているリッチー。しかし、気が付くとそれは野犬の死体だ。車を捨てて、銀行員のモニカを解放することを決める彼ら。別の車で逃げるようだ。

フレデリコは、自宅で銀行強盗の監視映像を確認している。彼は諦めていない。だが、妻が彼を説得している。どうしてもアールのことを見捨てられないフレディ。
「(フレデリコとアールは)彼の家族よりも長い時間を過ごしてきた」
「あなたの家族は?」(妻はフレデリコの家族は自分たちであり、アールではないと否定している)

フレデリコは、銀行員の女が持っているであろう携帯に気が付く。子供のものをそのまま持っていったのだ。電話をかけられたセスは挑発に乗って彼と会話するが、逆探知されていることに気がついたリッチーがそれを踏み潰す。フレデリコは荷物をまとめ、ゲッコー兄弟を追うために家を出ていく。

ケイティがいなくなったことに気が付き、追いかける父と弟。しかし、そこにカイルの車がやってきて、死んだはずのカイルが、車から降りてくる。そこに追いつき、ケイティを見つけた父と弟は、ケイティを説得しようとする。ここでカイルの口から、父が教区の牧師を辞任したことが語られる。子供たちはショックを受けている。彼は辞任した理由を「私は偽物か?と自問していてはダメだ」と告白する。父は信仰を失ったのか?

カイルは父を殴り倒す。ケイティは怒って、カイルに立ち去るように命令する。「ゴミども、似たもの家族め」といった彼が車まで戻ると、その荷台には干からびたカイルの死体がある。そして、彼は次の瞬間ヒッチハイカーに戻っている。
「お疲れ、チェリーライム」
そのままカイルの車で立ち去るヒッチハイカー。

フレデリコはゲッコー兄弟のいたところまでやってくる。しかしそこには、リッチーが無意識下で野犬から滴る血でいつの間にか地面に描いていた、例の目のマークがある。

リッチーにセスは話しかける。
「金持ちになろうぜ」「そして、美女の腕の中で死のう」
いつものやりとり。だが、リッチーは窓の外を眺めはじめる。