「極道大戦争」

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2015年の「極道大戦争」を見ました。この映画を海外の映画祭に持って行ったというニュース見たけど、どう思われたんでしょうか?
「大日本人」みたいなオチで、腰が砕けましたけども。いや、嫌いじゃないですけど、大抵の人はこういうラストを想定していないと思う。

「悪の教典」「土竜の唄 潜入捜査官 REIJI」の三池崇史監督が、Vシネマ時代に手がけた異色ヤクザ映画路線への原点回帰で撮り上げた奇想天外エンタテインメント・ムービー。噛まれたらヤクザになってしまう“ヤクザ・ヴァンパイア”という前代未聞の設定の下で繰り広げられるヤクザ同士の血みどろの抗争の行方が、パワフルかつ自由奔放に描かれていく。主演は「ROOKIES」の市原隼人、共演に成海璃子、リリー・フランキー、高島礼子。また、恐るべき敵・狂犬役で「ザ・レイド」のヤヤン・ルヒアンが登場。

敏感肌で刺青も入れられないハンパ者のヤクザ、影山亜喜良は、昔気質な人情派の親分・神浦玄洋に憧れる男。ところがある日、最強伝説を持ち、不死身と噂された神浦が、次々と現われる刺客に八つ裂きにされてしまう。命が果てようとしていたその時、神浦は最期の力を振り絞り、影山の首元に噛み付いた。なんと、神浦の正体はヤクザ・ヴァンパイアだったのだ。かくしてヤクザ・ヴァンパイアの血を受け継いだ影山は、超人的な能力を身につけ、神浦の仇討ちへと立ち上がるが…。

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=351661

ネタバレ

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まあ、こんな感じの話です↓

・ヤクザに噛まれるとヤクザになる!そう、ヤクザの組長はヤクザヴァンパイア!
そのせいで、サラリーマンも看護師も女子高校生も小学生(ヴァンパイア化してパンチパーマになりますが、そもそもこの方女優さんなんだよなあ。「TOKYO TRIBE」の人だっけ)も、全員ヤクザに!
・ヤクザの内部分裂が、いつしかヴァンパイア化した住民を巻き込んで大騒動に!
・最後、市原隼人がデビルマンになる!

ネタバレするのも正直しんどいので、すごくざっくり話します。

・もともと、ヤクザの組長はヴァンパイアだった。吸血鬼が故にパワーと生命力を持ち合わせていたのだ。
・血液を提供しているのは、でんでんさん演じる居酒屋の店主。地下では囚人たちが編み物して過ごしてます。レース編みか?
・宣教師風の男(アメリカ人?)、アキバ系オタ男(インドネシア人俳優さんが演じてます)が刺客として現れ、組長を殺す。組長の下についていた部下(高島礼子)が裏切り者だった。彼女が組を乗っ取る。
・その組長の生首が、主人公を噛んで感染させる。
・日本のヴァンパイアは寿司桶みたいなので寝てるらしいぞ。ワラしいて。

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・主人公、喉が渇いてけっこうたくさんの人を噛む。そこからドンドン感染が広がる。
・ヤクザヴァンパイアなので、ヤクザの血はまずい。その代わり、カタギの血はめちゃくちゃ美味しいという設定、なので、ヤクザは生き残ります。

・主人公と刺客たち、ヤクザとヤクザ化した住民たちで大喧嘩となる。
・最後の刺客、カエル男と対決。着ぐるみを脱いだらリアルなカエル男が出てくる。
・カエルのへそを攻撃したら、巨大化してしまう。「世界が終わる~!」
・市原隼人の背中に羽が生え、デビルマンなヴァンパイアに。わあ、かっこいい(棒)。
・ドラをならす成海璃子。新しい戦いの始まりだ!

まあ、全体的にマジメにバカをやりたかった映画というのがよくわかります。ただ、全力でバカかと言われるとそういう映画ではない。
ヴァンパイア映画かと言われるとそれも違う。ゾンビとも違う感染源で、皆がヤクザになる(まあ、ゾンビよりもヴァンパイアのほうが攻撃的で能動的というのもわかる)のが描きたかったんでしょうが、そんな怖くないなあという不満もあります。
「感染する恐怖」とか「自分が自分でなくなる恐怖」ではなく、「一般人がヤクザにどんどん変化する」面白さに軸を置いた作品です。