「はじまりのうた」。2013年の映画。こういう映画は普段あまり見ないのですが（理由：オサレだから）、大好きなキーラ・ナイトレイにデレデレしたかったので見ました。結論。いい映画だ。
キーラ・ナイトレイの歌声がサントラが欲しいくらいに素晴らしいというのはもちろん、ダメ音楽プロデューサーのダンが家族と再生していく物語でもあり、キーラ演じるグレタが自分らしく生きることを取り戻していく話でもあり、まさにハートウォーミング。話の構成の仕方とかも面白いし（グレタ目線とダン目線のエピソードがそれぞれまったく違うのがイイ）、「あと1センチの恋」よりもこの映画をおすすめしたい。
あらすじ
アカデミー歌曲賞に輝いた「ＯＮＣＥ ダブリンの街角で」で高い評価を受けたジョン・カーニー監督が、キーラ・ナイトレイとマーク・ラファロを主演に迎えて贈る音楽ドラマ。崖っぷちの音楽プロデューサーが、恋人に裏切られた失意の女性シンガー・ソングライターと手を組み再起を図る姿をハートウォーミングに綴る。
音楽プロデューサーのダン。かつては人気ミュージシャンを次々と発掘し、ヒットを飛ばしてきた彼だったが、すっかり時代に取り残され、ついには自分が設立したレコード会社をクビになってしまう。失意のまま飲み明かし、酔いつぶれて辿り着いたバーで、ふと耳に飛び込んできた女性の歌声に心を奪われる。小さなステージで歌を披露していたのは、シンガー・ソングライターのグレタ。ブレイクしたミュージシャンの恋人デイヴに裏切られて別れたばかりで、今も失意のどん底。そんなグレタに一緒にアルバムを作ろうと提案するダン。お金のない２人がスタジオに選んだのは、なんとニューヨークの街の中。ストリート・ミュージシャンたちに参加してもらい、大胆にも路上でゲリラ・レコーディングを敢行してしまう２人だったが…。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=350077
ネタバレ
・歌が好きなグレタ。友人のライブで飛び込みで歌わされるが、イマイチウケない。
・レコード会社の幹部だが、だらしなくて酒好きのために解雇されたダン。酔ってフラフラして娘にまで迷惑をかけるが、グレタの歌（冒頭のシーンと重なる）を聞いて感銘を受ける。彼の眼にだけは、グレタの歌が福音のように聞こえる。彼女の後ろで、様々な楽器が勝手に踊りだす。グレタの見ている光景とは別に、彼には素晴らしい風景が見えている。
・グレタをスカウトするダン。イマイチ信用していないグレタだが、彼のむちゃくちゃな性格に引き込まれていく。
・グレタの話。どうして、彼女は冒頭あんなに落ち込んでいたのかが、このエピソードを通じてわかる。
・元カレのデイブは歌手としてデビュー。作曲や作詞もできるグレタのフォローがあったからでもあるが、レコード会社は彼女を邪魔者扱いする。ひとりぼっちでいるグレタ。
・友人のミュージシャンとも久しぶりに親交を深めたりするが、デイブは彼女をほったらかしでツアーへ。
（ちなみに、ここでグレタが「抹茶っておしっこの味みたい」って言ってたけど、飲んだことないからわかりません！※もちろん尿のほうよ 両方味わったことがある人、どうですか？）
・ツアーから戻ってきたデイブの新曲を聞き、突然彼をビンタするグレタ。
彼が誰か別の女の子のことを思っていることを、曲を聞いてわかったのだ。彼は浮気をしていた！
・友人の男ミュージシャンの家に行き、泊まらせてもらうグレタ。（とはいえ、恋人同士にはならない。腐れ縁みたいな感じ）
・だから、冒頭のライブであんなに落ち込んでいたのだ。失恋した後のグレタ。
・グレタとダンは、ダンのいた会社にグレタを売り込みに行く。
そして、退屈しているミュージシャンを集めて、路上でゲリラライブをして、それで音源を作ろうと言う。
・ダンの娘と会うグレタ。背伸びしすぎている彼女にファッションのアドバイスをしたり、一緒にアイスを食べて仲良くなる。
・2人で1本のイヤホンを共有し、ｉＰｈｏｎｅのプレイリストを聞くグレタとダン。2人は音楽談義を重ねる。親友のようにも、親子のようにも見える。
・ダンは妻と別居しているが、その理由は妻の浮気だった。浮気相手は妻を迎えに来ず、2人の関係はこじれたまま。だが、1つのイヤホンを分けて曲を聴くのは、夫婦の思い出の行為だった。
・デイブが音楽賞を受賞。お祝いに、グレタは曲を贈る。その曲に聞き入るデイブ。彼から電話が入るようになるが、忙しいグレタは彼に構えない。
・ギターをしているダンの娘を収録に参加させ、ベースが弾けるダンと一緒に演奏させたりもするグレタ。
・デイブとグレタが再会。彼はへこたれていると告白する。浮気相手とも別れている。
・契約を結べることになるグレタは、デイブのライブに呼ばれ、訪れる。
彼の歌声に感動しているたくさんの人を見て、涙を流すグレタ。デイブが振り返ると、グレタはもうそこにはいない。
・グレタはダンにイヤホンを送り返す。
それを使い、ダンは妻ともう一度やり直すことを決める。
・グレタとダンはある計画を立てる。それは、レコード会社と契約せずに、ネットでCDを販売すると言うもの、ダンの友人のミュージシャンも協力してくれ、どんどんダウンロードされていく。1ドルで自分の曲を聴いてもらうことを選んだグレタ。
・レコード会社に戻ることができたものの、このことをしった社長（ダンの親友）に「またクビだ！」と言われるダン。
なんというハートウォーミング！これはすきな映画。