「メイズ・ランナー」

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2014年のアメリカ映画「メイズランナー」を見ました。
毎日姿を変える迷路。中に住む不思議な怪物たち。その中心に置き去りにされた少年たち。という、少年漫画みたいな話であります。原作がヤング小説だから当然か?

あらすじ

全米のティーンエイジャーを虜にしたベストセラーYA小説3部作の第1部を実写映画化したSFアドベンチャー。理由も分からぬまま巨大な迷路(メイズ)に放り込まれた若者たちの過酷なサバイバルの行方をスリリングに描く。主演は本作で一躍ブレイクしたハリウッド注目の若手、ディラン・オブライエン。共演にウィル・ポールター、カヤ・スコデラーリオ。監督は2012年に発表した短編が評判を呼び、本作で記念すべき長編デビューを飾ったハリウッド期待の新鋭、ウェス・ボール。

その青年が意識を取り戻したのは動く檻の中。そのまま送られた先は巨大な壁に囲まれた草原の広場。待っていたのは、彼と同世代の若者たち。一切の記憶を失った彼が、かろうじて思い出したのはトーマスという自分の名前だけ。そんなトーマスは、若者たちからこの世界の謎めいた仕組みを説明される。それは、壁が巨大な迷路になっていて、夜間になると閉じられ、翌朝には新たな道順が出現するというもの。彼らはこの広場(グレード)でコミュニティをつくって生活し、“ランナー”と呼ばれる精鋭たちが、出口を発見すべく危険な迷路探索に挑んでいた。しかし、未だ迷路の構造も謎も解明できずにいた。もはや脱出を諦め、現状を甘んじて受け入れようとする者が出てくる中、トーマスは先輩ランナーのミンホとともに、命がけの探索を続けていくが…。

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=351660

登場人物

トーマス:主人公。足が速く、勇気がある
アルビー:グループのリーダー。最初に迷路の中に投入されたらしい少年。黒人。
ニュート:副リーダー。シニカルなジョークが得意なタイプ。
チャック:グループの最年少?ぽっちゃりで天然パーマの少年。くいしんぼう。
ギャリー:トーマスと敵対する男の子。「ナルニア国」シリーズでユースチスを演じていた子です。
ミンホ:ランナーのリーダー。トーマスと意気投合して、彼に迷路のことを伝える。韓国人?
テレサ:最後に迷路に送り込まれた少女。トーマスとテレサにはある秘密があるようで……??

他にもたくさん男の子が出てきますが割愛。

ネタバレ

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エレベーターの中で苦しんでいるトーマス。上へ上へと昇っていく中、少年たちがその中を覗き込んでいるのが見える。「ここからは逃げられない」という言葉だけが聞こえて、トーマスは倒れてしまう。

少年たちに「グレードへようこそ」と歓迎されるトーマス。※グレードは彼らの拠点のことです。
何も思い出せない彼を案内するニュート。最初に投入されてから3年間、彼らは迷路を脱出する方法を探し続けている。姿かたちを変える迷路は、夜中になると閉じてしまう。迷路の中に残ってしまうと、朝までは生き残れない。怪物の「グリーバー」がいるからだ。

彼らは役割分担をしながら生きている。大工や食料班、医療チームなどに分かれている。因縁をつけてきたギャリーとレスリング対決をすることになったトーマス。倒れた拍子に、自分の名前がトーマスだと思い出す。

彼自身も仕事を与えられ、森の中に行くトーマス。そこでグリーバーに襲われたベンに襲撃されるトーマスですが「お前のせいだ」「俺は見た」と口走りながら襲ってくる。お腹に刺されたあとがあるベン。グリーバーに刺されると、脳に障害が残り毒が体に回って正気を失う。感染したベンをわざと迷路の中に入れ、迫りくる通路に挟ませて死なせるアルビーたち。「もう仲間じゃない」という彼らには、違和感しかない。

夢のなかで、彼らを見守っている側にいるトーマス。夢の中には女の子も出てくる。「WCKDは近い、彼らに試練を」「すべては変わるの」「WCKDは正しい、トーマス。ここで決めて」という言葉を聞く。

朝。ベンがたどった道を調査するために、アルビーたちが迷路の中に入る。しかし、夜になりかけても彼らは戻ってこない。ようやく、戻ってくる彼ら。しかし、ミンホが傷付いたアルビーを引きずって帰ってくる。既にアルビーも刺されているので、彼を迷路に置き去りにしようとする仲間たち。しかし、トーマスはそれを許せずに迷路の中へ!ミンホ、アルビー、トーマスは夜中の迷路に閉じ込められてしまう。

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アルビーを通路の上につるし上げ、襲ってきたグリーバー(クモのような形をしている。正直、「漂流教室」の未来人間にしか見えない)から逃げながら、トーマスは怪物を殺すことに成功する。

翌朝、無事に帰還するトーマス達。裁判が開かれ、トーマスを追放するか?それともランナーにするか?で激しい討論が繰り広げられる。
と、そこに「新しい人物がエレベーターで送りこまれた」という連絡が入る。初めての少女。しかも彼女は「彼女でもうおしまい」というメモを持っている。しかも少女・テレサは、トーマスの夢に出てきた少女であり……!?

グリーパーの死体を調べるため、トーマスとミンホ、そして志願者(ミンホ以外のランナーは辞退してしまった)の5人で迷路の中に入る。グリーパーの死体を調べると、それは機械でできている。引き抜いた部品のなかにはキーの役割をするものもあり、「WCKD」の文字もある。

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ミンホは迷路の構造と変化のパターンを調べ尽くしている。しかし、どこにも出口がないと訴える。そこへテレサがやってきて、アルビーが危ないと告げる。テレサと一緒に運ばれてきた荷物の中に遭った薬品をアルビーに撃つトーマス。なんとかアルビーは助かるが、ギャリーはトーマスを敵視し続ける。

トーマスになつく少年・チャック。彼は両親に会ったら渡すための像を作り、いつもそれを持ち歩いている。

トーマスとミンホは中に入り、グリーパーの部品の「キー」を使う。すると、今まで開かなかった扉が開き、中に入ることができるが、逃げざるを得ない状況に陥り、また仲間たちのもとへ戻る。

アルビーのうわごと
「無理だ、出してくれない」
「(トーマスは)彼らのお気に入りだった、いつだって」
「何でここに来た?どうして?」
この言葉の真意とは?

しかし、夜になっても扉が閉まらず、グリーパーたちの襲撃もあって仲間たちはどんどん殺されていく。チャックもつかまるが、なんとか助かる。しかし、アルビーがさらわれてしまう。

ギャリーとトーマスが対立して、仲間が分裂する。出口を探したいトーマスにつくミンホたち。ギャリーたちは広場に留まると言う。
実はこの迷路は実験場であり、試練を与えて適応能力を観察されてきたことがわかる。そして、トーマスとテレサが実験する側にいたことも思い出される。「ここは僕らのうちじゃない!」と言いながらグリーバーを相手に戦い、先に進み続けるトーマスたち。
犠牲になる少年もいるが、皆でグリーバーに立ち向かい、扉の向こう側に進む。

エレベーターに乗り込み、その上に進む生き残りの少年たち。
(トーマス、テレサ、ニュート、チャック、ミンホなど)
そこには荒れ果てた研究所がある。たくさんの人が死んでおり、再生された映像で真相が明らかになる。

・太陽が世界を焼き尽くしてしまい、人々は餓死寸前
・フレアウイルスという、人間の脳を食べるウイルスが繁殖するようになる
・しかし、ウイルスに犯されても死なない若者が登場する
・若者たちを集めて、その経過を観察する実験場を作った
・「新しい世界が待っている……」

ということが説明されるも、その説明をしていた女医が自殺。とにかく外に出ようとするトーマスたちだが、そこにギャリーが登場。ギャリーはグリーバーに刺されながらも広場から逃げてきたよう。ギャリーは正気を失っており、彼らを襲おうとする。
しかし、ギャリーを撃つための銃がチャックを撃ち抜いてしまい……!

そこに防御服を来た男たちがなだれ込んでくる。なんとかチャックの作った像を受け取るトーマス。

ヘリコプターで迷路の外に運び出される若者たち。

しかしその一方、映像のなかで自殺した女医は生きており、彼らに嘘の情報を与えるための演技をしていたことがわかります。
「予想よりも多く生き残った」
「今、彼らはエサにくいついている」
そして実験は第二段階へ……。
見終わって思うのは、「迷路で釣られた」という感想。迷路を話の軸にしているのに、全然迷わない(もう既に解析されているため)という哀しさ。また、少年たちだけのところに少女が送り込まれるのでテンプレなスケベ展開があるかと思いましたが、さすがにありませんでした。
それにしても、二部作なのか三部作なのか調べる気にもなりませんが、レンタルになったら見るかな……くらいの気持ちにしかなれないのであります。