ゾンビドラマ「Zネーション」シーズン1・5巻(第9話~第10話)ネタバレ感想

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さて、第5巻!
こちらの9話はマックとアディのSFっぽいエピ、10話は10Kと現地のおじさんのほのぼのしつつも切ないエピが入ってます。
11話からかなり方向が変わってくるこの「Zネーション」、ゾンビドラマらしいところが満喫できるのはこのあたりまで?
この後からは「人間のほうがコワイ」的な展開が続出します。

第九話のあらすじ

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夢と現実の狭間で/Die Zombie Die… Again

ユタ州をバイクで走るマックとアディ。仲間とはぐれて、すでに数日が経つ。2人は、仲間との合流方法を模索するが、関係はぎくしゃくし始める。マックによそよそしい態度を取るアディは、昔の記憶だと思われる映像のフラッシュバックに悩まされていた。精神的に参った2人は、奇妙なループに迷い込んでしまったのか。何が現実で何が夢なのか。記憶から消し去ったアディの過去が蘇る。
http://wwws.warnerbros.co.jp/kaidora/znation/ep.php

第九話のネタバレ

※このエピソードには、アディとマックしか出てきません!

「ゾンビ津波」以来、仲間とはぐれてしまったアディたち。その関係は相変わらずぎくしゃくしています。
そもそも、マックとアディはゾンビに襲来されて世の中が変わってから出会ったカップル。お互いに知らないことが多すぎる!
しかも、アディは微妙に記憶を失っており、そのフラッシュバックに時たま苦しめられています。

彼女はいつも夢を見ます。時には、白昼夢のように蘇ってくる映像。
「暗くて、そこには灯りがともってる」
「そこにゾンビがいて、誰かが戦っている。でもそれが誰かわからない」
彼女の過去とは果たして?

居心地のいい小川を離れ、やってきたのは廃工場跡。
アディの要望で、デート風に彼女をエスコートすることになったマック。しかし、突然アディがいなくなります。
工場の中を探すマック。噛まれて死んでいるゾンビの群れ。足元を見るとヘビがいます。そして2メートルもあるようなでっかいゾンビが登場。こいつの口からネックレスが下がっています。アディは殺されたのか?狼狽するマックです。
しかも彼は突然の落石に挟まれ、ゾンビに首元を噛まれてしまいます。

と、飛び起きるマック。これは夢だったのだ。

しかし、横を見るとアディはおらず、工場の中から叫ぶ声。これはデジャビュなのか、それとも?
まったく同じ外観の工場内部に入り、今度はヘビを避け、誘導して口からネックレスを取り戻すマック。しかし、ゾンビに追い詰められて段差から飛び降りた際に、コンクリの中から突き出した鉄棒に体が刺さってしまい、そのままゾンビに食べられてしまいます。

そこでまた目を覚ますマック。またループして、同じミスで死にます。これは何なのか?

4度目のループ。今度はうまく棒を避けられました。
そして工場の中を進んでいくと、どうやらアディの思い出の部屋?らしい場所が突然出てきます(工場の中に、家のセットみたいなものが組まれているのです)。そこでまた2メートルゾンビが登場。そのまま対決する展開になるマック。

死ぬ→目が覚めるのループは続きますが、今度は目が覚めてから、ちょっと展開が変わります。
今度はアディと一緒に行動することになるのです。夢とは違い、ヘビも登場しませんし、いきなり2メートルゾンビに襲われるわけでもありません。しかし、工場のなかにある不思議な「思い出の部屋」はそのまま存在します。それを見つけて、二人でそこを覗くことになるのですが……アディがゾンビに噛まれて倒れてしまいます。
「怖がらないで、怖がったらダメ」そう叫ぶアディ。マックはでっかいゾンビにバットで殴られて終わりを迎えます。

6度目のループ。今度はマックは、武器を置いていきます。アディも伴いません。(そもそもその場にいないけど)
ゾンビとも遭遇しますが、襲われないまま中へズンズン進み、そのまま部屋の中へ進みます。
ここでマックの服装も変わり、当時?の恰好をしていることがわかります。
部屋の中にいる、ゾンビに噛まれた子供。そこに2メートルゾンビが登場し、彼を襲ってきます。手にした包丁でとにかくゾンビを刺し続けるマック(なぜか、頭部を破壊することを“知らない”というように振る舞っています)。ずっこけて包丁がゾンビの目の部分に刺さり、ゾンビは絶命します。その時にゾンビが握っていたアディのペンダントは、血まみれになっています。

このペンダントは誰のものなのか?そもそも、この記憶はマックのものなのか?

と、ここでアディのほうがはっと目が覚めます。
静かに工場の中に進んでいくアディ。謎の部屋の中を進むと、彼女の服がマックが夢の中で着ていたスタジャンに変化します。つまり、マックはアディの追体験をしていたのか?
部屋の中に進むと、泣きながら「ゾンビに噛まれた」と叫ぶ子ども。そこに現れた女性のゾンビ。怯えながらアディは「ママがやったの?」と呟きます。
襲って来るママを包丁で刺し、何度も何度も刺し、すべって包丁が目の部分に刺さり(ママゾンビが倒れた拍子にアディを巻き込み、そのまま包丁が貫通した)とうとうママを殺します。そのネックレスを握りしめて呆然とするアディ。

気が付けば、そこは冒頭の小川。工場の場面は全部夢だったのです。マックの体験ももちろん、アディの夢。
バイクの横でうとうとしていたマックは、泣きじゃくるアディのもとに駆け寄ります。
「私が殺したのよ!私が殺したのよ!」と号泣するアディ。彼女はすべてを思い出したであります。

アディは全部の記憶を取り戻しました。
しかし、この思い出した過去が彼女を苦しめ、ある行動に走らせることになるんですね。
でも、森の中にもゾンビはいるかもしれないのにけっこう堂々と(しかも離れ離れで)寝るんですね。こういうザル設定、嫌いじゃないですけど。
「オール・ユー・ニード・イズ・キル」を意識した展開だった気もする。

 

第十話のあらすじ

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メルトダウンの危機/Going Nuclear

車がガス欠になり、一行は歩いてサウスダコタ州の森を移動する。だが、ようやくたどり着いた小さな町は、重大な危機に直面していた。町の原子炉が48時間以内にメルトダウンを起こすというのだ。町には、放射線に汚染されて発光する新手のゾンビも登場。仲間たちは、マーフィを放射線被ばくから守りながら、町の住人と共にメルトダウンを食い止めようと果敢に原子炉に向かう。

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第十話のネタバレ

さて、前回あれだけ目立ったせいか、アディとマックは今回出演しません。

ゾンビ化が進むマーフィ。途中で見えたラッシュモア山のワシントン、ジェファーソン、ルーズベルト、リンカーンの4人の彫像(岩をくりぬいて作ってある、大きな顔の像)がゾンビ風に落書きしてあるのを眺めながら、相変わらず悪態をつきます。しかし、この世界の人たちはいたずら心が過ぎるなあ。こんな余裕のある人がいるのかな。登山するのが大変そうです。でも、山の上ってゾンビがいなさそうだよなあ。そう思うのは「28日後」の影響か?

ここである町に到着するも、ある施設の中で光るゾンビと出会う彼ら。後からやってきた親子に話を聞けば、あれは「放射能ゾンビ」だと言うのです。このゾンビは非常に危険で、触れられても血を浴びてもダメという存在(まあ、ゾンビには触られた時点ですぐ食われそうなもんですが)。
しかも原子炉がメルトダウン寸前なので、それを食い止めようじゃないか!という話になります。

ちなみにパパは原子炉で働いていた人で、娘は飛行機の操縦士。しかしパパは余命わずかであります。

とりあえずのチャレンジで、ゾンビがうようよいる原子炉に近寄るためロベルタ、ドク、カサンドラは施設の中へ。お父さんを援護します。10Kは施設の外から銃で援護。マーフィと娘・アマンダは外で待機します。
しかしなんだかんだでパパは間に合わずに死んじゃいまして、原子炉問題は解決しません。娘の目の前でゾンビになっちゃうパパ。娘は号泣。

しかし、まだ解決できる人はいるというアマンダです。息子を亡くしたショックでおかしくなり、森の中で孤独に暮らしているというパパの上司が生きているというのです。彼に助けてもらえるか?

ちなみにこのおじさん、おかしくなったと言われつつもそんな変人でもなかったので、武器を分けてくれたり、お酒を飲ませてくれたりとけっこう親切にしてくれます。
息子と同い年くらいの10Kと、父に似たおじさんに心を許す10K。自然と二人は仲良くなります。

協力してくれるというおじさんと施設の中に入ってみるおじさんと10K。
全自動ロボット(危険な場所で作業をしてくれる、ルンバのような形のロボ)を使いますが、中にいたゾンビたちのおもちゃにされて、壊されてしまいます。「スクラムできるのはあと1回だけ」と宣言するおじさん。時間的にもラストチャンスです。(スクラムって何だろう……)

危険を回避するために、燃料の代わりにアルコールを使って飛行機を飛ばす計画を立てるロベルタ。マーフィを守るために、アメリアとマーフィで脱出することになります。
無事に飛び立つ飛行機。

その頃、施設の内部に侵入するおじさん、10K、ドク、カサンドラ。

飛行機の中で「友達が恋しい?」と尋ねるアマンダに対し、「非常時の相棒ってやつだ」とつっぱりつつも、すぐに「恋しいよ」と白状するマーフィ。
しかしその瞬間に飛行機が調子が悪くします。そしてそのまま墜落。マーフィは助かりますが、アメリアは墜落の瞬間に飛行機の部品が胸に刺さり、死んでいます。ゾンビになった彼女を「慈悲を」と殺そうとするけれど、なぜかマーフィの動作の真似をするアマンダ。マーフィは逃げ出します。石を投げられてもついていく、犬のようなアマンダであります。

原子炉では、余りに危険なのでおじさんと10Kが先へ進むことになります。手動で装置を止めることにするおじさん。しかし、そのおじさんのスーツがゾンビに噛み切られてしまいます!「君は息子に似ている」「あなたこそ父に似ている」と告白し合う二人。 「人類のために生き続けるんだ」と、おじさんに強く言われる10Kであります。

そろそろ死にそうなおじさんですが、二人は協力して原子炉のメルトダウンを止めます。そして、「ここで俺を殺してくれ」というおじさん。でも「殺すのは父さんだけでたくさんだ」という10Kは、何もすることができません。そしてそのまま自分で冷却プールの中に飛び込み、自死するおじさん。
ゾンビになって、ぐつぐつ煮えたぎる冷却プールのなかであがいているゾンビおじさんを見ながら、10Kはまだ動くことができません。

10Kは帰還し、マーフィも事故現場から戻ってきます。
その後ろからアマンダのゾンビもついてきていましたが、彼女を殺さないように説得するマーフィ。
殺すだけが慈悲じゃないだろう」という言葉には、なんだか重みがあります。アマンダはマーフィの後を付きまといますが、車で立ち去る一同にはついていけません。彼らの姿を、もの悲しげに見ているアマンダゾンビ。というところで、この話は終わります。

相変わらずこのシリーズはゲストが一話完結なわけですが、今後はそのルールも少しずつ変わってきます。
また、アマンダの不自然なしぐさは、マーフィに何かを気付かせたようです。この気付きが、今後の展開に大きな影響をもたらしてもいるわけですね。

しかし、10Kはツンデレ美人・カサンドラ、優しいおじいちゃん的存在・ドク、銃の名手で超美人・ブリタニーちゃん、このおじさん等々、心の交流シーンがめちゃくちゃ多いんですね。このシリーズには明確に主人公はいないんですけど、最後まで生き残るのこの子になりそう。となんとなく思うほど、不思議な描かれ方をしています。不良少年でもないのにねえ。でも、心を許した人が次の瞬間にゾンビになるという怖さをつきつけてくれるエピでした。