密室となった飛行機×未知のウイルステロ… 全てを救うのはやはり家 族 愛!!!韓国サスペンス『非常宣言』

飛行機パニックものの歴史は深い。

飛行機の操縦が不可能になる映画(子供の頃にこの手の映画を観て、客が飛行機に空いた穴から吸い出されるシーンを見てトラウマになりました。)もあれば、ヘビやゾンビやヴァンパイアに襲われるホラーもある。犯罪者に追い詰められることもあるし、この映画のようにウイルスが撒かれることもある。

2022年『非常宣言』。韓国映画です。

公開時、新幹線×ゾンビでヒットした『新感染』を引き合いに出していたメディアもあった気がするが… たしかに密室状態になる乗り物×人間の手に負えない脅威(ゾンビや未知のウイルス)という組み合わせは類似しているけれど、そのベースにあるのは…

はい、家族愛です!

もう、ひたすら家族愛が描かれます。母親への愛、父親への愛、子供への愛が描かれるのですが、ここまで丹念にそういう場面を描いていることはまったく拒否反応なし。

そもそも犯人以外は悪人いないの。いや~なおじさんとかは出てくるけど、基本、善人のみ。

 

話のべースとなるのは、飛行機事故がトラウマとなっている元パイロットのシングルファーザーが、その過去を乗り越えて乗客たちを助けるというストーリー。このパイロットを演じているのがイ・ビョンホン。

そして、飛行機に搭乗している妻を助けるために地上で捜査を続ける刑事役が、ソン・ガンホ。

あと、国土交通省大臣にチョン・ドヨン。この方が主演の『ハウスメイド』を見るのを忘れていたことを思い出した。

 

話はシンプルです。

飛行機の中でウイルスがまかれ、次々感染者が出る。犯人は亡くなり(ソシオパスだった模様)、その犯行理由や抗ウイルス薬について捜査が進むなか、飛行機は日本での着陸を拒否され、韓国に戻ってくる。

しかし、韓国でも着陸拒否を求める声と、受け入れるべきだという声が乱立してしまう。乗客たちは開発された抗ウイルス剤が効果があるのかまだわからない現状を受け入れ、着陸を諦めることを発表。

しかし、刑事は自ら体を張って抗ウイルス薬の実験体になり、彼の犠牲のおかげで飛行機は無事着陸する。

元パイロットは無事に立ち直ることができ、刑事も一命はとりとめたものの、薬の影響から自由に体を動かせない状態になってしまった。

 

いや、いろいろ気になるところはあるんですけども。

「日本が着陸拒否をした」っていう設定がひっかかって…

過剰反応しないほうがいいにせよ、日本なら悪者にしていいんかという気持ちになりました(まあハワイ行きだから位置的に仕方ない設定なんだろうけど、アメリカとか中国に拒否されたって描写にはしないあたりにちょっとした何かを感じます)。

あと、着陸しないで自死すると乗客たちが決めるシーンでは、私の眼にも涙も浮かんでいたのですが… 突然イ・ビョンホン演じるパイロットの声が生中継に乗っているシーンに移り替わり、涙が引っ込みました。あと、番組で「受け入れ拒否するか、受け入れるか」という国民アンケートをとっている設定にも… 誰が参考にするのよ?このアンケート?? めちゃイケのdボタン投票を思い出したわよ…

 

笑いの要素が一切ないのもシリアスな展開だからこそ。ではあるのですが、チョン・ドヨン演じる国土交通省の大臣が罷免された後、国会?査問会??で責任を問われるシーン。「責任を感じてるんですかぁ!」みたいに怒鳴られ、「だから辞職したんですけど?」とスマートに切り返した時に \ドッ!/ と皆が笑ったところにびっくりしました。ほんと、このアスキーアートみたいだったわ。或いは笑点。笑うところか??

まあ、面白かったですけど。と免罪符を書いておく。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>