仲間を救うために他人を攻撃することのジレンマを感じさせる「THE LAST OF US」第7話~第8話の感想・解説(ネタバレあり)

the last of us

おそらく追加DLのエピソードを実写化したパートが7話なのでしょうか。想像以上にエリーが出ずっぱりで大変そうという、どうでもいい感想。

 

7話は、エリーのパンデミック前の前日譚と、ケガしたジョエルを救おうと奮闘する現在が交互に描かれます。

軍の学校にいたエリーは親友のライリーとともに夜宿舎を抜け出し、ショッピングモールの廃墟へ。電気が通じるようになっていたショッピングモールで遊びまくるという、終末系映画やドラマでよく見る展開。そう、この後どう考えても真っ逆さまに落ちることがわかっているからこそ、切ないエピソードでもあります。

モータルコンバットで遊んだり、証明写真を撮ったりとふざけつつも、ファイアフライに入ったというライリーと、それに反対するエリーが対立。実は軍人として派遣が決まったライリーでしたが、所属先が排便関係(たまった糞尿を処理する人たちを管理・指揮する係?どういう名称だか忘れてしまってすみません)ことから、不満を募らせた様子。というよりも、軍で人助けできないなら求められているファイアフライで人のためになることをしたい、みたいな感じにも見える。

ライリーはエリーを連れていきたかったが、マーリーンに断られて無理だった。

いつか、ライリーはエリーのことを攻撃する立場になるかもしれない。逆もまた然り。二人は決別しかけますが、思い直したエリーはライリーのもとに戻ります。しかし、襲ってきた寄生体たち。

2人は噛まれてしまう… という展開なのですが。

うすうす聞いてはいたのですが、エリーが同性愛者だという描写がはっきりあって驚きました。異性愛者だって必要はまったくないのですが、そういう性志向の話になるの?ここのシーンで!?という驚きかしら。いささか唐突というか… まあ、ライリーとエリーがうっすら両想いだったら、あり得ない展開じゃないのかな。

そしておそらく、はっきりとは描かれていないのですが、感染したライリーにエリーがとどめを刺した… みたいなことを匂わせています。

 

8話。

また別のコミュニティの話。6話でジョエルとエリーと争った結果、1人がこの世を脱落した略奪者集団がいましたが、その集団が属するコミュニティの話。

カリスマ的存在のデイヴィットによって、ほぼ支配に近い状態になっているこのコミュニティは、簡単に言ってしまうと仲間をたべたべしている(ただ、あやめてはいない)集団でもあるのです。

しかしほとんどの人がそれを知らず、自分たちを善人だと信じ、ジョエルとエリーを「仲間を殺した憎い奴ら」と思っています(まあ事実ではあるけれど、先に仲間がジョエルたちを襲ったことなどは都合よく知らない)。

そんなデイヴィットたちとエリーが遭遇。ジョエルを助けるために薬を要求するエリーですが、デイヴィットのほうが一枚上手。2人に追い込みをかけます。

エリーは捕まり、意識を取り戻したジョエルは拷問しまくって街の場所を特定し、彼女を取り戻すために動きます。

しかし、エリーは単独で脱出し、デイヴィットの手下をあの世に送り、監禁されていた建物に火をつけ、そのなかでデイヴィットに押し倒される(これって性的なアレなのか?)もそのまま撃退してまたあの世に送るという、ものすごい強さを見せます。

そしてジョエルと再会するというラスト。

 

デイヴィットの俳優さんも演技が良かったですねぇ~!設定としては見飽きた感じがありますが(どのゾンビドラマでもこういう街出てきますね、最近)、こう、ギリギリのところで保たれている感じの組織って感じが良く出ていた気がする。トミーがいる街と比べると、全体的に寒々しい感じがありました。質素で、生気もなくて、ただ必死に耐えて生きているような…

あと、ジョエルの危うさも恐怖を感じさせる。仲間を助けるためには敵認定した人をむごたらしく攻撃していいのか、とか。ただ、そうしないといけない治安の悪さはあるんでしょうが、これがあのラストにつながっていくんだなあと痛感。

 

そしてこのドラマ、10話かと思ったら9話で終わっちゃうの。DVD借りて愕然としました。1話しか入ってないから。

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