ネットフリックス限定配信『ウェンズデー』を見ました。
映画『アダムスファミリー』が大好きな私ですが…
エピソード8話分を見て、ものすごくイメージと違うなと思ったところもあれば、わりといいなと思うところもあり…
全体として「満足」ではあるんですけれども。
とりあえず、私がオリジナルの映画と比べて感じたことを羅列してみます。
キャストの違いに違和感
ウェンズデー自身には違和感ないのですが、弟のパグズリーとお父さんがね… パグズリーってもっとやんちゃなイメージだったけど、すごくおとなしいいじめられっこという感じ。お父さん、若かりし頃と現在の姿と両方出てきたけど、若かりし頃と比べると急に太るのはまだしも、背が縮んでないか?という謎もあるし…
このドラマでは、アダムスファミリーのルーツが移民(メキシコ移民だっけかな?)にあたるということが明かされていました。って、これホントなのか?
執事のラーチ、よくわからない有能くんハンド、フェスターおじさんも出てきます。映画に出てきたおばあちゃんと末っ子の弟は出てきませんでした。
なお、ウェンズデーのオリジナルキャストに当たるクリスティナ・リッチも出演していたけど、私は途中まで全然わかりませんでした。
声優の違いに違和感
まぁ、これは仕方がないですね。ただ、聞いているうちに慣れてきます。それは間違いない。吹替があるだけありがたい!
設定に違和感
今作では寮を舞台にしたミステリー青春ドラマが展開されるのですが、その学校の生徒全員がヴァンパイアや人狼、ゴーレム、セイレーン、さらには超能力者などで占められているという衝撃内容。X-MENの学校みたいな感じよ。ホント。アダムスファミリー要素、いる?みたいな…
ウェンズデーにも予知能力(未来や過去が見える)があるという設定になっています。
もうひとつ気になるのが、ウェンズデーが反抗期で家族をものすごく憎んでいる点。まぁ思春期だからそういうこともあるのか?でも、あんなに家族愛に満ち溢れていたのになぁという残念な感じがありますよね。奇妙な家族だからこそ、お互いを思い合う気持ちが強い… みたいなところが魅力だったのですが。
脚本に違和感
面白いな~と思うところが多い反面、すっごく納得いかないところが2点。まず、ミステリーの犯人がわかりやすすぎるというところ!意外にも主要キャストが少ないせいか、もう「こいつだろ犯人」感がすごい…
そして、アダムスファミリーの映画で大好きだったブラックジョークが少なすぎる!これがものすごーく残念。シニカルでブラックな会話ばかり行き交うのがアダムスファミリーの魅力なのに… これだけはホントに残念。
などなど、ちょっと文句をたれましたが、面白くサクサクっと見られました。
登場人物
ウェンズデー 問題を起こしてばかりで転校を繰り返す。前の学校では弟をいじめた生徒に報復し退学になった。小説を執筆するのが趣味。チェロ、フェンシングなども嗜む。
ハンド アダムスファミリーの一員ではあるが、その正体は誰も知らない。両親によってお目付け役として寮についてくるが、ウェンズデーの推理を手伝わされる羽目に。つぎはぎ。かわいい。
イーニッド ウェンズデーのルームメイト。人狼だが、まだ変身できない。ゴーレムのエイジャックスに片思いしている。ウェンズデーとは趣味や嗜好は正反対だが、親友と言わしめるほど仲良くなる。
タイラー 街のカフェで働く好青年。ウェンズデーとたびたび顔を合わせるうち、惹かれ合うようになる。父は保安官。
ゼイヴィア ウェンズデーの同級生。アーティストであり、絵の中のモチーフを紙の外に出現させることができる能力を持つ。予知能力も多少あるらしい。ウェンズデーとは幼い頃に面識があり、彼女に恋するようになる。もともとはビアンカと付き合っていた。
ビアンカ ウェンズデーの同級生。セイレーン。フェンシングの名手であり、成績も優秀な“クイーンビー”。人を魅了することができるという能力がコンプレックスとなり、苦しめられることも多々ある。最初は反目していたが、ウェンズデーに協力するようになる。毒親もち。
ユージーン ウェンズデーが入部した養蜂部の部長。蜂が大好き。どこにでもいるような気弱な少年だが、好きなものに対するブレなさをウェンズデーからも評価されており、奇妙な友情を築いている。
ルーカス 町長の息子であり、人間。登場した当初は生徒をいじめる不良として描かれたが、学園の生徒たちと触れ合ううちに徐々に変化していく。イーニッドのことは裏切ってしまったが、ビアンカとは友人関係となる。
ローワン ウェンズデーの同級生。超能力(念動力、予知能力)を持つ。ゼイヴィアのルームメイト。ウェンズデーに助けられるのだが…?
校長 ウェンズデーの両親と同級生であり、若かりし頃のウェンズデーの父に恋していた模様。事なかれ主義で、たびたびウェンズデーと対立する。
ソーンヒル 寮母。専門は生物(植物)学。学園では唯一、人間の教師である。
キンボット ウェンズデーのカウンセラー。ブロンド美女で高学歴でありながら、道に落ちている動物の轢死体で剥製を作るのが趣味というものすごい女性。
以下、ストーリー。
第1話
弟をいじめる生徒に報復するため、ピラニアをプールに放って生殖器を失わせたことから退学になったウェンズデー。両親の出身校であるネヴァーモア学園に送られることになってしまう。
はみ出し者が集まる学園でも遠巻きにヒソヒソされるウェンズデー。
クラスメイトのローワンに危機が迫っていることを予知し、脱走計画を途中でやめてまで彼を助けようと奔走する。
だが、ローワンは逆にウェンズデーを殺そうとする。母親の予知によると、ウェンズデーが学園を破滅させる存在だというのだ。
そこに現れたモンスター。なぜかウェンズデーを助けてくれるのだが…?
冒頭はキャラ紹介、設定紹介ですね。お母さんに非常に冷たい、大嫌いモードなのが見ていて少しつらい。ローワンは最初仲間になったかと思いきや、違ったのよね…
しかし、ウェンズデーが人が死にそうな時に助けるキャラかね?とは少し思いました。
第2話
騒ぎを起こしたローワンは退学となり、去っていく。
学園ではポー・カップ(エドガー・アラン・ポーが学園の出身者という設定で、彼を称えるために開催されるイベント)というボート競技が開催されることになり、イーニッドに協力してウェンズデーもコスプレで出場することに。ビアンカの妨害に負けず、彼らの寮が優勝する。
一方、ウェンズデーはローワンが持っていた本を探し求め、隠された霊廟を見つけることに成功。しかし、そこには謎の集団が…!?
結局ローワンは校長が変身していた姿だったということなのですが、隠蔽していたのは学園の評判を落とさないため(両親には確認済み)らしい。
第3話
現在はエリートクラブの拠点となっていた霊廟。ビアンカやゼイヴィアに脅かされただけで何も起こらなかった。
ウェンズデーは町の創設者・クラックストーンと自分の祖先グッディ・アダムスが関係していることを確信する。
そんななか、ボランティアで歴史施設「ピルグリム・ワールド」へ足を踏み入れたウェンズデーは、かつての自分の祖先が虐げられたであろう集会所を探すことになる。
その廃墟を探し当て、過去視に成功。アダムスの祖先が町の有力者に弾圧され、命からがら逃れた過去を知る。また、モンスターは普段人間として過ごしている誰かであることも知るウェンズデー。
彼女は祖先への弔いのため、新しく造られた創設者の像を式典で爆破するという暴挙に出る。
ピルグリム・ワールドでは、ウェンズデーらしいものすごい毒舌が見られました。また、ユージーンへの友情が確認できるエピでもあります。ちょっと「アダムスファミリー2」のサマーキャンプみがある。
第4話
モンスターの痕跡がある洞窟を見つけたウェンズデーは、ゼイヴィアがモンスターではないかと疑い始める。モンスターしか知りえないような絵を描くゼイヴィア。
学園ではダンスパーティが開催されるが、ウェンズデーは興味がない。しかし、彼女に好意を持つタイラーとゼイヴィアとは、三角関係になりつつある。実はタイラーには、過去にゼイヴィアに嫌がらせをしたことがあった。
一度はゼイヴィアとダンスパーティに行くことになりかけるも、タイラーと行くことになったウェンズデー。それを苦々しく見つめるゼイヴィア、そのゼイヴィアを見つめるビアンカ。イーニッドは好意を寄せるエイジャックスとすれ違い、当てつけでルーカスとパーティに参加する。
しかし、ルーカスがパーティで赤ペンキ入りのスプリンクラーを起動させたせいで周囲は血まみれに!
一方、ダンスパーティに行く相手がおらず森で洞窟を見張っていたユージーンは、何者かに襲われてしまう。
映画『キャリー』のオマージュに違いないエピなのですが、青春ドラマだねぇという感じでもある。ウェンズデーがすごくモテるのが違和感… いや、かわいいんですけどね。
第5話
週末に保護者会が開催されることになり、憂鬱なウェンズデー。奇しくもその保護者会で父がかつておきた事件の殺人犯として逮捕されてしまい、真実を暴くことになる。
(以前、学生時代の母親に恋していた青年がパーティに乗り込み、喧嘩になって剣で刺して殺してしまったことがあった。その当時は証拠不十分かなにかで釈放されていた)
被害者の墓を暴いたウェンズデーは、被害者が死んだ原因は毒だったことを見抜く。彼は父親の命令で学園の生徒たちを皆殺しにしようと毒を持っていたのだが、偶然出会った父との揉みあいでその毒の容器が壊れてしまい、体内に吸収されて死に至ったのだ。外傷よりも先に彼は毒で死んでいた。
そして、元保安官の町長はこの事件の隠ぺいに関わっていた。
ウェンズデーは、被害者を刺したのは本当は母であり、父はそれをかばっていたことを知る。家族仲は殺人容疑を経て改善。
また、イーニッドは人狼になかなか変身できない自分に対して過干渉の母親に、ビアンカは人を騙し続ける詐欺師の母親に向かって自分に意見を伝えることができた。
しかしながら、校庭には「火の雨が降る」という謎の予告が現れて…?!
ちょっと面白いなと思ったのが、お母さんも予知能力があるんですけど、ポジティブなことしか見えないんですね。ウェンズデーはネガティブなことばかり見える。そのほうが能力は強いけれど、孤独になってしまう。そして力を蓄えるにはグッディの霊に力を借りるしかないという話。魔女の宅急便みたい…と思ってしまった。違うね。
第6話
ウェンズデーの誕生日。霊廟に残されていたメッセージから、殺人事件の被害者青年・ゲイツの家を探すことを決めた彼女。祖先・グッディの力を借りて、過去視の能力を高めていく。
騙し打ちの形でタイラー、イーニッドとともにその家に向かうが、一家の娘・ローレルが生きているのではないかと気が付くウェンズデー。しかし、突然怪物が現れ、全員を襲う。
自分の好意を捜査に利用されているように感じたイーニッドは、ウェンズデーと喧嘩をして寮の部屋を出ていく。
そして、町の異変の黒幕に気が付いた町長は何者かに殺害されてしまう。
突然の死。ルーカスのお父さんが殺される必要なかったんじゃ…?と思うけど。しかし、誰よりも早く真実にたどりついたのがこの人だというところはやけにリアル(保安官としては有能だったらしい)
第7話
フェスターおじさんが学園に現れ、孤独になっていたウェンズデーは少し救われる。学園長の日記を発見したウェンズデーは、おそってきた化け物は「ハイド」であり、主人によって目覚めさせられたこと。普段は人間として暮らしていることなどを突き止める。
つまり、犯人は2人いる!
ハイドがゼイヴィアであり、その主人がカウンセラーのキンボットだと考えたウェンズデー。
タイラーとの仲は深まっていき、デートも順調。しかし、デートから帰ってきたら日記は消えており、ハンドは刺されて殺されかけてしまう。
ビアンカとルーカスから情報提供を受け、ハンドの復讐を果たすべく怒りに燃えるウェンズデー。ゼイヴィアをハメて、警察に逮捕させる。
だが、犯人だと思っていたキンボットは殺されてしまった。そして、ようやく思いが通じ合ったと思ったタイラーとのキスで、彼が本物のハイドだと理解してしまう。
ですよね~!!としか思えなかった。ハイドと主人の候補、どう考えてもそれぞれ2人しかいないじゃん。
ハンドが殺されかけた時、ナイフで刺されていたところをフェスターおじさんの電気ショックで生き返ったのがなかなかいいシーンでした。フェスターおじさん、電気の力を持っているのか… 「アダムスファミリー2」の初夜のシーンで、感電したと思いきや電球くわえて点灯させたところを思い出したぞ。
第8話
タイラーはハイドであり、その主人は寮母のソーンヒルだった。彼女は麻薬の力を借りてタイラーの力を引き出し、ハイド化させたのだ。
校長にその真実を教えることができたウェンズデーだが、ソーンヒルは校長を毒殺してしまう。
ウェンズデーは儀式の生贄となり、町の創設者であるフラックストーンが蘇ってきた。彼は学園をめちゃくちゃにしようと動き出す。
ウェンズデーは刺されてしまうが、祖先の幽霊・グッディが瀕死の彼女を回復させてくれた。
イーニッドは人狼化に成功して、ハイド化したタイラーと戦い、ビアンカやその友達は協力して学生を寮から避難させる。
学園に戻ってきたウェンズデーは、警察から逃げてきたゼイヴィアを守って矢を受けながらもフラックストーンと戦う。しかし、フラックストーンを倒した後に現れたソーンヒルとの戦いで、ウェンズデーを助けたのはユージーンと彼が飼育している蜂だった。
学校は休学となり、生徒たちは学園から去ることに。ゼイヴィアはウェンズデーにスマホをプレゼントする。
しかしながら、そのスマホに謎の人物から「ずっと見ていた」というメッセージが…?
そして、タイラーは施設に送られる途中で変身して…??
という終わり方でしたね!
続編を作る気満々だけど、どうなるのかなぁ?
残っている謎といえば
- ウェンズデーを憎んでいたローワンのお母さんの存在が気になる(復讐につながる?)
- ウェンズデーのストーカーは誰?(今回の事件で死んだ主要人物の関係者といえば、タイラーの父親の保安官とルーカスくらいですけど)(あとピルグリム・ワールドで大喧嘩になった女性スタッフくらいか)
- 学園を去ることを約束させられていたビアンカはどうなる?
- 新しい校長は誰?
あたりでしょうか。誰かの親、という可能性は大いにありますけど、そもそも次回も同じ学園ものになるのかわからないしね。まぁ、楽しみに待ちたいと思います。