復活したのうれしい!でもつまんないの哀しい!!『霊幻道士Q』

ジェイソンよりも、プレデターよりも、フレディよりも、チャッキーよりも、貞子よりも、もしかしたら多作なのかもしれない。そう、霊幻道士(キョンシー)シリーズであります。

中国におけるホラー映画のザ・定番なのかもしれませんが。

久しぶりに『霊幻道士Q』を見たのですが。シリーズ7作目らしいですけど…

いやぁ、キツい。これはキツいぞ。

私もホラーファンとしてはわかりますよ。「作ってくれるだけありがたい」「熱意のあるスタッフ・キャストがいてくれてうれしい」気持ち。大好きよキョンシー(そういやキョンシーのコスプレをしている人ってここ20年近く見てないな…)。

でもねぇ… この映画に限って言えば、うす~いギャグてんこもりの会話、どこかで見たことがあるアクションシーン、怖さのかけらもないストーリー展開…

子供の頃に「キョンシーが夜中、窓から入ってきたらどうしよう」と怯え、息を止める練習をしていたことを思い出して切なくなる。あの頃のこわ~いキョンシーはどこに行ったのだろうか。

ごりごりに怖い必要はないんですけど(怖さに全力を注ぐとか、そういうシリーズではないと思うし)。頼む、ギャグをもう少し面白くするなり、キャラクターの関係性をもう少し盛り上がるように配置するなり、ストーリーに緩急をつけるなり、なんかないか。見返すと注文が多いな。

そう、一番言いたいのはギャグが足りないんだよ!あの頃のギャグってどんな感じだったっけと思ったら、なぜか脳内に「イッテQ」が出てきたけど。でも近いものは感じるぞ。

わりとド根性でサディスティックな企画設定、ループする努力、天然の招く不意の笑いと気の利いたセリフ(=テロップ)。

関係ないですけど、ヒロインがらんま1/2っぽさがある(無鉄砲、食い意地がはってる、元気、でも有能で強い)のに、フワちゃんの原色ファッションに負けない奇天烈コスチュームを着ているのは面白かったです。

敵のひとりが白人(身近な人だった!というわけでもないので驚きもない)だったのもなんかねぇ… キョンシーにかぶれて現地に住んで道士を憎み殺そうとするなんてポテンシャルのある白人おるんかとは思いましたけど。

とはいってもうろ覚えなんですけどね!脳が消したいみたいです、この映画の記憶。『霊幻道士 こちらキョンシー退治局』はここまでつまらなくなかった記憶がありますので(まぁ現代版だったし)、この先を見るか悩む。そう、この映画まだまだ続編があるんだよ。2017年から5作続けてシリーズが出ているんだよ…