「豪邸に住む男はアレが小さい」という謎情報だけが光り輝く謎ホラー『ベイビー・キャッチャー』

ベイビー・キャッチャー

2017年のカナダ映画を見ました。

赤ん坊を連れ去る魔女の呪いにからめとられたある女性。逃れるには、生贄に別の子供を差し出すしかないーという話です。

ひとつ声を大きくして言いたいのが、産後うつの女性が狂っていく、みたいな内容はあんまり見たくないですね… だってシンプルにかわいそうじゃない? 『ブラック企業に勤めているんだが俺はもう限界かもしれない』くらいかわいそう。

主人公はメアリー、夫はジャック、息子はアダムと、英語の教科書みたいなキャスト名ですが、実はメアリーは双子を出産する予定が1人を亡くして落ち込んでいるんですね。

ジャックは妻を気遣いつつ、虐待の可能性も視野に入れて監視カメラを設置したりします。う~ん、これは助けになるのか?私がやられたらくっそカチンときそうだけど。男女逆にしてもカチンとこない?

と、シリアスな展開の合間にメアリーの友達が「ウチのだんな、アレが小さいから豪邸買ったのよ!ガハハ!コンプレックスの裏返しなのよ!ガハハ!」と発言するからものすごくズッコケた。豪邸にお住まいの皆様、そうなんですか。

あと、謎の「パパラパラパラ~!パパラパラパラ~!!」みたいなBGMが笑かしにきてんのかと思いました。

そもそも、呪いといっても「ベビーベッドに血だまりが見える」「窓を割られる(いたずら?)」「映像にババアが映りこむ」「ババアの声がする」「停電にされる」など、スケールの小さめのいじめが続きます。いや、迷惑だけど。恐怖というより「めんどいなー」というレベルの嫌がらせ。

前に犠牲になりかけた人を見つけて話しを聞くも、「別の子を差し出した」という恐ろしいアドバイスしかもらえなかったメアリー。

一度は体調もよくなってご機嫌になるものの、子供を浴槽に置き去りにした状態でドアが閉まってしまい(これは普通にメアリーのミスではないか?)、ドアをでっかいトンカチで破壊して救出。しかし夫はメアリーのミスだとおこ!

入院したメアリーが監視カメラの映像をチェックすると、そこには夫と、夫のアレが小さいガハハ夫人の不倫現場が!しかも魔女はまだいる!もう別の子を差し出すしかないわ!と、ガハハ夫人の家のハロウィンパーティに潜入して子供を殺そうと大暴走。結局射殺されるのですが、その後、夫は魔女が実在することを知りガーンとなるのであります。この夫の後付け、どうでもよくない?

この映画で得られた知識といえば、豪邸に住む男は粗末なモノしかお持ちじゃないという誹謗中傷にちかい情報でした。そういえば全然怖くなかったな。