バカに徹することはなんと素晴らしい!ストリッパーがおちちから酸を飛ばす『バッドアス・モンスター・キラー』

バッドアスモンスターキラー

なんでこの映画を見ることになったのかさっぱり思い出せないのですが、結果として、わりと満足している。

おっぱい!化け物!おっぱい!化け物!のループビンタを満喫するしかない問題作。2015年のアメリカ映画『バッドアス・モンスター・キラー』。

化け物専門の特殊捜査官・ジミーが、化け物を操りながら街の支配を目指すカルト集団と戦うというストーリーはあってないようなモノで、

  • 化け物が襲ってくる(驚くべきことに造形はいい)
  • ジミーが颯爽と現れて女の子に名乗りを上げて化け物退治
  • お持ち帰り(とはいえキスして家で飲酒する程度)

の繰り返し。濡れ場なんていっっさいないのよ。ホラー映画なのに。

実はカルト集団とジミーには因縁があり、ジミーの相棒(美女)が彼らに囚われて失踪しているのですが、それもまぁあってないようなストーリー。

特筆すべきは背景がすべてCGってところでしょうか。すべてのスケールが歪んでいて、ぐにゃぐにゃのビルのなかで化け物退治が行われる様はシンプルにヤクで見る幻覚のよう。いや、やったことないですけど、いわゆる“トリップ”描写に近い感じです。ちなみに棚や家具も特注で歪めて作っているっぽい。ある意味すごいこだわりっス。

オープニングムービーでは洗車をするセクシー水着ギャルの映像がひたすら流れます。うん、すごくバカだなあ。

戦闘シーンもキレキレで、謎の酸を吐く化け物おじさんが登場してストリッパーの背中にゲロ→背中が溶けて骨がむき出し→その骨を引っこ抜いて武器にするというトンデモ展開。「キレイにサンマを食べるワザ」が脳裏をよぎります。ちなみにこの化け物、卑猥な店で働くギャルたちに「何なのよあのおっさん!」と軽くキレられているのはなんかリアル。

このゲロ吐き化け物をどうやっつけたのか?なんと、店のギャルから衣装のブラジャーをはぎとって口の中にブラを入れて吐瀉を阻止するという、誰も思いつかないような展開。いや、思いついても品格が邪魔して言えないのかもしれませんが。しかも、この化け物はブラで喉を詰まらせて頭を爆発させます。どういう原理?

無意味なポロンシーンもあれば、ジミーが助けた女の子同士で同性愛を見せつけるシーンも(まぁキスだけだが)。で、デブの配達人がピザを運んでくるのですが、この配達人はピザを化け物化させてジミーを襲わせるのであります。このシーンはちょっとカッコイイ。ジョジョっぽい。でも配達人のデブが非常に演技に難があり、「アハハハ!アハハハ!(棒)」という笑い声で戦闘シーンを台無しにしているのがすごい。

他にもレジ袋とオウム貝ととうもろこしを足したような化け物がなぜかトレンチコートを着て襲ってくるシーンもあります。もう情報量が多すぎて私も頭がおかしくなりそうよ。

この間も上司にバッジをはく奪されたり、その上司がカルト教団にヤク漬けにされたり、ジミーが生首をカットして女上司にとどめを刺したりもするのですが、まーたストリップクラブで戦闘。

繁華街を取り仕切る女ボス・ローラ(ジミーに惚れている)の父(マフィア)に助けを求め、カルト集団を爆破するための爆弾を調達しようとするジミーですが、なんと!今度はストリッパーたちが化け物になって、おちちから酸を飛ばしてきます。ちなみに悪のパワーが充填されると乳首が黒く鬱血してくるという、誰も嬉しくないサービスカットもあるよ!

カルト集団と直接対決する(ようやく)ジミーですが、今まで助けた女子たちが唐突に薄着になって彼を助けに登場!ドンキで調達できそうなチャーリーズエンジェルのコスプレ風衣装で戦うも数分で殺され、なんだかんだで爆弾を持ってきたローラの助けを借りて化け物もカルト集団も爆破というオチでした。

でも悲しいかな、爆破がメチャ小さいのよね… 林間学校のキャンプファイヤーくらいのサイズしかないのよ。

そういえばジミーの相棒は実はカルト集団の仲間となっていて、儀式の末に悪魔の花嫁になろうとしている…みたいな展開もあったけど、別にラスボスにはならなかったので割愛。ちゅーか、意味ありげにちょこちょこ顔を隠して出ていた時点で「あっ、あれどう考えてもジミーの相棒じゃん…?」と気付かざるを得ない。ちなみにこの相棒の女優さん、キレイな顔をしていました。

ムチャクチャにツッコミどころがありつつ、世界観に半端ないこだわりを感じるから目が離せないカルト作と言える。こんな感覚は『おっぱいゾンビ』以来かもしれない。出てくるキャストが男性も女性もみんなバカに徹しているのも好感が持てるし、おちちのキレイさは女性でも驚くほど。

ただ、エロ目的で見てもまったく盛り上がらないと思います。実際に痴女にあっても、わりと怖いだけじゃん。そんな感じ。