悪魔とカルト教団に同時に襲われるというトンデモ恐怖「ザ・サイレンス 闇のハンター」

ザ・サイレンス

Netflixの「ザ・サイレンス 闇のハンター」を見ました。「クワイエット・プレイス」前後から音をたてると襲われる系の映画がぐっと増えましたが(音を立てると襲ってくるモンスター系映画とともに、音を立てると人間に襲われる(というよりも逆襲される)系の映画もちょいと流行しましたね。

こちらは前者。ただ、「クワイエット・プレイス」に「ミスト」を足したような感覚の映画です。襲ってくる悪魔はエイリアンにコウモリの羽をくっつけたみたいな造形でした。

登場人物

アリー:耳が聞こえない少女。
ヒュー:アリーの父。
ケリー:アリーの母。逃亡中にケガを負う。
ジュード:アリーの弟。
リン:アリーの祖母。アリーの耳は、祖父母の事故のせいで聞こえなくなった。
グレン:ヒューの友人で、家族同然の付き合い。やや喧嘩っ早い性格だが、それだけ戦闘力は高め。
ロブ:アリーに親切にしてくれた同級生で、なんとなく両思い。世界がベスプに襲われた後もアリーと連絡を取り続けた。

ネタバレ

耳が聴こえないことでいじめられているアリーは、優しい家族に助けられながら普通の生活を送っていた。しかし、世界で突然音に敏感な悪魔の群れ「ベスプ」が現れ、人間を襲い始める。都会から逃げることにしたアリーの家族。
世界は混乱に陥り、地下鉄では泣いている赤ちゃん連れの女性が電車から追い出されていた(そんなことをしても全員死んでしまうのだが…)。アリーは街に残ったロブのことを気にかけている。

逃亡中、強盗に襲われる家族だが、グレンが足を撃って撃退する。しかし、森の中で鹿をよけようとしたグレンの車は横転してしまい、ケガをして足を挟まれた彼を置いていくしかない。しかも、そこにベスプが来て、一家の愛犬が吠えまくってしまう。グレンはベスプをひきつけて犠牲となり(車も爆発)、一家は犬を捨てる。
ホラー映画に稀にある「犬を見捨てる」シーンで、胸糞度アップです。

森の中の一軒家(ものすごくしっかり柵などを作っているが、ベスプ対策ではなさそうにも見える。猜疑心が強い家っぽい)で女主人に助けを求めるも、断れる一家。しかし、自分の声で女主人はベスプに食われてしまい、一家はなんとか彼女の家の中に潜り込む。しかしケリーが大怪我をしてしまった。
ここで粉砕機を動かしてベスプを粉々にするシーンがありますが、普通に気持ち悪いです。

都会にいるロブは両親が死に、彼自身も追い込まれている。

ケリーを救うためには抗生物質が必要だ(都合よく、祖母のリンが看護師)。アリーとヒューが街の薬局に行くことにするが、電線にはみっちりベスプが止まっているし、店内の死体にはたまごが産み付けられている(このたまごがまた気持ち悪い)。スプリンクラーやサイレンを駆使して逃げ切る親子。
しかし、外には牧師が待ち構えていた。カルト化した教会に彼らも入信するように誘いに来たのだ。牧師は話すことができない。ベスプに舌をえぐりとられたのだ(器用だなあ)。

親子は華麗にスルーし、ケリーは持ち帰った薬でよくなる。しかし、教団が家にやってきて、アリーをよこせと命じる(耳が聞こえない彼女を神聖視している?)。
ロブは「ベスプは寒いところが苦手」という説を信じ、北に行くと告げる。しかし、それ以降ネット環境がなくなり、彼と連絡がつかなくなる。

雷夜。突然少女が家にやってくる。しかし、彼女を家に入れた途端、彼女の体や家の窓に取り付けられたスマートフォンのアラームが鳴り出し、ベスプがやってきて家を襲う。女の子の舌もベスプにとられていてなくなっていた。
アリーがさらわれ、リンは自ら騒いで教団の信者を巻き込みベスプに襲われて死ぬ。

家族で戦い続けたら、勝っちゃった一家。教団は女の子とその母親以外死んでしまう。
一家は北へ移動して避難所を見つけ、アリーとロブは再会する。

へ?
といいたくなるような終盤の急展開。マジで数分で大移動と感動の再会が終了します。ティーン向けの小説の前半だけ映画化したみたい。あと、アリーが弓使いになるのは「ハンガー・ゲーム」の影響なのかな。
あと、教団の正体もよくわからないのですが、牧師の顔力だけはとにかく異常なので、なんとなく納得してしまいました。ベスプとカルト教団との大乱闘までは面白いです。