「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」シーズン2・第8話のネタバレ

Kim Dickens as Madison Clark, Cliff Curtis as Travis Manawa , Lorenzo James Henrie as Chris Manawa, Alycia Debnam-Carey as Alicia Clark, Rube Blades as Daniel Salazar, Frank Dillane as Nick Clark, Mercedes Mason as Ofelia Salazar and Colman Domingo as Victor Strand in Fear the Walking Dead, Season 2, 2016, gallery, Photo credit: Frank Ockenfels 3/AMC

レンタルで借りてみていたのですが、FOXの配信が追いついたのでそこから拾って更新していこうかなと思います。7話の終わりが良すぎて、もうこのまま終わってくれてもいいんだけど……。
第8話は、メキシコで単独行動をすることにしたニックが中心のエピソードです。

シーズン2前半のできごと

・アビゲイル号に乗り、メキシコを目指すことになった面々。
・アリシア、男に騙される。船を奪われそうになって散々な目に。「見捨てるか、助けるか」の選択をたびたび迫れる。
・メキシコ上陸後、ストランドは恋人のトーマスと合流するが、感染していた彼は死んでしまう。
・「死、そしてウォーカーと共存すべき」というセリアに影響され、ニックはマディソンとの溝を深めていく。
・マディソンはセリアを殺してしまう。
・その結果、精神を病みかけていたダニエル死亡。マディソンはストランド、アリシア、オフェリアと共に脱出するが、ニックに拒否され、見失う。
・トラヴィスはクリスを立ち直らせるため、マディソンとは別行動をとり、行方不明となる。

第8話の登場人物

金髪の女の子:ニックの回想に出てくる美少女。彼と同じくドラッグ中毒で、孤独を分かち合える存在だった。シーズン1の1話で、ウォーカーとなってニックを襲った女の子である。
ルシアナ:あるコミュニティを仕切る女戦士。冷酷な面もあるが、ニックを助けてくれる。

第8話のネタバレ

目を覚ますニック。上に十字架が見える。ニックのそばには、死体2つ(親友同士だったらしい)が転がっている。彼らは本来なら死ななくてよかった人間なのかもしれない。だが、トーマスの館が燃えたせいで、多くの人が死んだ。

ニックは、セリアと共にトーマスの家で働いていた看護師のもとにいる。そこには、母親がウォーカーと化していた少年・フアンも一緒にいる。彼女はニックに一緒に来るように誘う。だが、ニックはセリアのような人たちが行く場所、「死者を受け入れてくる場所」を探している。それは北にあるらしいが、ラマナという危険な人物がいるらしい。看護師はフアンや他の孤児の家族を見つけてあげたいから、一緒に行動はできないという。
物資を分け合い、別れを惜しむ彼ら。看護師は彼の体に付着している血を気にも留めず、ニックの額にキスをする。

先般隣にあった死体から血を拝借し、体に塗って歩き続けるニック。彼は荒野を越え、ハイウェイをひたすら歩く。(元ヤク中なのにすっかり元気ですね……)
その道ははてしなく険しい。車を見つけて覗き込むが、そこには期待しているようなものはない。

過去。ある施設で、金髪美女と指相撲をして遊んでいるニック。おそらくドラッグを断つための会で、彼はお目付け役の女の子と話している。リハビリ中のニックから、両親への不満を引き出そうとする女の子。最初はニックはそれを嫌がるが、父親が多忙すぎることへの不満をぶちまける。その変わりように、思わず女の子も驚き、彼をハグする。

廃墟で一夜を過ごすニック。まるでウォーカーなんていないような、静かな夜。だが、静かに誰かが近付いてくる。バッドを持った女。言葉が通じない彼女に殴られて追い立てられ、ニックは物資を失い、そのまま外に追い出される。彼女の娘が、ニックをじっと見ている。

昼になり、ニックはハイウェイを歩き続ける。車の中にはウォーカーがいるが、その車からわずかな水を奪って飲み干すニック。携帯ラジオを見つけ、ついでにそれも拝借する。遠くからやってくるウォーカー1体と、ジープにのった男たちを見つけ、隠れるニック。男たちはウォーカーを殺し、車の中にいた老人に近寄る。彼はウォーカーではない。だが、老人を躊躇なく殺す男たち。突然動いたラジオの音でニックは見つかり、逃走する。ニックは銃で撃たれ続ける(こんなに騒いだらウォーカーに見つかりそうですけど)が、なんとかよける。無事に逃げおおせたニックだが、太陽は容赦なく彼をいたぶる。

荒野の中、サボテンを割って水を飲もうとするニック。だが、満足な水が出るわけもない。サボテンをすりつぶして食べるが、まずい。すぐに吐き出す羽目になる。夜になると、昼間の熱気が嘘のように、どんどん冷え込んでいく。

過去。ニックは金髪女子と共に、親が来るのを待っている。ニックのもとに現れたのは母のマディソンだけだ。父は来ない。帰宅途中に事故に遭って、死んでしまったのだ。泣きじゃくるマディソンを、思わず拒絶するニック。彼はそれが信じられない。金髪女子は、ニックを心配そうに見ている。

と、現実に戻るニック。彼の前には巨大なドーベルマンが二頭おり、噛みついてくる!何度も足を噛まれるも、車の上になんとか逃げるニック。そこにやってくるウォーカーの群れも見える。
ドーベルマンたちは果敢にウォーカーに噛みついていく。倒れるウォーカー。だが、その犬に群がって殺し、肉をむさぼるウォーカーたち。思わずニックは微笑む。

ニックは必死に、その気配を消している。だが、微かな音で彼らはニックに気付き、こちらにやってくる。しかし、車のクラクションの音に引かれてウォーカーたちは去っていく。そこには犬の肉だけが残される。ニックはその肉(生肉!)にむさぼりつく。1体だけ、足の悪いウォーカーがはいつくばりながら彼の方にやってくる。ニックは彼からベルトを抜き、足の傷を縛って、ウォーカーに混じりそこから逃げ出すことにする。

目の前がぼやけているニック。
「ついてこい」「家に帰ろう」「一緒に来い」「さあ」「帰りましょう」「ついてこい」「家へ」「帰ろう」「一緒に来て」
ウォーカーたちの囁きが聞こえる。ふと横を見ると、隣を歩いているのは、脱ドラッグの会で一緒だった彼女に見える。
 「家に連れて行くわ」
だが、それはやはり別人のウォーカーだ。

ウォーカーの群れは、またジープの一団と遭遇する。彼らはどんどんとウォーカーを撃ち殺す。ウォーカーの群れの中、男をぐっと睨むニック。ジープ軍団のリーダー格の男に、突然恐れの感情が芽生える。慌てて弾切れの銃に弾を込めるが、間に合わない!彼はウォーカーに食べられてしまう。涙を流して叫ぶ男。だが、ニックは彼を見下ろしているだけだ。

そんなニックを、遠くから見ている3人の男女。彼らはだれか探しているようだ。男たちはニックを助けてもいいと思っているようだが、ルシアナというリーダー格の女は彼を助けることを拒否する。
「彼は死んでしまう!」
男たちは叫ぶ。ニックは倒れている。ルシアナは躊躇する。

(シーズン1の第1話、ニックがウォーカーと初めて遭遇した)教会で金髪美女と一緒に寝ているニック。彼は父親の本を読んでいる。彼らはドラッグを楽しみながらキスをしている。
つまり、この女の子がウォーカーと化し、第1話でニックを襲った少女そのものなのだろう。

夜、雨に打たれ、気が付くニック。
朝になり、ニックは足を引きずりながら歩き続けて街に着いている。人の気配はまったくない。
薬局に入るニックだが、薬らしきものはほとんどない。なんとか治療をしようとするニックだが、そこに先ほどのルシアナたちが現れ、「悪化するわよ」と告げる。感染者に噛まれたのかと疑う彼らだが、ニックは「犬だ」と主張する。
彼の傷を見て、手当てをしてくれるらしいルシアナ。ニックは驚きつつも、ルシアナたちについていく。

医師の代わりをしている薬剤師の男のもとに連れていかれるニック。傷はかなりひどい。
「君は愚かだ。死は恐れるものではないが、求めるものでもない」と言われてしまう。
ウォーカーと行動していたニックをからかう医師だが、ニックは「人間の方が怖い」と言い、自分は「死者が怪物じゃない土地」を目指していると告げる。薬剤師はそれを聞き、彼を外に連れ出す。そこには昔自分がいたような、温かいコミュニティがあった。アリシアたちもいる。ニックはサッカーをしている子供たちを見て、ニッコリと微笑む。そこは壁に囲まれた、小さなコミュニティだ。

感想

今まで豪華客船に乗ったり、車で逃げたりとトントン拍子にうまくいっていた印象の旅ですが、ここで急につらい旅になります。ただ、このエピソードが何を言いたいのか?と聞かれると、よくわからない。
・ニックの父親の死には、もしかして何か隠れた事実があるのかも?
・ルシアナやこのコミュニティには何かある?
ということなのでしょうが、次エピソードまで見たうえで述べますと、薬剤師の男がかなり危険、コミュニティ自体も思想が危ういということがわかります。ニックが望んだ世界は、本当にコレなのか?それとも、他のコミュニティこそ目指すべき場所なのか?ラマナという男はいつ出てくるのか?
とりあえず、「言葉が通じない」って、こういう状況だとかなり怖いんだなあと思いました。