「ザ・ギフト」

ザギフト

2015年のアメリカ映画「ザ・ギフト」を見ました。主演は「モンスター上司」で主演していた俳優さんです。そのせいか、途中でなんだかコントに見えてきちゃう場面も……。
夫の高校の同級生に付きまとわれる夫婦。でも、その正体とは……?最初から感じていたモヤモヤ、違和感が順序を追って明らかになっていく。その感じは予想以上でした。

あらすじ

「ウォーリアー」「エクソダス:神と王」の実力派俳優ジョエル・エドガートンが製作・脚本・出演を兼ね、記念すべき監督デビューを飾った戦慄のサスペンス・スリラー。夫の故郷に引っ越してきた若い夫婦が、そこで再会した夫の高校時代の同級生の不可解な行動に、次第に不安と恐怖を募らせていくさまを描き出す。主人公夫婦役はジェイソン・ベイトマンとレベッカ・ホール。
シカゴからカリフォルニア州郊外に引っ越し、新生活をスタートさせた夫婦サイモンとロビン。夫の仕事も順調で幸せいっぱいの2人はある日、サイモンの高校時代の同級生だというゴードと出会う。すっかり忘れていたサイモンだったが、ゴードは旧友との25年ぶりの再会を喜び、さっそく2人にワインのプレゼントを贈る。その後もゴードからの贈り物が次々と届くようになり、次第に彼の真意を測りかねて困惑していくサイモンとロビンだったが…。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=357312

ネタバレ

ザギフト1

サイモンとロビンは引っ越しをする。買い物中に声をかけてくる同級生のゴード。

隣人夫婦には子供がいる。ロビンは以前、子供を失っていた(流産?)がわかる。その朝、ゴードからワインが届く。なぜ?どうして?どうやって?
昼、在宅仕事のロビンを訪ねてくるゴード。夕食に招待するロビン。

夕食時、夫はゴードにセキュリティーシステムの営業をしていると話す。ゴード自身は軍におり、その後職を転々としたそうだ。

今度は、鯉とその餌がプレゼントされる。サイモンは彼を気味悪がり「不気味なゴード」と落書きする。またきたゴードは、その落書きを見てしまう。

夕食に招かれたサイモンとロビン。すごくいい家だった。今度は地獄の黙示録のCDをプレゼントするゴード。急に呼び出されて出かけてしまう。サイモンはゴードをバカにして、ロビンに気があるんだと強調する。ロビンは彼をかばう。
サイモンは勝手に家探しをして、女モノの服を見つけてしまう。

戻ってきたゴードは元妻と会っていたと言い出すが、サイモンはロビンに「問題を解決するまでは家に来るな」と出入り禁止を言い渡す。帰宅しようとする夫婦だが、なかなか門戸を開かないゴードにイライラするサイモン。

翌朝、魚が死んでいるのを見つける。
ゴードが自分の家だと紹介した家は、実は別の人の持ち物だった。また、犬が行方不明になる。

ロビンは家の中で気配を感じるが、水が勝手に出ているのを見つける。
隣人夫婦を頼るロビンだが、洗面所で精神安定剤を発見して考え込む。
その夜、犬は戻ってくる。

ゴードから謝罪の手紙が届いていた。家にゴードが入ってくる夢を見るロビン。
だが、突然昏倒してしまう。その次の日、何も知らない夫(彼女が寝ていると思っていた)と顔を合わせる。
夫は仕事のポスト争いで、別の男を蹴落とすために汚い手を使う。

なんだかんだで妊娠が発覚し、夫婦は仲直りした。

だが、ロビンの買い物中にゴードはそれを覗いている。だが、彼は何もしない。
ベビーシャワーにやってきたサイモンの妹に、ゴードのことを聞き出すロビン。
彼は年上の子に性的虐待を受けていたということ、そのせいでいじめられ、退学したという噂を聞き出すも、サイモンはそのことを何も言っていなかったことにロビンは不信感を抱く。

サイモンはゴードの身辺調査までしていた。
ロビンはサイモンの同級生に話を聞きに行く。そして、全部サイモンの嘘だったことを聞かされる。性的虐待はサイモンのでっちあげだったのだ。彼はいじめっこで意地悪な男だった。サイモンはゴードをしつこくいじめていたのだ。だからゴードは破滅した。

夫は自分のやったことを認めつつ、嫁のためにしたことも多いと言い訳をする(身辺調査は接近禁止命令をとるため)。

ロビンに命じられ、ゴードに謝罪しに行くサイモン。彼の本当の仕事はビンゴの司会だった。和解に訪れるも、傲慢な態度のサイモン。殴られつつも「君が過去を忘れても、過去は君を忘れない」とゴードは言う。

会社の仲間や隣人夫婦を招いてパーティ中、家に石が投げ込まれる。だが、犯人はダニーという男だった。彼はサイモンにあくどい手を使って蹴落とされたことを泣きながら訴える。
そのまま、ロビンは産気づく。

サイモンはダニーにしたことが会社にバレ、そのまま解雇される。しかも、出産したロビンは彼と離婚したいと考えている。
家に戻ったサイモンは、ギフトに気が付く。ゴードからだ。

夫婦が家に来た時の会話を盗聴していたゴード。ゴードのことをしつこくいじり、妻にまでそれを迫るサイモンだが、ゴードのことを妻に「気持ち悪い」と言わせている。
その頃、本物のゴードは出産した嫁のもとを訪れていた。
呆然とするサイモンだが、リビングに地獄の黙示録のCDが鳴り響く。

そして、「見て」と書かれたDVDを見つけるサイモン。サイモンの大嫌いなサルの仮面をかぶったゴードが、昏倒した妻のそばにしのびよる映像が残されていた。もしかして、子供はゴードの子だったのだろうか?

サイモンはゴードを追いかけるが、見失ってしまう。電話で話をする2人だが、彼の傲慢な態度を責め、反省しているふりを続けたゴードに苛立ちをぶつける。
そして、真実が知りたければ子供の目を見たらいいと告げる。
サイモンは妻のところに行き、子供の顔を見ようとする。(だが、はっきり見たのかどうなのかわからない)そのまま座り込み、頭を抱えるサイモン。
それを見ていたゴードは腕にはめていた骨折用の吊り布を外し(ニセのケガだったようだ)、どこかに去っていく。

感想

・ゴードの役を演じている俳優さんが制作も脚本も出演もやっているというすごい作品。当初、ただひたすらキモチワルイストーカーの話かと思いきや、どうにも旦那が感じが悪い。実は悪いのは旦那だったというお話。驚かされました。
・サイモン役の俳優さんはいろんな演技ができてすごいなあ。技巧派の俳優さんが揃っているので、ひとつひとつの表情も心に残ります。