「ウェイワード・パインズ」シーズン2・第6話のネタバレ

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第6話 反撃の火蓋(City Upon a Hill )

消えたと思われていたアビーが再び姿を現し、畑に火を放った。懸命の消火活動も虚しく、育てていた作物はすべて焼けてしまい、さらには多数の死傷者を出す結果となる。アビーの計画的な攻撃に、ジェイソンたちは動揺を隠せない。そんな中、数えきれないほどのアビーが興奮した様子で壁のすぐ外まで集まってくる。打開策を見つけるべく、テオとメーガンがマーガレットの脳を調べると、ある衝撃的な事実が判明するのだった。
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ネタバレ

森の中。アビーが見える。彼らは原始人のように、助け合い、たくましく生きている。男は狩りをして、女が子育てをしているようにも見える。アビーにも社会があるのだろう。群れで暮らしているアビー。その上に、ヘリコプターが現れる。彼らは驚きながらも、すぐにそれに牙を剥く。だが、アビーたちに銃弾が撃ち込まれ、次々と彼らは倒れていく。ヘリは旋回して去っていく。死んだアビーを見ている、生存者たち。ヘリからは、人間たちが降りてくる。ウェイワード・パインズの予定地内から、アビーを追い出そうというのだ。傷付いた仲間を運ぶアビーのうち、1人がヘリから降りてきたピルチャーたちを睨みつけている。

ジェイソンはケリーに、寝室で「子供を作ろう」と提案している。
「本気?子供が欲しいと思うようになったの?」
「第一世代に子どもを持つよう奨励してきただろ、かなり強引に。手本を示そう。息子が後継者だ」
「娘かもね」
「いや、息子だ。どっちかな。両方欲しいよ」
ケリーは嬉しそうだが、ふと表情を曇らせる。彼女は考え事だとごまかすが、何か彼女は隠しているのか。ジェイソンは希望を持つように言い、「君を選んで正解だ」と呟く。ケリーは驚いたような顔をして、そのままジェイソンに背を向けて寝る。それを背後から抱きよせるジェイソン。

テオはバーで、まんじりとしない夜を過ごしている。ビールを飲んで「セロリ味のソーダみたいだ」というテオ。バーテンダーは2週間前に作ったという酒を飲ませるが、それも酷い味だ。
「この店に足りないのは、酔っ払いだ」
「ここで働くか?」
テオのジョークに冗談で返すバーテンダー。そこにレベッカが現れる。
「捜したのよ、テオ。あちこち捜し回ったわ。何でも聞いて。もう隠し事は嫌」
「子作りに励んだか?」
レベッカは出ていこうとするが、通りではたくさんの人が行き交っている。そして、店の電話が鳴り始める。

松明を持って走るアビーたち。また、畑に火が放たれる。

ふと、ハスラーは遠くの火に気が付き「逃げろ!」と叫ぶ。だが、アビーたちの襲来は始まったばかりだ。テントの中で、テレサが襲われている。それを助けるハスラー。ミッチャムはアビーを冷静に射殺している。

「健康な男性は消防署に直行せよ」
ウェイワード・パインズのアナウンスが、街中に響く。

研究所のアビーたちも激しく暴れている。メーガンは驚くが、マーガレットだけは何も言わず、表情を変えていないのを見て、さらに凍りつく。

テオとレベッカは、アビーの襲来の話を知る。レベッカと別れたテオのもとへケリーも来て、彼を同行させようとする。住人たちを外に出すことについて尋ねるテオ。ケリーは、あくまで消火活動をするだけだという(戦うことはない)。アビーの脅威もあるが、作物がなくなれば皆が死ぬのだ。ミッチャムの部隊は連絡が途絶えてしまった。促されるまま、車に乗って病院に向かうテオ。

ザンダーの店を訪れたレベッカ。だが、彼は仲間を集め、何かを企んでいる。銃が必要だという理由に「身を守るため」と言うザンダー。彼はレベッカに、本部に案内するように迫る。「ジェイソンは信用できない」からだ。

ジェイソンたちは、作物畑に到着している。勇ましく指揮を執る彼。だが、アビーたちは人間を襲う。テリーとジェイソンは銃を乱射する。

病院で指示を出すテオ。研修医たちは戸惑っている。テオはトリアージについて説明する。軽傷は緑、中等傷は黄色。重傷は赤、助からないなら黒。テオの指示を聞いて、看護師も医師も気持ちをより一層引き締める。

畑では、火だるまになっている兵士もいる。畑はみるみるうちに燃えていき、ジェイソンはその前で呆然と跪く。

病院は案の定、パニックだ。たくさんの兵士が運びこまれている。ミッチャムもテレサを運んできて、ケガをしているハスラーも現れる(彼は“黄色)。テレサは血まみれだが、テオは必死で彼女を励まし、手当てする。病院に来たジェイソンは「第一世代を優先しろ!」とテオに言うが、「重傷なら」と返すテオ。研修医たちはパニックを起こしながら治療を続ける。テオはいろんな患者の間を飛び回っている。

青ざめながらも、自らを治療しているジェイソン。それを慰めるケリー。
「あなたのせいじゃない」
「予測すべきだった」
「畑が燃やされることを?無理に決まってる。考えられない状況よ」
「ピルチャーの教えに従うだけなら、僕じゃなくても構わない。備えるべきだった」
「備えてたわ。作物を植えたじゃない」
「街では何も育たないからな。なぜ育たないんだ?街の土に何の問題が?なぜピルチャーは黙っていた?僕らは手を打ったか?収穫作業が命がけになるなんて……」
ケリーは彼の正面に立つ。
「あなたの使命は?この街を導くために生まれて、帝王学を授けられたのに」
「ケリー」
「でも、今のあなたは何?私には弱気で怯えた男にしか見えないわ。それでも指導者なの?」
「そうだ」
「ならそれらしくふるまって。迷いを見せないで。たとえ、迷っていても」

ザンダーは突然、病院のテオのもとに現れる。
「俺たちの妻は、あんたのオフィスだ。今夜は彼女も人助けをした。詳細は彼女に聞け」
ザンダーを睨むテオだが、彼は立ち去ってしまう。

彼のオフィスには、レベッカがいる。
「まだ彼に気持ちが?」と聞くテオだが、レベッカはそれを否定する。街の掟に従っただけだと。しかし、テオは「答えになっていない」と、また患者のもとに戻っていく。

ハスラーは目を開ける。彼は研修医にテレサのことを尋ねる。死んだのか?と聞く彼に、研修医は答えられないと言う。「家族にしか話せない決まり」だというのだ。ハスラーは目を見開く。そしてまた、ベッドに倒れ込む。

ミッチャムは、昨日のことを報告している。アビーは消火係を狙っていたというのだ。そこにはケリーやジェイソン、マリオ、メーガンもいる。メーガンは暗くて見えなかったはずだというが、マリオは実際に仲間が殺されたんだと憤る。兵士は半分近く死んだ。メーガンは第一世代から徴兵すべきだと考えている。
ミッチャムはアビーが“計画”したのではないかと述べる。火の使い方を学び、火が早く回るように考えて行動したのだ。ジェイソンはアビーを人間と同列に語るなと怒る。メーガンは研究所の中で、マーガレットだけが落ち着いていたと述べ、何かがおかしいと考える。
だが、畑は根まで燃え、彼らは食べ物を失った。成長が早いものを飢えても間に合わない。ジェイソンは人間が飢え死にするなんてもってのほかだと叫ぶ。ミッチャムは呟く。
「状況が打開できなければ、もって6週間だな」

この一連の騒動での死亡者の葬儀が共同で行われている。ジェイソンの演説に聞き入る住民たち。31人もの者が死んでいる。

ザンダーの店に、兵士たちがやってくる。奪われた銃の回収に来たというマリオ。ザンダーはしらばっくれる。「お前らを助けるために使った銃なら」と、ザンダーは銃を投げる。アビーの襲撃で仲間を死なせたマリオを挑発するザンダー。また、彼の着ている制服のカラーをバカにしたり、「自分のルーツを知らないくせに」とすら言う。
耐えられなくなったマリオは、ザンダーが海兵隊から逃げ出した過去について触れる。皆、何か理由があって選ばれている。ピルチャーはザンダーを選んだのは「調達能力が高いから」だ。だが、その能力を人のためではなく、自分のためだけに使っている。何かあった時のために食料や銃を溜め込んでいるんだろうと言い捨て、マリオは立ち去る。

ジェイソンに呼ばれたテオ。重症の人物よりも、薬不足が心配だ。ステロイドも抗生物質もそう長くは持たない。そもそも、インフルエンザが流行すればどうなるか?ピルチャーを擁護するメーガンだが、彼の甘さをテオは指摘する。
ジェイソンは食糧問題のほうが気になっているが、そこにマリオが報告を持ってやってくる。アビーが戻ってきたというのだ。しかも、100体ほど。アビーは人間から畑の重要性や火の使い方を学んでいる。さらに、計画性もあるとミッチャムは確信する。だがジェイソンは「アビーにそんな高度なことはできない」と言い、ミッチャムとテオの意見を聞き入れない。
「打開案は?」
全員が無言になる。
(ミッチャム、テオ、ケリー、メーガン、マリオ)

病院では、ハスラーがベッドを抜け出している。彼はテレサを捜しているのだ。病室を覗くと、そこにはテレサが寝ていた。彼女はかろうじて、まだ生きている。ハスラーは何かを思い出している。

ベンチに座っているハスラーの横に、メーガンが現れる。彼女は「すべて完了した」というピルチャーの伝言を持ってくる。途中で中止を要請したという彼をいぶかしがるメーガン。ハスラーは「こんなの間違っている」と呟き、去っていく。

レベッカは、店を開ける準備をしている。箱を持って歩いているザンダーを見て、尾行する彼女。ザンダーは車に、その荷物を積み込んでいる。

ザンダーはレベッカに問い詰められる。彼は何を計画しているのか?
だが、ザンダーはリンゴを譲っただけだと言う。また、世界が終わる時には、自分は外に出ていくだけだと語る。
レベッカの後ろ姿に声をかけるザンダー。
「いろいろあったよな、レベッカ。たしかに問題もあったが、楽しい時もあっただろ。人は変わる。必要に迫られればね。いくら掟で縛り付けても、止められない」
レベッカを見つめて、ザンダーは続ける。
「もう1人の夫は、その意味が分かるかな?……家に帰れる日が待ち遠しいよ」
レベッカの額に自分の顔を寄せるザンダー。だが、彼女はそれを振り払えず、そのまま店を出ていく。

ハスラーはフラフラと病院を彷徨う。

ハスラーは、公園でベンの誕生日を祝っているテレサとイーサンを目撃していた。

「テレサ、本当にすまない。イーサンを追おうとは。俺はただ君と一緒になりたかった。君を― 守れなくてすまない。俺は君を救えなかった。助けないほうがよかったか?大丈夫だ。安心して」
泣きながらテレサの手を握るハスラー。ふとテレサは目を覚まし、ハスラーの手を弱々しく振りほどく。そしてまた瞳を閉じる。

微笑んでいるベン。バースデーケーキの炎を吹き消す。イーサンもテレサも微笑む。

その瞬間、テレサは心停止する。

研究所。マーガレットの脳を調べようとしているメーガンのもとを、テオが訪れている。テオの指示通り、MRIに彼女を入れたのだ。メーガンはマーガレットだけがおとなしい理由を知りたがっている。
テオは理解する。マーガレットの脳は、人間の倍以上ある。彼女は人間の言葉を理解しているのかもしれない。

オフィスに戻ったテオだが、そこにアーリーンがやってくる。家に戻っていない彼のために、自分の家に来ないかと提案しに来たのだ。だが、彼はオフィスを出て行ってしまう。

ハスラーのケガの手当てをしているテオ。
「俺達は間違っていた」
と呟いた彼に、テオは質問する。
「聞きたいことがある。君はアビーの生態を間近で見た唯一の人間だ。意思の疎通はどうしてた?奴らの凶暴さには何か理由がある。メスのアビーを調べてるが……」
「メスのアビー?なぜメスのアビーが?」
「研究所にいるんだ」
「メスのアビーが街に?焼き印のようなマークが手のひらにあるか?答えろ!」

ミッチャムは小屋の中で、読書をしている。アビーの咆哮が聞こえてくる。
それはウェイワード・パインズの街中に響いている。全員が不安な顔をして、立ち尽くしている。

ザンダーにリンゴをもらった一家も、不安に顔を歪ませる。

アビーたちは喉を鳴らしている。

ジェイソンとケリーも、窓から外を見つめる。

研究所にいるアビーたちもそれに呼応するように叫ぶが、マーガレットだけはおとなしい。

「ここは安全ですよね?」
アーリーンの問いに、テオは何も答えられない。

感想

・アビーが元人間なのかな?とか、もしかしてアビーは感染性があって……と思ったか違うようです。しかし、どういうことなのでしょうか。脳がデカイと言われても。
・火事は怖い。
・テレサといいベンといい、あっけなく死に過ぎじゃあないでしょうか。シーズン1で役割を終えた人が次々と死んでいく……。
・どう考えてもケリーは子どもが作れないのでは?と思うのですが、ジェイソン察しろよ!(無理か!)
・ジェイソンは帝王学を学んだわりに無能すぎやしないだろうか。
・ザンダーの「収集能力」って何だろう。ざっくりしてるなあ。

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