「ウェイワード・パインズ 出口のない街」前篇・第5話のネタバレ

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第5話 全てが明かされる時(The Truth)

イーサンは助けを求めてフェンスの外へ出る。テレサは不動産屋で働き始め、情報を集める。一方、ベンは学校で友達もできて、街に馴染み始める。
そんなベンは、学校のオリエンテーションで、街についての驚くべき事実を教えられる。フェンスの外に出たイーサンは、得体の知れない生物に襲われながらも前に進んでいた。しかし、どこまで進んでも街らしい街に行き着かない。そんな時に、イーサンの前にある男が姿を現して…。
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ネタバレ

森の中を、銃を手に進むイーサン。何かに襲われて腕を負傷するが、銃で撃退する。

エイミーと帰宅するベン。明日の登校を一緒にすることを約束する。ぎこちないベンを引き留め、またキスするエイミー。
テレサは、イーサンの仕事が終わったらシアトルに帰るとベンに告げる。困惑するベン。

イーサンは銃を持って進み続ける。

翌朝、目を覚ましたテレサ。イーサンが帰宅していないことに気が付く。
ベンがエイミーたちと登校するために早起きしている。自分が登下校に付き添うというテレサに反抗するベン。「この街になじめって言ったくせに」「家でブラブラして待っているだけじゃ何も起きない」と言われた彼女は、不動産屋からの採用通知をもう一度見返している。

登校したベンは、親切な級友たちに驚く。ウェイワード・パインズでは、皆こうらしい。困惑している彼だが、オリエンテーションに呼ばれる。

出勤するテレサ。不動産屋では、ビッグ・ベンと呼ばれる巨体の老人が待ち受けている。テレサの仕事は、街にやってきた人に物件を紹介する仕事だ。彼女のポジションを狙っていたという事務の女性が怒っていると聞き、テレサは困惑する。
仕事の内容を聞くテレサ。新しく街にやってきた男性は、交通事故のせいですべてをなくしたという。そんな彼に「家を売るんですか?」と聞いたところ「いや、あげるんだ」と言われて、ますます困るテレサ。
ベンは、美人のテレサと仕事ができることがうれしくてたまらないようだ。死んだピーターに感謝すらしている。

街にやってきたばかりのキャリー、リードという級友とオリエンテーションを受けるベン。っ白な部屋で、彼らはナンバングされた椅子に座る。ベンは111番だ。フィッシャー先生(メーガン)がやってきて「オリエンテーションへようこそ」と微笑む。

イーサンは森を進み続けている。地図を見ながら道を進むが、あるはずの教会は既に朽ち果てている。

ウェイワード・パインズでオリエンテーションを見た子供たちのスライドを見せられる彼ら。オリエンテーションを通過したら、ウェイワード・パインズの第一世代として認められるという。子供のなかでも、優れた者だけが第一世代になるらしい。真実を受け入れた者だけが、そこに加われるとメーガンは語る。

テレサは病院にいる男のもとを訪れる。ウェインという男はひどく怯えている。テレサは自分も事故に遭ったと告白するが、「じゃあ見たのか」と問い返される。彼は何やら恐ろしいものを目撃したようだが、その場に看護師のパムがいたと明かす。
カメラを警戒しながら、男に監視されていることをこっそり言うテレサ。だが、そこにパムが現れる。パムは死んだピーターを「思想が自由すぎた」と皮肉る。テレサはウェインと静かな場所で話すために、彼に用意した家に連れ出す。

メーガンは風景写真のスライドを見せている。徐々に変わっていくスライド写真の最後には、「アビー」という獰猛な生物が写っている。群れで生活しており、彼らと遭遇したら普通の人間はひとたまりもない。鉤爪を武器に、鋭い嗅覚と聴覚を持っているという。

イーサンはアビーと森の中で遭遇する。彼らは鹿肉の死体を貪っている。

子供たちは、アビーが人間の遺伝子が変化した生物だということを知って驚く。

ランチタイム。ベンは先生の話に疑問を持つ。なぜ、アビーの存在に他の(アイダホ州の)人間は気付かないのか?マスコミは?住人は?論理的に目撃されていないのはおかしいというベンの話を、やってきたエイミーが遮る。
「そのうちわかるよ、きっと」

授業が再開する。メーガンは古い貨幣を「答え」だといって皆に配る。

テレサはウェインを新しい家に案内する。

ベンは、貨幣が古いものだと見破る。それをこする彼。

イーサンは森の中で、朽ちた看板を見つける。それは道路標識だ。

ベンのこすっていた貨幣は2095年にできた25セントコインだった。驚く子供たち。
そしてオリエンテーションを受けていた子供たちは3人とも、交通事故をきっかけにウェイワード・パインズにやってきたことがわかる。
メーガンは彼らが交通事故になんて遭っていないことを明かす。彼らは選ばれたのだ。そして今この世界は、アビーに支配されているのだとも告白する。彼らが手にしている貨幣は人類最後の遺物。人類は2000年前に滅亡したのだ。今年は4028年なのだ。

イーサンはボイシに到達する。ボイシは既に朽ちてしまっている。

ウェインとテレサは、洗濯機を動かしてその間に話をする。ウェインは何を見たのか?

メーガンとウェインの話が交錯する。
彼らは、機能停止装置に入れられて2014年から現代に送られたのだ。メーガンは、子どもたちが人類を存続させるために選ばれたのだと語る。ウェインはその光景を忌々しげに語る。

テレサは何も聞いていないふりをして、ウェインの家を後にする。

呆然とボイシを眺めていたイーサンのもとに、ヘリが到着する。

メーガンは科学者・ピルチャーこそウェイワード・パインズを方舟として作った男だと語る。そして、彼こそが子どもたちの守護者だと語る。

イーサンはヘリから降りてきた男を驚いた顔で見つめる。その男はドクター・ジェンキンスだ。いや、彼がデイヴィット・ピルチャーその人なのだ。

イーサンは混乱している。だが、ピルチャーはこれこそが真実だと語る。人間は人間以下の化け物へと進化した。人類らしい文明を保っている唯一の存在がウェイワード・パインズなのだ。ピルチャーはイーサンの協力を乞う。その時、森の中から咆哮が聞こえてくる。

メーガンは今日あったことを、親や大人に話してはいけないと語る。選ばれたのは子供たちだから。つまり、大人<子供という価値観が、メーガンのなかにあるのだ。
メーガンはクリスという少年の話をする。家に帰って親にすべてを告白したというクリス。そのまま両親は旅に出たという。つまり、彼らは自殺した(真実を知って耐えられなくなった?それとも、殺された?)のだ。話せば家族の命、さらには住人の命が危険にさらされると脅すメーガン。

メーガンはピルチャーの功績について語る。そして、だからこそ掟が大事なのだと強調する。掟を破れば、方舟は沈む。そして子供たちに「第一世代」であることがいかに名誉なのかを訴える。

店に戻ったテレサは、ビッグ・ベンから引っ越し者の頻度について尋ねる。「人が必要になったら誰かが来る」というビッグ・ベンの話を詮索するテレサ。考えすぎるとろくなことがないと牽制するビッグ・ベン。

メーガンがボタンを押すと、壁が開き別の部屋につながる。そこには、たくさんの生徒(既に真実を知っている者たち)がおり、彼らに火のついていないろうそくを渡す。エイミーがそこに点火していく。「第一世代へようこそ」という言葉をきっかけに、若者たちは強く机を叩き、歓迎のリズムを奏でる。その光景に圧倒されるベン。

混乱し続けているイーサンの気持ちを、ピルチャーは鋭く見抜いて解説する。
ウェイワード・パインズには新しい社会、そして未来がある。
「ウェイワード・パインズってなんだ?」
「一緒に来なさい、君に見せよう」
アビーが襲撃してくる声が聞こえる。慌ててヘリに乗り込む彼ら。中にはパムもいる。ギリギリのところで、アビーの襲撃を逃れ、ヘリは飛び立つ。遠くに荒廃した都市が広がっているのが見える。森の上に横たわる深い霧を、イーサンは見つめている。