意外と少年漫画的?キラキラ青春学園コメディとアカペラの融合「ピッチ・パーフェクト」

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2012年の映画「ピッチ・パーフェクト」。主演のアナ・ケンドリックはとにかくいろんなジャンルの映画に配役関係なしに出まくっている印象ですね。
この映画に関しては、学園コメディという感じで軽やかで見やすい。ただ、下ネタやらゲロネタやらがふんだんに入っているのがアメリカ流って感じです。「ブライズメイド」も下痢ネタ満載だったしなあ。

いろいろあって落ちぶれてしまったアカペラサークルに入部するも、保守派の部長と革新派の主人公が対立。しかし、徐々に仲間の素晴らしさに気づかされ、全員が成長していく……という話です。

あらすじ

2012年に全米で口コミから人気に火がつき予想を超えるスマッシュ・ヒットとなったアナ・ケンドリック主演の学園音楽コメディ。渋々入った大学で女子アカペラ部にスカウトされたヒロインが、ひとクセもふたクセあるメンバーたちと衝突を繰り返しながらも絆を結び成長していく姿を、過激なギャグを織り交ぜつつ迫力あるアカペラ・パフォーマンスの数々とともに描き出す。共演はレベル・ウィルソン、ブリタニー・スノウ、ジョン・マイケル・ヒギンズ、エリザベス・バンクス。監督はブロードウェイ・ミュージカルの演出家として活躍し、本作が映画監督デビューとなるジェイソン・ムーア。
音楽プロデューサーを目指すベッカは、バーデン大教授の父親に説得され、意に反して同大学に入学する。学園生活に何の期待もないベッカは、サークルの勧誘にもまるで興味なし。ところが、シャワー中の鼻歌を聞かれたクロエに強引にスカウトされ、彼女のいるアカペラ部“ベラーズ”に入部することに。ベッカはそこで、自ら“ファット”と名乗るエイミーやエロさ全開のステイシー、レズビアンのシンシアら個性あふれる新入部員と巡り会う。そして部長オーブリーの厳しい指導の下、全国大会出場を目指して練習に励むベッカたちだったが…。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=352174

ネタバレ

権威ある大会にて、部員のオーブリーが大量に吐いてしまって話題者になってしまったベラーズ。そのせいでベラーズは部長となったオーブリー、サブのクロエの2人だけになってしまいます。ライバルの実力派男性アカペラグループ、トレブルメーカーズからはバカにされっぱなし。

一方、大学に入学して音楽プロデューサーを目指しているベッカ。友達を作るのが苦手な彼女ですが、ベラーズに無理やり入会させられることになってしまいます。
(ちなみに、オーディションのシーンで「キック・アス」のマザーファッカーでプチブレイクしたクリストファー=ミンツ・プラッセがカメオ出演している!)
ここでベッカが披露した、カップを叩きながらリズムをとって歌うシーンがアメリカで話題になったらしい(という設定なのか??本当なのか??)ですが、日本ではそんなに盛り上がった記憶がないので割愛。

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ここで歌唱力抜群の太っちょエイミー(コメディエンヌとして活躍中のレベル・ウィルソン)、ラップが得意なレズビアンのシンシア、声が小さくて不思議キャラだけど、実はボイパがうまい中国人・リリー(サイボーグかおりさんかと思ったら違った)、ビッチ臭むんむんのセクシーガール・ステイシーなどもオーディションに参加して仲間になります。
サークルの鉄のルールはただひとつ!トレブルメーカーズのメンバーとセックスしてはならないというもの。
ただし、ベッカにちょっかいを出してくるジェシーもトレブルメーカーズのメンバーになってしまい、波乱の予感です。

練習に打ち込むも、昔ながらのやり方で古臭い歌と演出を貫こうとするオーブリーと、新しい歌や演出を取り入れてみたらどうかというベッカで意見が対立。
一方、ベッカはジェシーのアタックに辟易。今まで興味がなかった映画を勧められても、断って終了します。でも、ちょくちょくいいムードになったりもして……??

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しかし、サブのクロエの喉にポリープがあることがわかり、ソロパートに代理を出さなければいけなくなります。ベッカを推薦するクロエですが、オーブリーが反対。代わりにエイミーがソロを担当しますが、興奮のあまり服を引きちぎってしまい、それが大ウケでアカペラ大会の地方予選を通過します。
しかし、ロビーでは喧嘩に巻き込まれ、なぜかベッカが逮捕されてしまうという事態に。その帰りを部屋で待っているメンバーの温かさに、ちょっとずつ心がほどけていくベッカです。

次の予選では、車で移動するメンバーたち。しかし、トレブルメーカーズにブリトーを投げられたエイミーがガソリンを入れ忘れてしまい、なぜか彼らの車に同乗させてもらうことになってしまいます。

大会では自分たちのパフォーマンスのあまりの退屈さに、ベッカが暴走。勝手にアレンジを加えてしまいます。それに激怒したオーブリーと喧嘩になり、かばってくれたジェシーを罵ってしまうベッカ。結果として予選通過はならず、トレブルメーカーズにまた敗れてしまいます。
長い春休み。DJサークルで1人きりのベッカ、ショックでぼんやりし続けているジェシー。
しかし、予選を通過した別大学のサークルに高校生がいることがわかり、ベラーズは大会に参加できることになります。
しかし、ジェシーには避けられっぱなし。泣きながら、彼に勧められた映画を見るベッカ。

トレブルメーカーズもリーダーが勝手に抜けてしまい(スカウトでミュージシャンのレコーディングに参加することになった)、メンバーチェンジを余儀なくされます。
センターはなんとジェシー。そして、彼の同室の青年(気がいい男だが、スターウォーズオタク)もメンバーに。

ベッカが抜けたせいで、うまくいかないベラーズ。彼女たちは大喧嘩を始め、「もう自分を抑えるのはやめる!」とオーブリーは大量にゲロ。そのゲロの上に倒れ込んでしまうリリー(汚い)。そこにベッカが戻ってきて、サークルに戻りたいと言い出します。
彼女たちは自分の隠していた秘密を告白しあい、弱さと向き合います。

改めてベッカはチームに戻り、曲のアレンジも担当することに。新生ベラーズは、果たしてどうなるのか??

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決勝ではトレブルメーカーズも素晴らしい曲を披露。ベラーズも退屈なアレンジをやめ、カッコよくて個性を活かした演出に切り替えます。そしてベッカとジェシーはキス!
もちろんベラーズが優勝して終わり、というわかりやすい映画。

なお、続編では「世界大会篇」が描かれるらしいです。わかりやすいですね。
少女漫画的、といいたいところではあるのですが、なぜか「焼きたてジャパン」を思い出してしまった。どちらかというと、少年漫画的な要素(孤独を愛する主人公、仲間との絆、自分の能力を活かしてバトルを勝ち抜く、ライバルチームが個性豊かでバカ、敵対していたライバルの異性と恋に落ちるなどなど)があるので、意外と男性でも見られる映画なのかもしれない。ウェットなシーンが全然湿っていないのはある意味すごい。