「トラップ」

trap

「配給会社がアルバトロス」「TSUTAYA限定」の2つは、ひそかに地雷だと思っている。という、ホラー映画ファンあるある。
ちなみにこの映画もアルバトロスだったような気がするのですが、2015年映画「トラップ」。フランス映画です。
地雷を踏んだ兵士が、どうする?と思案するだけの話。こういうワンシチュエーションものってたいてい面白い印象ではあるのですが、この映画に関しては「次から次へと起こるハプニングを、知恵を振り絞って切り抜ける」という展開ではなく「ただただ、耐える」といった印象。

ラストも「ナルホド!」とは思うキレイな終わり方ではあるのですが、こういう展開を求めているかというとそうではない。
紆余曲折のカーブがゆるすぎる、といった印象です。

trap

あらすじ

砂漠で地雷を踏んだ兵士。
目の前には、麻薬が積まれたトラック、人質の縛られた白人女性、部下の死体。

ネタバレ
(※途中で飽きたので、すごくざっくりです)

どこぞの国で戦っているフランス人軍隊。呑気にトラックの中でおしゃべりして、新人兵士におし○こを飲ませたりするという手荒い歓迎をしています。
しかし、そこで敵の襲撃。次々と死んでいく仲間たち。

唯一生き残った部下と主人公・デニスは犬猿の仲。かつて、仲間を見捨てたとデニスを責める部下のムラートであります。
そして近くにあったトラックを物色中、運悪くデニスは地雷を踏んでしまいます。それを見て、ムラートはニヤニヤ。そして、トラックの中にあった麻薬を持ち帰り、金に換えようと持ちかけます(まあ、見逃してくれという話です)。

しかし、トラックの中には人質らしき白人女性が!そしてムラートは誰かに狙撃され、倒れます。ひとりぼっちになるデニス。

リュックをおろすだけで一苦労、自身も軽く撃たれたデニスは地雷を調べますが、自分ではどう解除していいのかわかりません。ですが、味方との通信は砂嵐のせいで途切れてしまい、うまくつながらない状態です。

足が痛くなってプルプルするデニス。しかも野犬もやってきますが、この野犬が全然狂暴じゃなかったのでちょっと面白かった。じゃれついて帰って行ったよ。

と、生きていたのか、起き上がるムラート。タバコを吸いながら、まだ麻薬を諦めていない様子のムラートを仕方なしに撃つデニスであります(まあ、麻薬を国内に大量に持ち込もうとしているわけですから……)。しかし、その戦闘でオイルが漏れているらしい車に引火しそうになり、爆発寸前。デニスは取り急ぎ、車を手榴弾で吹っ飛ばして事なきを得ます。
という解釈なんですけど、手榴弾のせいで引火はしないのか?よくわかりませんが、とりあえずビジュアルが派手だなあという印象。

そこにやってきた、麻薬の回収班らしき女性たち。彼女たちは麻薬を運び去り、人質・キャロラインのお目付け役らしき子どもだけがそこに残ります。
子どもから電話を借りるため、自分の私物の時計で釣るデニス。借りた電話で自宅に電話して妻の声を聞きます。
また、地雷が解除できないかを確認しているうち、同じ状況で自力で解除した人とコンタクトをとることに成功。地雷は特定できたのですが「2人いれば解除できる」ということがわかります。といっても、縛られているキャロライン、言葉がほとんど通じなさそうな少年しかいないので「無理だわ」という絶望で話が終了。でも、「諦めないで!」「キミはひとりじゃない!」とメッセージを残されます。
そして少年は受け取った腕時計をまた置いて、去っていきます。

日が暮れてきて、またプルプルするデニス。おそらく、砂漠は日が落ちると寒いからかな?砂嵐にも耐え抜きます。

そして太陽が昇り、明らかにワルそうな男がやってきます。おそらく、人質女性のキャロラインを殺すため。そして、ついでに自分を殺すためにやってきた男。
先にキャロラインが殺されそうだと気付いたデニスは、自分が地雷を踏んでいることをとっさに隠し、キャロラインに目くばせ。
そして彼女が逃げられるような状況作りをしてから、男に抱き付いてぱっと足を離します。そして爆発が起こり、デニスは自己犠牲によってキャロラインを助けたのであった。
終わり。

「デニスがいかに助かるか」を見ていたのに、「自分を犠牲にして人を救おう」という美しい精神を見せられても……困る……という感じ。
全然想像とは違う着地点にラストがぽとりとおっこってったので、どこ?どこ?と血眼で探してしまいました。