「REC/レック4 ワールドエンド」

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初投稿なのがこの映画なのであります。

2014年のスペイン映画「REC/レック4 ワールドエンド」。

個人的には、ものすごくナンダカナーな感じがする映画。

 

あえておすすめポイントをあげるとすれば

・RECシリーズきってのヒロイン・アンヘラちゃんとまた会えるネ!
・なぜ感染が起こったのか?その理由がほんのちょっとだけわかっちゃうカモ★
・相も変わらずスピーディな感染者(もうゾンビと言いたくもない)がガウガウしまくり★

 

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POVスタイルを駆使したドキュメンタリー・タッチの演出でセンセーションを巻き起こした大ヒット・スパニッシュ・ホラー「REC/レック」シリーズの第4弾。1、2作目を手がけたジャウマ・バラゲロが監督に復帰し、「2」で生き残った女性リポーター、アンヘラを待ち受ける衝撃の運命を描く。

バルセロナのアパートメントで起きた戦慄の感染パニック事件の唯一の生存者、アンヘラ・ヴィダル。辛くも救出された彼女が意識を取り戻したのは、医療機器を備えたとある一室。そこは、洋上に浮かぶ大型貨物船を改造した検疫兼隔離施設だった。惨劇の原因となった謎のウイルスを研究する医師のリカルテは、アンヘラを保菌者と疑っていた。やがて身の危険を感じて逃走するアンヘラ。そんな中、逃げ場のない船内で、またしてもウイルスの感染被害が起こってしまい…。

出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=350876

 

私はこのシリーズがとってもとっても好きですが、4がなぜつくられたか今でもわからない。
この映画に関しては「ゾンビものではない」と定義づけている方もいるようですが、前作までは鷹揚すぎる私は「ゾンビでいいじゃんもう(というかなんでもいいじゃん)」と思っていたのですが、この映画のそれはなんだか明らかに今までと違う。

 

感染者が単なるフーリガンに見えて仕方ないのであります。

 

ネタバレ

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今回は、舞台が船!
登場人物は感染したアンヘラちゃん(1~2の唯一の生き残り)と、ババア(3の生き残り。いたんだね。生きてた人)。そして、今回冒頭で登場した軍人(特殊部隊?男子)2名が登場します。
さらに船には医師団やら、全然話と関係ない船長やらアンヘラファンの船員やら(もともと貨物船ですから)もいて、ごっちゃごちゃです。

ざっくり説明しますと
1のラストで、謎の女にアンヘラちゃんが襲われていましたが、その時に彼女の体に寄生体が入り込んでいるのです。
そしてその寄生体が感染パニックの元凶なのだということがわかります。
とはいえ、3の話とどうつながるのかは全然説明してくれてない!

もちろん4でも感染パニックは起こります。怒らなきゃ「REC」じゃない!
まず研究室から逃げ出した感染サルがキッチンにいたコックを襲い、彼が感染。
このコックはサルをフライパンとフタで挟み込み、ジュージュー焼いたりもするのですがやっぱり感染して、もちろん作ったご飯にもウイルスがドバドバ。
その飯を乗組員たちが食べて次々感染していくのです。

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もちろん既にボケが始まっているような「3」の生き残りババアも感染して、ぴょんぴょんと生存者にとびかかる始末。
しかし、ばあちゃんのあまりの元気っぷりに自然と目が細まります。よかったね。アンチエイジングかな?

感染者は相変わらずパワータイプでスピードもあるのですが、今回の映画では意外と描写が薄めです。
襲われるシーンがあんまりないせいでしょうか?
船の上のわりに絶望感もあるような、ないような…??こっちが慣れただけ?

そして、一応RECシリーズはPOVであることがウリだったとも思うのですが、このPOVが3でもなかったけど、4ではほとんどありません!
船の監視カメラを利用するシーンはあるのですが、そりゃあPOVじゃないわよ。とも思うわけです。
アンヘラちゃんは寄生体が体にいることを指摘され、医師たちに生きたまま解剖されそうになりますが逃げおおせ(強い!)、暴れまくります。
いつの間にか上に着ていた服を脱ぎ捨て、お久しぶりの白のタンクトップ姿に変身。

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(マルベル堂でプロマイドにしてもいいのよ)

アンヘラを助けた軍人たちは彼女を信じていいか戸惑いますが、アンヘラファンの船員だけが彼女を支えます。
ちなみにアンヘラファンの男性、くるくる天然パーマの義太夫さんとジャック・ブラックを足して3で割った感じのビジュアル。
しかし、アンヘラの粗暴ぶりに「こいつ、何しても感染しないんじゃないの」という気持ちしか湧きあがらないのも事実。
エネルギッシュすぎて、ドーピングしてんじゃねーかってくらい元気なんだよな。
寝たきりだったし満足に食事もとってないのに、ひたすら元気。

そして、血液感染を気にせずびっちゃびちゃに血を浴びたりもする元気な登場人物たちなのですが、実はアンヘラといい感じだった軍人男子のなかに寄生体が既に移動しており、彼が操られてアンヘラの体内に寄生体を出戻りさせようとしたり(なぜ何度も行き来したのかはよく理解できない)、ツチノコみたいなのが口から口へ移動しようとしたりと見ている側も大混乱。
寄生体は口移しじゃないとダメなんでしょうか。

もう、感染者が敵なのかキチガイと化したマッチョ男子が敵なのかなんでもかんでも登場人物に説明させて済ませようとする製作陣が悪いのか何が何だかわからなくなってきますが、しつこいサルを撃退し(ちなみに、感染したサルのビジュアルはかなりグロめです)感染者も撃退し、しつこい男性も撃退し、船を爆破して海にダイブして助かるアンヘラちゃんと船員くん。
しかし、あの美人だけど前歯が強烈ビジュアルのアンヘラちゃんにファンがいたんだな…という気持ちを噛みしめなくもない。
日本でいうと誰なんだろう?セントフォースの女子アナみたいな立ち位置なのか!?

しかし、寄生体は死なずに海に沈んでいて、しかも魚がそれを食べちゃっていた…というオチなので
たぶん漁で網にかかって
たぶん人間に食われて
たぶん感染が広まるんだなーとしか思えない。

ラストはちょっとコミカルなのも解せない。
てっきり普通の世界にも感染が広まっているのか?と思いきや、外の世界では何も起こってないんですよね。
狭い世界のなかで感染が起きて、でも安全なところに行けない。逃げられない。
でも、外の世界だって次の瞬間に何が起こるかわからない。
というこちらのぼんやりとした不安を、「じつはこうなってたんですよ!」とはっきりれても困りますよね。
夢見させてくれよ!とは思う。

しかし、ラストが障害物競走みたいにせわしなくて見ているだけで疲れた。
結論。アンヘラちゃんは何をしても死にません。
今作で一番言いたかったことは、たぶんそれです。