「ストレイン」シーズン2・第10話のネタバレ

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第10話「銃弾の行方」(THE ASSASSIN)

食べかけで放置された菓子や飲み物を見ているエフ。どうやら、ここは現在は使用されていないビルのようだ(ストリゴイの襲撃のせいだろう)。
ダッチは巨大なカメラをいじっており、特別なツテでそれを手に入れたと微笑む。人間関係が大事だと教わったという彼女だが、その教えは母から。どうやら、彼女は学生時代は相当地味だったようだ。エフはよく成長したもんだと笑う。
彼女の作った機械は、カメラがガラスの振動を読み取って、その振動から音声で復元できる装置だ!狙いはパーマーのオフィス。エフが食べようとしていたチョコレートを、ダッチも分けてもらって食べる。
「身の上話でもする?」という彼女の提案を、エフは丁寧に断る。

マンハッタン アッパーイーストサイド 5番街
街は少しだけ、活気を取り戻している。
市長は次にアッパーイーストサイドを掃討すると発表している。議員はその後ろで腕組みしている。市長に変わってスピーチを始める議員だが、アッパーイーストサイドの住人から資産の1パーセントを寄付してもらうと言い出す彼女に、住人たちは戸惑い、怒りだす。「レッドフックの住人は血で支払った」と主張し、アッパーイーストサイドの住人の皆さんはお金で支払うほうがいいでしょう?と議員はあっけらかんと言う。市長は怒るが、議員は涼しい顔をしている。

トラックを走らせるヴァシリー。本について噂しているノーラとエイブラハム。本は不吉な前触れとされ、見つかった直後にはその発見された各地方で虐殺や災いも起きた。1856年にマルセイユのオークションに出品された際には、奇妙な病気が蔓延して取りやめになったこともある。危険な本だが、エイブラハムは覚悟している。

ブルックリン キャロルガーデンズ クリントンストリート
黒塗りの車が止まり、そこからパーマーが降りてくる。階段を登る彼。ある部屋をノックする。マルジェラの部屋だ。パーマーは彼女に謝罪しに来たのだ。彼は身を焼かれるような思いだと言う。マルジェラはそれを失恋だといい、「気の毒だけど自業自得」とバッサリ終わらせる。また自身の病気の話を持ちだして、「君が必要なんだ」というパーマー。だが、人生がつらいのはあなただけではないとマルジェラは指摘する。パーマーはやtぅと、彼女に愛を告白する。頑なな態度だった彼女だが、徐々にほだされていく。

ブルックリン グリーンポイント ナッソー街
R・フォレネキューという男を電話帳で調べて訪ねて歩いているエイブラハムたち。ヴァシリーやノーラもついていくが、その建物の中はすごいことになっている。ブラックライトが瞬き、クラブミュージックの中でストリゴイが襲ってくる。
「首をはねられてもまだ踊ってるぜ」
ストリゴイの死体は音楽に合わせてまだ跳ねている。そのポケットから財布を抜き、IDカードを調べるエイブラハム。外れだ。4人中2人が外れだった。

だらけているダッチとエフ。ダッチはボノボというチンパンジーがどうして動物園に展示されていないか?というクイズを出し、「四六時中セックスしているから」という答えでエフを驚かせる。
「嬉しいね、ついに君の頭の中を覗き見られて」
争い事は全部セックスで解決するのにと嘆くダッチは、複数の人を愛してもいいはずだと主張する。「選ぶことも人生の一部さ」と言うエフだが、ダッチは離婚するまで彼はノーラと本当に関係を持っていなかったのか?と尋ねる。エフはそうだと言う。
三角関係に悩むダッチはどちらも選べない、と肩を落とす。

と、オフィスにパーマーが戻ってきたのが見える。マルジェラとパーマーはやや険悪であり(マルジェラが一方的に怒っている)、「恋愛でモメてるのは君だけじゃなさそうだ」とエフはダッチに言う。
そこに市長がやってくる。市議会議員のフェラルドについての相談を持ち掛ける彼。議員が作戦の遂行をする代わりに、市民から資産の1パーセントを税として徴収するという計画を立ち上げたことを打ち明ける。パーマーは彼女が自滅するというが、市長は破滅するなら自分の方だ(議員は賢く、立ち回りがうまい)と言う。「道理をわからせてやってほしい」と頼む市長。パーマーはそれを承諾する。マルジェラも全部それを聞いている。パーマーは議員を突撃で訪問するとマルジェラに指示を出す。
エフとダッチは先回りすることに決めたようだ。パーマーと、双眼鏡越しに目が合うエフ。「永遠の命に別れを告げろ、クソヤロー」

クイーンズ ストリア スタインウェイストリート
とある本屋に到着するエイブラハムたち。店の上に住居があるのだろうか?ここで3人目だ。この書店の鍵を無理やり開け、中に入りこむ。上に進んで行こうとするエイブラハムに「お先にどうぞ」というヴァシリー。念のため、鉄筋を手に持つ。「ノックしたほうが」というヴァシリーを無視して、エイブラハムはどんどん中に入る。堅苦しい礼儀はナシか、とヴァシリーは笑う。大きな本棚からオクシド・ルーメンを探すことにする3人。

ビルの屋上からライフルで、議員のもとに来るパーマーを狙うエフ。ダッチは非常階段と逃走用のバイクを確認してくる。途中でエフが休めるようにソファーベッドを用意しておいたわ、と冗談を言うダッチ。エフはあきれ顔だ。2人は酒を飲んでいる。ダッチは以前に比べるとタフになった、とエフを褒めるが「これを外したらタフじゃない」と肩をすくめる。

議員を責め立てているアッパーイーストサイドの住人たち。議員はその舌戦に応じ、「私を言い負かそうなんて思わないことね」ときっぱりと言う。必要とあらば、アッパーイーストに配置した警官たちを引き上げさせる勢いだ。
SPから身を隠しつつ、パーマーを狙うエフ。だが、人が多すぎて狙えない!焦らないで、というダッチ。「待つの」
「逃げられる、今しかない」というエフと、確実に狙うべきだと言うダッチ。エフはようやく撃つ!飛び散った血が見えるが、果たしてパーマーのものなのだろうか。いや、パーマーは生きている。エフが撃ったのはマルジェラだ。

警官が思ったよりも早く到着した。バイクは見つかってしまっている。彼らは正面からカップルを装って出ていく。だが、警官に見つかってしまう。2人は逃げるしかないが、あっという間に捕まってしまう。

本屋でヌード雑誌を見つけたというヴァシリーに、笑っているノーラ。だが、そこにニュースが入る。パーマーが襲われ、男女が捕まったと報道されている。エフとダッチだと確信するヴァシリー。エイブラハムは「致命傷を与えられたかも」というが、「そのせいで死刑になるかも」とノーラは慌てる。ヴァシリーは拘置所へ向かおうとするが、エイブラハムは本を探すべきだと言う。
「悪いが、本より仲間のほうが大切だ」
ヴァシリーの後を、ノーラも追う。

トラックでヴァシリーを責めるノーラ。エフの計画を隠していたことを怒っている。
「チクるのは嫌いだ」
「説得できたと?」
「私なら一線を越えたら人生が変わってしまうと説得した」
「そう言われてもやってたさ」

パーマーは撃たれたマルジェラの手術を固唾を飲んで見守っている(手術は彼のオフィスで行われている)。
「むごい」
アイヒホルストが現れ、彼女はパーマーの身代わりになったと指摘する。マスターに会いたがるパーマーだが、マスターは全てを知っていると彼は拒否する。憔悴したパーマーは、マルジェラが助からなければこの件から手を引くと言い出す。アイヒホルストは微笑む。パーマーはマスターの体液を彼女に与え、彼女を生かすように求めているのだ。でも、全てを決めるのはマスターであり、色恋沙汰の優先順位はさほど高くないとアイヒホルストは強調してその場を去る。

やつれているパーマー。マルジェラの容態は安定しているが、目覚めるかはわからない。パーマーも休むように医師に勧められる。

留置所にいるエフとダッチ。ダッチは彼を励ます。彼らはパーマーが死んでいないことを知らない。彼を見張っている警官が、先ほどエフを逮捕した警官に追い払われる。そしてダッチだけが外に連れ去られる。
そしてエフの前には、パーマーが現れる。警官たちは立ち去り、2人だけの時間になる。パーマーではなく罪のない女性が死にかけているということを知り、エフは青ざめる。パーマーはこれはエイブラハムの指示なのかを知りたがるが、エフは独断だと言う。
「さいは投げられた、こちらの価値だ。どうして君は抵抗し続けているんだ?」
「思ったよりはまともだ。誇大妄想症なのはたしかだし、社会病質者でもあるけどな」
パーマーは世界が変わろうとしているという。
「化け物になるために人類を売ったのか」
エフは彼に殴りかかりたいと思うが、檻が邪魔して無理だ。だがその代わりに、マスターのパートナーを名乗るパーマーに「マスターと対等だと?」と嘲笑する。エフの言葉のひとつひとつが突き刺さる。エフはパーマーが利用されているだけだというのだ。
「世界は君が死んでも気が付きもしない」
パーマーはその言葉を残して去っていく。

アイヒホルストは本屋に残り、探しものを続けている。と、ストリゴイが現れる!すんでのところで首を落とすが、そのストリゴイはかつての少年ではない。彼は耳にヤケドがあるのだ。エイブラハムはリストに線を引き、4番目の男を捜すために店を出て歩きはじめる。

マルジェラを見守っているパーマー。と、そこにマスターがやってくる!マスターはマルジェラを見て、爪から白い液体をたらしこむ。すると、マルジェラは目を覚ます!
「なにがあったの」
「君は救われたんだよ」マスターは姿を消す。
「あればボリバル?私に何をしたの?」
「マスターだ。私のパートナーさ」
パーマーはマルジェラにすべてを話すように決めたようだ。マルジェラは何が起きているのかわからない。ただ、怯えている。

警察署では、警官の数も少なくなっている。変な物音を見に行った警官。「嘘だろ!」ストリゴイが入ってきたのだ。警察署が占拠され、襲われていく。檻に入ってきた警官のせいで、エフの拘束されている檻も囲まれてしまう。檻越しに舌を伸ばしてくるストリゴイ。警官は噛まれてしまう。そこに助けに来たのは、ヴァシリーとノーラだ。ダッチは連れていかれたまま、行方が分からなくなっている。
物音を見に行った警官が戻ってきて、惨状に驚く。警官にダッチの居場所について尋ねるヴァシリー。メイフィールドホテルに彼女はいると言う。

マンハッタン ワシントンハイツ セントニコラス街
エイブラハムは4人目の男を訪ねている。汚いマンションの中に入っていくと、誰もいない。もちろん本は見つからない。だが、床のきしむ音で何かに気が付くエイブラハム。床下にある秘密の隠し場所には、オクシド・ルーメンが隠されていた!驚くエイブラハム。夢中でページを繰る。しかし、彼を何者かが殴りつける。本にしがみつくエイブラハムだが、男はその本を持ち去ってしまう。

ダッチは機械につながれている。見覚えのある機械(前シーズンで、アイヒホルストが男の血を吸うために使用していた機械)だ。鎖を巻き取り、彼女は“断頭台”のような台に引き寄せられていく。大声で叫ぶ彼女を、鎖を巻き取るアイヒホルストがにやにやと見ている。