ガバガバ殺人計画に草しか生えませんよ『女子高生に殺されたい』

女子高生に殺されたい男はいそうだが、男子高生に殺されたい女っていないわよね。いるのかしら?じゃあ、イケメンに殺されたい願望がある女性っているのだろうか??想像もつかん…

どうでもいいことを気にかけてしまった。

『女子高生に殺されたい』を見ました。2022年、邦画。

う~~~~ん。ごめんなさい、原作のほうが面白い…

(古屋兎丸先生の漫画は面白いなぁ。以前映画化された『帝一の國』も本当よかったネ。こっちは映画も大好き)

まぁ、先に原作を読んでいたのであらすじが見えているというのもあるのだが。あと、文化祭のシーンで登場した学校… これ、『群青戦記』の撮影でも使われたところ? この学校で撮影された映画多すぎじゃないか。例のプールみたい。

「女子高生に殺されたい」という願望を持つ男が、ある少女に執着し、自分を殺させるように綿密に計画を立てていく… というストーリーなのですが、原作では綿密なはずなんですけど… 映画だとガバガバでひっくりかえりましたね。

もともと、どの女子高生に殺されるつもりなのか?というのが途中まで明かされていないので、その候補者探しも映画を見るうえで騙されちゃうポイントなんでしょうけど。

  • 平凡でおとなしい女子高生・真帆
  • 真帆の親友で保健室登校、発達障害があるあおい
  • 主人公が好きで一番接触が多い京子
  • 空手部でいかにも強いけど繊細なクールビューティー・愛佳

の4人のうち、誰が彼を殺すのか?

実は真帆は多重人格で、殺人鬼の人格を持っていた。かつて心理学を専攻していた主人公は幼き殺人鬼の彼女と出会い、女子高生になるまで待っていた… という事実があるのですが。

それにしても、原作では山の奥に誘導するのですが、映画では文化祭の演劇のステージの裏で殺されようとするドタバタ感。結局、あっさりと計画がバレ(あんなに時間かけていたのに…)、もみ合いの末に演劇のステージで首吊りを披露しちゃって、結局記憶喪失になってしまった主人公。それを治療しようとする元カノ… という、めちゃくちゃな話でしたね。

でも怖いよな、学生演劇見てて首吊り落ちてきたら。いや、そもそも首の骨が衝撃で折れるのではなかろうか。

気になったのが記憶喪失というカードをここで切るのは物語としてアリなのかねということ。ハウス食品の名作アニメじゃないんだからさ。コイツ、そんなタマか???と思いました。

あと、真帆が先生のお見舞いに行くのもよくわからなかった。どういう心理だ。

映像は非常にキレイではあるのですが(女優さんたちもかわいい)、どちらかというとトンデモ映画として見たほうが楽しめる映画だと思いました。

性欲バカすぎて狂ってる感じは原作のほうが強いかなぁ。