「(r)adius ラディウス」

ラディウス

2017年のカナダ映画「(r)adius ラディウス」。
原題はこんな()とかないんですけども、なぜつけたのか。SFサスペンスにドロドロ2時間ドラマを混ぜた感じのお話。あまりすっきりしない終わり方をします。SF色は思ったよりも薄め。

登場人物

リアム:記憶がない。半径15メートル以内に人が入ると即死させてしまうという謎の体質になる。
ジェーン:リアムと同じく記憶喪失。ただし、リアムと一緒に事故にあったことは覚えていた。
サム:ジェーンの夫。

ネタバレ

気がついたら血だらけのリアム。とぼとぼ田舎道を歩くが、車を見つける。かけよって助けを求めるが、その運転手はすでに死んでいた。

自分の名前もわからず、身分証を見てリアムという名だと知る。
ダイナーにたどりついたらすでにみんな死んでいるし、やってきたトラックの運転手も突然死し、トラックは大破する。

自分の家につき、隣の家の住人に警告するリアム。逃げろと命じても、その言葉が聞こえず、やってきてしまう隣人。そのまま即死する。
怖くなって物置に隠れるリアムのもとに警察官がやってきた。うまくやりすごせたが、次は女性が彼を訪ねてくる。

そのジェーンという女性は、リアムの車に同乗していて事故に遭ったという。だが、彼女にもはっきりした記憶はない。
2人はある橋の上で出会ったことを思い出して、そこに向かう。だが、はっきりとした記憶は戻らない。

ジェーンは自分が目覚めた場所にリアムを案内する。ミステリーサークルを目の当たりにして、彼はようやく自分が半径15メートル以内の人を殺してしまう体質になったことを理解する。そして、ジェーンだけがその能力を中和することができる(彼女がそばにいれば、誰も死なない)。

ここでリアムの自宅の家宅捜索にきた警察官に再遭遇するが、ジェーンが怒って立ち去ろうとしていたことで、この女性警官は死んでしまう。
だが、電話越しに彼女の息子がその様子を聞いていた。

病院の検査を受けるも異常はなく、ジェーンは徐々に戻ってきた記憶を頼りに、サムを頼る。彼女の夫であるサムは、ジェーンが双子の姉を探していたことを明かしてくれる。
サムも2人に協力してくれることになった。

ジェーンはローズを見つけさせず、死のうとしていたところをリアムに止められたことを思い出す。

サムとジェーンは、リアムのことで喧嘩になる。
実はサムは通報しており、警察が突入してきた。だが、ジェーンとリアムが引き離されたことで、その近辺の人が全滅(ただし、ジェーンのそばにいたサムだけは助かった)する。サムもようやく、2人の話を信じることにして、彼らの逃亡を手伝う。

しかし、ジェーンは逃亡の末、思い出す。
リアムが実は連続殺人犯で、ジェーンの双子の姉を殺し、ジェーンのことも殺そうとしていたことを。
だが、ジェーンはリアムのことを殺せない。

すべてを思い出したリアムは、撃たれた彼女を病院に運び、自殺する。

感想

実は連続殺人犯と被害者なのに、協力して逃亡。助け合わないと人が死んでしまう。という設定は面白かったのですが、やや物足りなさもある映画。
ちなみに人が死んでしまう理由や、ジェーンだけがそれを回避させられる能力がある理由は不明。
ロケ地の問題なのか、予算の問題なのか、構図など技術的な問題なのかはわかりませんが、肝心のストーリーの面白さを純粋に味わえなかったのはちょっと物足りないですね。