「ウォーキング・デッド」シーズン8・第9話「夢」のネタバレ

ウォーキングデッドシーズン8

涙を浮かべているリック。
 「情けは 怒りに 勝る」

回想シーン。
年を取ったリックの手を引くジュディス。ジュリーとセディクがともに作業をしている。成長したジュディスが、ジュリーに抱き着いている。

リックとミショーンは、延々とスコップを動かしている。

セディクと森の中で再会した時。
「行け、俺に構うな」
セディクはカールに叫ぶが、彼は去らない。だが、カールがウォーカーに噛まれてしまう。彼は困惑しながらもウォーカーを撃ち殺し、セディクを助ける。
「パパに話すまでだ」
セディクとカールは、地下道に入っていく。

カールは家に戻り、噛まれた部分を確認する。そして服を着替え、帽子をかぶりなおす。
父とミショーンに手紙を書き、地下道で準備を進めるカール。イーニッドにも手紙を書いている。
彼は家の片隅に妹と一緒にペンキで手形をつけ、インスタントカメラで写真を撮影する。
セディクとは地下道でゲームをして、お菓子を食べる。さらに木の苗を植え、帰ってきたミショーンを出迎える。

※カールが第8話の時点で噛まれていたことが、このエピソードの冒頭でわかります。
つまり、第8話で彼が手紙を書いていたり、ニーガンと渡り合ったりしていた時にはもう、彼は感染していたということ。

モーガンは、遠くのビルから聖域を見張っている。
突然、聖域の人間たちは建物の中からウォーカーを撃ち殺し始める。倒れたウォーカーを壁にして、道を作っているのだ。そして彼らは外に飛び出し、ウォーカー、さらにはモーガンを射撃し始める。モーガンは逃げようとするが、彼らは既に建物の中に入り込んでいる。
外に出てどこに逃げようか迷うモーガンだが、ウォーカーを引きつけ、追っ手とはち合わせさせる。

走り去る車の群れを、静かに観察しているモーガン。その後を追う。

ワイヤーに引っかかったウォーカーを始末しているキャロル。彼女はエゼキエルを連れ帰るという。
ニーガンに兄(モーガンがかわいがっていた青年)を殺された少年・ヘンリーが「僕も行く」と追いすがるが、それを止めるキャロル。歩いていく彼女の姿を、王国民たちは見守っている。

そして、リックがカールの感染を知ったところ(8話の終わりの部分)に戻る。
リックはひどく混乱しているが、カールは父を落ち着かせようとしている。そして、父とミショーンにお別れ用に書いておいた手紙を手渡す。ガソリンスタンドで出会ったセディクを助け、偶然こうなったというカール。ミショーンは悲しみで震えている。

王国。
「(お前は)ニーガンに殺される。お前を殺すと言っていた。俺には止められない」
エゼキエルをからかっているニーガンの一味。
 「聞いてるのか?」
エゼキエルは、自分はどうなってもいいと思っている。だが、ニーガンの一味はエゼキエルのことをかっていたんだと言うが、エゼキエルはリックにそそのかされたせいで死ぬのだとまたいじめる。
エゼキエルは自分が死んでもいいと繰り返すが、冷静に「次はあんたの番だ」と男に言う。

エゼキエルを助けにきたキャロルは、モーガンと合流する。だが、ヘンリーを目撃したというモーガン。
2人は協力して、エゼキエルを助け、ヘンリーともども連れて帰ろうと誓う。

カールの具合はどんどん悪くなっていく。
セディクは抗炎症剤を出し、リックにそれを使ってくれと懇願する。彼も自分のせいでカールが死んでしまうことが耐えられないようだ。
セディクは世界がこうなる前に研修医だったと明かす。リックはセディクが医者だから連れてきたのかとカールに尋ねるが、カールはセディクにも皆が必要だったからだと明かす。
地上で何かが爆発し、地下道が大きく揺れる。咳をするカール。ドワイトに対して、誰かが「やめさせてよ」と言うが、「無理だ」と彼は返す。
ヒルトップに行こうというロジータ。だが、それは危険すぎるとドワイトは止める。
「すべては破壊しない、それほどの弾がないから」と、冷静になるように言い聞かせる。結局、彼らはニーガンたちが立ち去るのを地下道で待つことになる。

「全員で?」
ドワイトはヒルトップに向かうメンバーについて尋ねる。
「全員一緒だ。……悪夢を見させてやる」
ダリルは苦々しげにそうつぶやく。

王国の中では、火事(エゼキエルが爆発させた燃料)を消火しているニーガン一味が見える。モーガンとキャロルは、その中庭をなんとかして通るしかない。真正面から彼らに殴りかかり、倒すキャロルたち。だが、ヘンリーのためにと、彼らを全員殺すモーガン。彼の変わりように、キャロルも驚いている。

王国を襲ったニーガンたちのリーダーは、これからどうなるのかを考えこんでいる。

カールはますます顔色が悪い。彼に付き添うミショーン。
カールは言う。 「終わらせなきゃ。こんなんじゃだめだ。もっといい方法が」

上で鳴り響いていた爆音がやんだ。彼らは立ち去ったのかもしれない。
ダリルは抱いていたジュディスをリックに返し、上に様子を見に行くという。

キャロルとモーガンは、より奥へと進んでいく。モーガンはキャロルが止めるのも聞かず、自分たちの計画に関係なさそうなニーガンの手下まで殺してしまう。

だが、エゼキエルを連れて行く準備が整ったようだ。希望をもっても無駄だ、醜い闇がつきまとうと言うニーガン一味に、まだやり直せるというエゼキエル。だが、仲間が戻ってこないことに気付くニーガン一味のリーダー。彼は警戒心を強める。
 「決めた道であっても、まだ引き返せる」
エゼキエルはそうつぶやくが、また戦いが始まってしまう。

涙を流しているリック。
また回想シーンが始まる。ジュディスに、一緒に焼きリンゴを作ろうと持ち掛けているのはユージーンだ。

リックとミショーンは、何かを埋める作業を続けている。

カールをヒルトップに連れて行こうという意見があるが、リックはカールとここに残るという。だが、ミショーンも残りたい。ミショーンにはジュディスを連れていってほしいというリックだが、その役はダリルが担当するという。
カールは、ジュディスに最後の別れを告げる。
「立派なパパだ、言うことを聞いて。時には親に道を示して」
カールはジュディスに囁く。そして、父からもらった帽子をジュディスに渡す。
 「これを持っていると、パパとつながれた。強くなれたんだ。これに助けられた。お前の役に立つ。ママが死ぬ前、僕はこの世界に負けないって。僕は負けたが、お前は勝つ。必ず勝てる」
泣き出すジュディスを連れて行きながら、ダリルが振り返る。
 「みんなを、お前が救った。お前のおかげだ」
皆が目に涙を浮かべている。

セディクもカールに話しかける。 「君は僕にチャンスを与えてくれた」と感謝し、彼の仲間に忠誠を誓う。彼がしたことが無駄ではなかったと、その身をかけて証明するというのだ。そして、カールへの敬意を忘れないと誓う。
「これで仲間だ」

王国では、エゼキエルを中心にニーガン一味が守りを固めている。
 「俺は変われない。これが俺なんだ。俺は生き延び、俺は死ぬんだよ」
彼らのリーダーがエゼキエルにまくしたてている。
エゼキエルは、妥協したのは王国民を守るためだという。だが、その行為がニーガン一味を殺さないという選択肢にもつながっていたのだ。もう終わりだと、エゼキエルは告げる。

次の瞬間、キャロルたちの襲来がまた始まる。
キャロルとモーガンは次々に彼らの仲間を殺すが、モーガンはニーガンの仲間の一人と取っ組み合いになる。男の腹に刺さったナイフをねじり、内臓を引きずり出すモーガン。ニーガン一味のリーダーは「なんて奴だ」と呟き、撃たれた足を引きずって逃げ出す。
 「モーガン、ここを出よう」
 「心配ない、全員死んだ」
モーガンは男の後を追うのをやめない。

リックとミショーンは、カールに水を飲ませ、頭にキスをして、汗をふいてやる。
ミショーンに気をしっかり持ってと言うカール。ミショーンは涙を隠せない。
突然、リックは、ミショーンにカールをどこかに運ぶと言い出す。

ニーガン一味のリーダーを追いかけるモーガン。まったく感情もないように見える。

アレクサンドリアでは、ありとあらゆる建物が燃えている。カールを家へ連れ帰ろうとしているミショーンとリック。

ニーガン一味のリーダーの男はどこかに隠れている。それをただただ冷静に追い詰めていくのは、モーガンに他ならない。男は隠れていた場所から転がるように追い出され、皆の前に姿を見せる。

リックとミショーン、カールは炎が収まっている家に戻ってくる。
「ありがとう。ここまで来られた」
「いや、悪かったな。外にいさせたくなかった」
「こんな僕になれた。パパのおかげで、こうなれた。
刑務所で襲撃された時、少年がいた。僕より少し年上で、銃を持っていた。彼は銃を下ろそうとした。でも僕は、彼を撃ってしまった。投降しようとしたのに、僕は……撃ったんだ。彼を思い出す。あの時は何の迷いもなかったんだ。殺すことに」

ニーガン一味のリーダーはこの仕打ちにわめき、自分も仕方なくやったことだと言い続ける。
そして、今ならもとに戻れると告げるが、モーガンはそれを聞き入れない。

「違うんだ。今までのこと、お前が失ったもの、過去のすべては仕方のないことだった。お前は子供だったんだから」
「わかったでしょ。あんなにも、簡単に、人を殺せるって」

「あのガキのためにここまで?俺を殺しても何も変わらない。また同じ朝を迎えるだけだ」
モーガンは男を立たせる。

「パパは変わった。ウッドベリーの人たちを受け入れて、一緒に暮らした。敵だったけど、銃を下した。あれは僕を変えるためだった。だから今の僕になれた。あの時のパパは、戦うことをやめた。正しいことだ。今でも正しい。あの時のパパに、もう一度戻ってほしい

エゼキエルは、モーガンを止める。殺したら臆病者だ、もう殺す必要はないというのだ。彼の罪は、彼自身が背負うものだという。

「以前の俺には戻れない」と言うリックに「未来はある。パパにも、彼らにも」と返すカール。 「未来はあるんだ」

モーガンに殺さなくてもいいと言い続けるキャロル。
「連中とは違うと、あなたが言ったのよ。本当は殺したくないでしょ
「俺は……やるしかない」
モーガンも泣いていた。
「やるしかないんだ」
リーダーの男は殺された。だが、男を殺したのはモーガンではなく、後ろに回り込んでいたヘンリーだった。

これからの世界が見えるというカール。
父はヒゲがふさふさで白髪交じり、ミショーンも幸せで、ジュディスはカールの聴いていた曲を聴いている。アレクサンドリアは人も家も増え、栄え、働き、皆が生きている。互いに助け合っているのだ。
「元のパパに戻れば、そういう世界だ。そうなれる」
「カール、すべてはお前のためだった。初めからだ。アトランタでも、農場でも、お前を一番に考えた。刑務所ではお前とジュディスだ。今も、これからも。何があってもそれだけは変わらない」
「パパのためだよ」
「実現させるよ。約束する。必ず実現させる」

エゼキエルは、ヘンリーと話し合っている。
キャロルはヘンリーの行いを責めるが、「すべて解決する」とエゼキエルは彼を抱きしめている。
「解決するからな」

「カール、ごめんよ。お前を守れなくてごめん。息子を守るのが父親なのに」
「愛だよ。愛するだけでいい」
カールは、自分で死ぬという。自分でやれるというのだ。
「愛してる」
「愛してるわ」
「愛してるよ、パパ」
「俺も愛してる。お前を愛してるよ」

朝。リックとミショーンが外で待っていると、小さな銃声がする。2人は焼け残っている墓場に、カールを埋めるために穴を掘っている。

回想の中のジュディスは、畑の中にいる誰かに抱き着いている。
「おはよう」
彼女が話しかけたのは、笑顔のニーガンだ。

木の根元に座っていたリックははっと目覚めたように顔を上げ、立ち上がる。

感想

これまでのメンバーではないほど、丁寧に描かれたカールの死。
これからテーマとして描かれるのは、もしかして「許す」ということなのでしょうか?
それにしても、想像していた以上に前から彼は噛まれていたのだ、という設定がすばらしすぎる。

とりあえず、今回はヒルトップやシーサイド、聖域にいる人たちのことは描かれていません。
今回気になったのは
・モーガンの殺人モードが怖すぎる
・エゼキエルはこれからどうやって王国民を率いていくのか?
(そういえば、ジェリーは前話で殺されてはいなかったように記憶しているのですが、どうしてるんだろう?)
・ニーガンに復讐したい派と対立しそうなリック。果たして、彼はニーガンたちとどう向き合うのか?

そういえば、マギー役の女優さんが別のドラマシリーズで主役を演じることが決まったらしいですけど、もしかしてそろそろ降板……???というのも、どうやらギャラ交渉で揉めているらしい。
とはいえ、彼女の出演映画はウーンという出来のものも多いので、ドラマにどこまで期待できるのかわかりませんが。