「ストレイン」ファイナルシーズン・第9話『裏切り者』のネタバレ

ストレインs4

第9話 「裏切り者」のあらすじ

突然現われたザックの真意を量りかねているエフに対し、クインランはマスターのワナだと警告する。一方、デサイを捕まえたフェットたちはマスターの居場所を聞き出そうとするが、パートナーシップを正義だと信じるデサイは口を割ろうとしない。同じ頃、核爆弾を守るローマンの元にはある男が現われていた。
http://video.foxjapan.com/tv/strain/s4/episode/

第9話のネタバレ

ハーレム
121丁目
3番街の近く

エフはザックに、食べ物を差し入れする。他の者は、ザックを怪しんでいるから彼は隔離されている。 「パパもそうだ」 エフはザックを信じたいが、9ヵ月マスターといたことで何か影響を受けているのではと疑っている。エフは息子がマスターのもとを出た後の話を聞きたがるが、ザックは眠たいと嘘をつき、エフは部屋から出ていく。 クインランはザックのことを全く信用していない。タイミングが良すぎるからだ。エフももちろん、その真意は測りかねている。クインランはエフに、情に流されて判断を誤らないように警告する。彼はザックがこちらに罠を仕掛けるためにやってきたのではないかと疑っている。

誘拐してきたデサイの頭の袋を取り、その前に座るヴァシリー。デサイは、どうして人間が殺されている横で呑気に仕事をしていられるのか?と問い詰める。 デサイは責任逃れをする発言を続けるが、ヴァシリーは追及を続ける。 デサイは自分がしていたことは、逆に人間社会への貢献になっていたと言い出す。元の人間社会は機能不全に陥っていた。人が多すぎたからだ。貧困者、ドラッグ中毒者などの弱者が富裕層を食い潰していた。彼らも血を抜かれることで、社会貢献をできている。こんなとんでもない理論を言い続けるデサイ。 ダッチはソフィーの赤ちゃんが犠牲になった(ストリゴイのために殺された)ことについて問いかけるが、デサイは「赤ちゃんなら大人を殺すよりも罪の意識が薄い」と言い出す。ダッチは彼をボコボコにする。 ヴァシリーは彼女を止め、外に出ていく。

マンハッタン
リバティストリート33丁目
ニューヨーク連邦準備銀行

お菓子を食べながらテレビを見ているローマンだが、何かの物音に気が付く。彼は駐車場の警備員室にいるが、外に出て、車を物色している人間を見つける。だが、それはガスとその仲間・マーカスだった。ガスたちは、核を守るために合流したのだ。

ダッチは手を震わせている。デサイの怒りで、頭が煮えたぎっているのだ。ヴァシリーは彼が現実逃避しているだけだという。ダッチは、自分たちのしていることが正しいことなのか、わからなくなっている。ヴァシリーは粘り強く、彼女の話を聞き、言い聞かせる。 「教授がここにいたらな」 「ああ、同感だ」 エイブラハムを懐かしむ2人。ヴァシリーは彼女の頬を撫で、2人は固く手を握る。

ザックは目を覚まして、父を待っている。そして彼は話し出す。 核爆発の後、アイヒホルストに出会ったこと。マスターのもとに連れていかれたこと。マスターにいろんなものを与えられたということ。さらに、マスターは人類を助けようとしていると繰り返しザックに言って聞かせた。ひどいこともさせられた。動物園のトラを殺させられ、生き物の命を奪う時の力を感じろと言われた。だが、ザックは気分が悪くなっただけだった。ザックは、エフを憎むようにマスターが差し向けていると感じている。だが、ザックはエフのことを完全に憎むことができないと言う。母を殺した後のエフの顔を覚えているから。マスターは、ザックを解放した。その理由について、マスターはザックにスパイをさせ、核の在処を探させるつもりなのだと、その手の内をすべて明かす。

ヴァシリーは、ニューホライズンズのことについて追及するが、デサイはそれがエフの捏造だと言い出す。 「あいつに任せよう」

出てきたのは、クインランだ。彼は、デサイを殴ってどこかに引きずっていく。そこには、セラが待ち受けている。クインランはセラの血を吸うと脅し、実行しようとする。それに折れたデサイは、マスターの居場所について明かす。

次に、ザックへの質問会が開かれる。ヴァシリーはザックにマスターの居場所を聞く。その情報は、デサイのものと合致している。さらに、デサイと同じく、彼にも建物内の見取り図を描かせることにする。

ガスとマーフィは、銀行の中の銀を運び出している。ローマンは私利私欲のためにそれを強奪しているのではと疑うが、ガスは自分なりに計画を立てっているのだ。もし核がダメならば、一番役立つのは銀。それを教えてくれたのは、エイブラハムだ。

ザックとデサイの情報は合致している。だが、スパイは信用されるために真実を織り交ぜて話すはずだというクインラン。その言葉にザックは反発する。 ダッチはザックを信じたいが、信じちゃいけないとも考えている。ヴァシリーも、ザックの言っていることが真実であってほしいと思っている。だが、信用しきれていない。エフが一番冷静に、ザックが自分たちを利用しようとしているのかもしれないと思っている。

なんだかんだで、ガスとローマンは打ち解ける。ガスは、かつて別れた料理店の女の子・アーニャ(エンジェルが働いている店にいた看板娘。ニューヨークを脱出した後、行方不明になっている)にもう一度会いたいと思っていると話す。

エフはザックを外に連れ出し、ジンジャーエールを飲ませる。町は静かだ。何の音もしない。 ザックは、核爆発のせいで自分たちやその他大勢の人間たちの人生を狂わせたことを詫び、父に抱き着いて謝る。 「どうしたらいいんだろう」 「前に進むしかないんだ」 ジンジャーエールのカンで指を切ったザック。2人は中に戻るが、ザックの垂れた血の跡が、そこに残されている。

部屋に戻ってくるエフだが、突然、ザックに対して、カンで指を切った行為を責め始める。ジュースのカンで指を切るなんて行為は、そもそもあり得ない。今までにしたことがないミスを、よりによって今日、なぜしたのか?ザックはわざと指を切ったのだ。血の匂いから、ストリゴイはエフたちの居場所を見つけるだろう。ザックは、父をマスターに売ったのだ。 下を向いてごまかすザックだが、エフは目を見て本当のことを言えと怒鳴る。 開き直ったザックは、ケリーは死んでいないと言い出す。母はマスターの中にいて、会いに来てくれる。父はノーラ(一応、離婚調停が進んでからできた恋人のはず。なお、ケリーにも別に新しい恋人がいたけれど、それはザックにとってノーカンらしい。このことからも、「父に愛されなかった」と思っていたことがザックにとって大きな問題だったということがわかる)と浮気して、ママを捨てた。
「パパの命は僕が握ってる。核爆弾をよこせば、命は助けてやるよ」
挑発的なザックに銃を向けるエフだが、引き金を引くことはできない。彼は息子を部屋に閉じ込める。 「じゃあな、ザック」 エフは仲間たちにザックが裏切り者だったと告げる。彼らは拠点から逃げ出さなくてはいけない。逃げた彼らは、ニューヨーク連邦準備銀行に再集合することにする。

銀行に移動した彼ら。マスターがいるらしいエンパイアステートビルは、おそらく罠だろう。でも、それを利用できるかもしれないと話し合う。ローマンは用意しておいた核の遠隔操作装置をクインランに渡す。そして、核をビルの地下に置き、クインランはそれを爆発させるという計画を立てる。彼の死は覚悟のうえだ。ムチャだが、その計画にかけるしかない。 エンパイアステートビルには警備も見えない。何かがおかしい。クインランに、ヴァシリーは「よい狩りを」と告げる。彼は「幸運を」と返し、遠隔装置を持って立ち去る。 ローマン「たいしたタマの持ち主だ」 ダッチ「ところが持ってないんだな、コレが」(というギャグ会話。クインランにはそういうものはついていません)

閉じ込められているセラに、デサイは謝罪する。彼は妻のためにこれらのことをやったというが、妻は、夫が自分のためにやったのだという。そして、夫が秘書と浮気していたと指摘する。 マスターがザックを迎えに来るが、ザックは核の居場所を聞き出せていないと明かし、気まずそうな顔をする。デサイはマスターの居場所を喋ったことをザックにばらされるも、彼はセラに罪を擦り付ける。セラの首を折るマスター。
「止めようとしたんですが、衝動的な女でした」
デサイはうまくごまかした気になっているが、そのまま頭をつかまれ、壁に叩きつけられて死んでしまう。 「軽蔑にも値しない生き物だな。わかっただろう。私は弱い生き物に対して我慢がならんのだ」
ザックはマスターに怯える。

マンハッタン
5番街350
エンパイアステートビル

クインランはビルの中に潜入する。彼はマスターの部屋に辿り着くが、そこにはアビーしかいない。アビーの目と姿を借りて、マスターが話し始める。 「言ってやれ。お前は今回もまた、しくじったとな」 クインランはヴァシリーたちに、マスターがここにいないことを告げる。 マスターは人間に協力したクインランの愚かさについて皮肉り、ザックのほうができがいい息子だったという。その背後からはストリゴイたちが大量に出てくる。クインランは、マスターを殺すことを諦めないと改めて宣言する。 「いずれは対決する。それは今ではない」 それを決めるには自分だというマスター。彼の言葉を代弁していたアビーの首を斬り落としたクインランだが、彼にストリゴイがにじり寄る。

逃げるように言われたエフたちにも、ストリゴイの群れが迫っている。

感想

もう、展開がムチャクチャ駆け足であります。このエピソードはザックがやっぱり裏切った!というところにあるのですが、顔を伏せていた彼が、父親の方を見るときに狂気に満ちた表情をしているのがスゴイ。熱演であります。 デサイに関しても、このドラマの中ではトップクラスのクズですね。セラは気の毒ではあるのですが、デサイのことを軽蔑しつつ、その暮らしからは抜け出すことなく、美味しいところはつまんでいたわけですから、あまり同情の余地はないかも。ただ、やっぱりその生き方はかわいそうではあります。 クリーム、デサイ、疾病対策センターの局長(エフの上司)のクズトリオ……。 あと、ラスト間際でクインランのギャグ会話を放り込んでくるのはなんなんだ。