「ストレイン 沈黙のエクリプス」シーズン1・第5話のネタバレ

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あらすじ

第5話 ストリゴイ RUNAWAYS

生存者のボリバルは、診察にやってきた泌尿器科医に襲いかかる。他の生存者で弁護士ジョーンも変成が進んでいた。害虫駆除のエキスパート、フェットはネズミの奇妙な行動から捕食者の存在に気付き調べ始める。一方、セトラキアンは忌まわしい強制収容所時代を回想し、彼がストリゴイと呼ぶヴァンパイアの歴史や、銀が有効であるといった殺害方法をエフに教える。エフとセトラキアンはアンセルの家を訪れ、CDCのバーンズ局長に変成を遂げたヴァンパイアの存在を証明するべく撮影を試みる。

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ネタバレ

マンハッタン。ボリバルのマネージャーがなんだか慌てている。そこに泌尿器科の女医がやってくる。
診察中、「飲め」「飲め」という声に顔をしかめるボリバル。

女医の悲鳴を聞き、マネージャーは彼のもとに駆け付ける。しかし、既に彼女はボリバルに噛み殺され、絶命していた。「俺のだ」と、女医をひきずっていくボリバル。逃げるマネージャーは足を怪我しながらも、必死で出ていく。背後から叫び声が聞こえる。
外に逃げたマネージャーは、ライブをキャンセルするように電話をかける。ボリバルの犯罪をもみ消せる男がいると電話相手に告げられるが、彼女は「関わり合いになりたくない」と言う。

クイーンズ。エフは出頭してこの出来事を伝え、助けを求めるべきだというがエイブラハムには却下される。

「これは何千年も前から存在している災厄だ
肉体と魂が腐敗してしまう
人の本質が破壊されて 飢えが植えつけられる
人間性を破壊することが奴の目的だ」

エイブラハムの言う「奴」とはマスターのこと。つまり、患者0号だ。このマスターの血に規制した虫が“ウイルス”を広める。彼は自身の邪気で虫を操っているというエイブラハム。

飛行機の乗客が生存者と死者に分かれたのは、偶然だと言う。しかしマスコミの注目を生存者に集め、死者が蘇り家に戻る暇を作ったのは意図されたこと。全ては計画されていたのだ。飛行機のことも、その後のことも。

謎の生き物の正体は、古の生き物。獲物の血を糧にしている「ストリゴイ」だ。吸血鬼(ルーマニア語)のことだ。マントも牙もつけていない、捕食者、吸血鬼、穢れたもの。エイブラハムはそう説明する。
「幼い頃、祖母に聞いた。おとぎ話だと思っていた。この目で目にするまでは」

エイブラハムの過去。
ポーランドでの列車の中。祖母と肩を寄せ合っている。「エイブラハム、あの話を忘れないで。悪魔はいる、それがもうすぐわかる」と祖母は彼に囁く。
※エイブラハムはユダヤ人であり、ナチスの収容所に強制連行されたのです。

収容所で演説しているアイヒホルスト。おばあちゃんと引き離されてしまう。
彼は大工として立候補する。まだ1か月半の見習いだが、生き残るために収容所で作業をすることになるのだ。

弁護士のジョーンは家で寝込んでいる。息子と娘、乳母のニーヴァが心配しているが、その娘の首筋をなめるように見つめている彼女。怪訝そうにしている乳母だ。

乗客を殺してまわらなければいけないことを、改めて理解するエフ。「この先仲間が増えるかも、そうしたら1人で10人殺せばいいことになるかもしれない」とエイブラハムは彼を励まそうとする。「感染者の映像をとって上司に見せたら理解を得られるかも」とエフは思いつくが……。
次の名簿の人は、アンセル・バーバー。生存者のひとりだ。「既に変成しているだろう」と言うエイブラハム。エフは彼にネイルガンを見せられる。銀の釘が充填してあり、ストリゴイを足止めするのに使うのだ。

しかし、エイブラハムを疑うエフに対して怒りを爆発させる彼。「人類の運命が我々にかかっているのに、お前は半信半疑だ」と怒る。
「いつからこんなことを?」
「大昔だ」

エフはエイブラハムを愛車に乗せて街を走る。エスターという、コンゴで手に入れた車だ。「たくさんの人の命を救った」というが、暖房もついていない。「ロマンチストで非現実主義者か、素晴らしい」と皮肉る?エイブラハム。ノーラに電話するエフだが、彼女とは連絡がとれない。無事なのか?

「変成していれば、まず真っ先に家に帰り、最愛の者たちを襲う
なんという哀しい習性なのか」

ストリゴイはまず、愛している人から殺そうとする習性があるのだ。

エイブラハムの過去。
収容所の夜、ベッドの合間をマントを翻しながら移動している何かに気付く。とても禍々しい何か。そのまま仲間が殺される。
翌朝、自分が見たものについて語るエイブラハム。「人の苦しみに寄ってくる」習性から、この収容所をターゲットにしているのだろうと推測する。全部祖母から聞いたのだ。何としても銀を手に入れたい彼。金属工場に入れれば……と、ちらちらそちらを見る。
エイブラハムの仲のいい男(家族?親友?)は、こうつぶやく。
「化け物はもう、まわりにいるだろう」
(※ナチスドイツのこと)

ヴァシーリは、ネズミ駆除の依頼が多すぎることに違和感を覚える。ネズミを目撃した女の子の同僚は「全部駅の外に逃げていったわ」と語る。「エサがなくなったとは考えられない、邪魔者が来たからか。デカい捕食者がきたのか」とヴァシーリは原因を考えている。

ノーラは街を彷徨っている。そこに電話がかかってくる。ブルックリンの老人ホームからだ。
彼女の母親は認知症らしい。家に帰りたがる母だが、ノーラはそれを拒む。

ブルックリンにやってくるエフたち。静まり返ったアンセルの家に入る。なんと、アンセルの奥さんは自殺をしている。エイブラハムは彼女の顔を銀の鏡に映し「ストリゴイなら揺れて映る」と説明する。奥さんは感染していなかった。
彼女が手に握っている何かを抜き取るエフ。子どもたちをアンセルの妹の家に預けていることが綴られている。
「アンセル、ごめんなさい。あなたなしではこの世界に向き合えない。許して、許して」

庭の小屋に気が付くエフとエイブラハム。近付いていく。手袋をつけることをうながされ「絶対血に触ってはならん」と注意をされる。ネイルガンを持つエフ、刀で武装するエイブラハム。静かに小屋の中へ入る。
自分で自分を鎖につないでいた彼を「好都合だ」と判断するエイブラハム。証拠映像を撮影するエフに、虫に近付くな、触れてはならんとまた注意をする。エイブラハムはアンセルに血を吸われて変成した隣人も見つけ、躊躇せずに殺してしまう。
そのまま小屋を燃やすエイブラハム。
「これで信じたか、博士。悪魔の存在を」

エイブラハムの過去。
深夜。また何かがいる。隣のベッドの男が殺されているのに、怯えている彼。殺されている男と目が合い、凍りつくエイブラハムだ。マントを羽織った何か男の首を折り、去っていく。

またノーラに電話しているエフ。
彼は相変わらず、上司たちに隔離を訴えようとしている。
「わしが間違っていると証明してくれればどんなにいいか」「何もしないことこそ悪だ」と、エイブラハムは語る。
お互いやるべきことをしよう、と別行動をすることにしたエフとエイブラハム。エイブラハムは別の乗客のもとへ、エフは上司のもとへ向かう。

パーマーは手術に成功している。だが、もう体が手術に耐えられないことを伝えられる。医者に礼を述べ、これで手術を最後にするというパーマー。
「だからこそ、人はより強い力に頼るのだ」

ボリバルのもとへやってくる男。彼は死体の始末屋らしい。女医の死体を見つけ、処理を始める。血の処理や携帯電話を捨てる手筈を整えている男。なんだか雑な処理にも思える。
しかし、ボリバルは様子がおかしい。「触るな」といっても襲ってきて、銃撃戦になる。ボリバルを撃ってしまう男。「だーれが金払うんだよ」と肩をすくめると、その瞬間、蘇ったボリバルが男を襲う。

ジョーンの家。眼に何か入ったと慌てる彼女の目を、乳母のニーヴァが覗きこむ。目がヘビのように瞬き、ニーヴァは思わずのけぞる。
彼女は慌てて、子どもたちを外へ連れ出していく。しかし、ベッドから起き出して追っかけてくるジョーン。これみよがしに子どもの匂いを嗅ぐが、そのまま送り出す。

マンハッタン。
ネズミ駆除のために下水道へ入るヴァシーリ。しかし、そこは変成した人間たちのたまり場になっていた。彼らに追いかけられるヴァシーリ。逃げ惑うしかない。すんでのところで逃げおおせ「光に当たると焦げる」という彼らの習性を知る。

ノーラは母と話して続けている。
しかし、老人ホーム内に吸血鬼が現れ、人を襲っている。
「どこへ行くの」
「うちよママ。うちに帰るの」
ママを連れて逃げるノーラ。

エフは職場で局長に直談判をしに行く。ここで、ジムと再会する。局長を説得しようと映像を渡すが、局長たちはエフが機長の死体を引きずっていった映像も入手していた。慌てて逃げるエフを手助けするジム。携帯は証拠があるから捨てられないと、SIMカードを抜く。生存者や乗客の遺族を隔離すべきだと主張を続けるエフ。

「あなたを裏切る気はありませんでした」とジムは懺悔する。「証明したければ、仕事をするんだ」と、街に紛れて去るエフ。

感想

・アンセル家のエピソードはこれで終わり。エマ、アンセル、ジョーンは家族の話が出てきますが、ジョーンの家のエピソードが一番怖いです。
・エイブラハムの過去シーンの挿入は、ラストエピソード間際まで続きます。
・ノーラの認知症のお母さんがまた、トラブルメーカーすぎて……。