愛する妻、美しい娘、無垢な息子。さあ、誰を殺そうか「聖なる鹿殺し」

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「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」、2017年イギリス/アイルランド映画。「ロブスター」で知った監督で、後味の悪さや脇汗じっとり感ではトップクラス。たた後味が悪いんじゃなく、どこか文学的なのもいい。... 続きを読む

音を立てたら即死の世界で『黄金伝説』的サバイバルホラー「クワイエット・プレイス」

クワイエット・プレイス

2018年のアメリカ映画「クワイエット・プレイス」。もう、超ド直球のわかりやすいホラー映画という印象であります。
聴力がやたらと発達した化け物に支配された地球で、息を殺しながら工夫して生活している一家。その一家に訪れた恐怖の一夜を描くのですが、思っていたよりスケールのでっかい化け物が出てきたのと、思ったより「ホーム・アローン」みたいな工夫が散りばめられている設定には裏切られました。... 続きを読む

その少女を、助けるな。メキシコホラーの傑作「ドント・ヘルプ」

ドントヘルプ

2017年のメキシコ映画「ドント・ヘルプ」を見ました。「ドント…」とつければ何でもいいってものではないと思うんですけど、それくらいここ最近のホラー映画における「ドント…」流行ぶりはひどい。「…オブ・ザ・デッド」とつければいいというものではない、というのと同じくらいひどい。... 続きを読む

悪魔とカルト教団に同時に襲われるというトンデモ恐怖「ザ・サイレンス 闇のハンター」

ザ・サイレンス

Netflixの「ザ・サイレンス 闇のハンター」を見ました。「クワイエット・プレイス」前後から音をたてると襲われる系の映画がぐっと増えましたが(音を立てると襲ってくるモンスター系映画とともに、音を立てると人間に襲われる(というよりも逆襲される)系の映画もちょいと流行しましたね。... 続きを読む

「屋敷女」監督の三家族皆殺しホラー「恐怖ノ白魔人」

恐怖ノ白魔人

2014年の映画「恐怖ノ白魔人」を見ました。フランス映画。
放題で損している映画ですね。内容がぜんぜんわからないもん。
監督はジュリアン・モーリーとアレクサンドル・バスティロ。「屋敷女」の監督ですので、中身も当然面白い。もっとと取り上げられてもよかったレベル。... 続きを読む

「ジャッカルズ」

ジャッカルズ

2017年のアメリカ映画「ジャッカルズ」を見ました。最近、やたらとカルト教団に洗脳された人の話を見る気がしますが、気のせいかしら。次男の洗脳を解こうとする一家のもとに、仲間のカルト教団が仮面をかぶってやってくるという「サプライス」風味の強い映画です。まあ仮面の集団の襲来は「サプライス」の専売特許ではありませんが…。... 続きを読む

「エクリプス」

エクリプス

2017年のスペイン映画「エクリプス」を見ました。
結論から言うと、非常に素晴らしい映画です。思春期の女子高生が主人公ではあるのですが、家族を巻き込んで呼び出した悪魔に脅かされ続けるという恐ろしい内容。
怖いだけではなく、孤立していく女の子のチクチク胸が痛い感も素晴らしいです。... 続きを読む

「ゲット・アウト」

ゲットアウト

2017年のアメリカ映画「ゲット・アウト」。
人気コメディアンが監督デビューを果たしたということで、かなり大ヒットしたらしい。
「皮肉が効いている」「『黒人差別』をテーマに盛り込んでいる」と言われていましたが、もっとコミカルなのかと思いきや、しっかりとホラーであります。
特筆すべきは、音楽の使い方がすっごくうまいこと。後述しますが、登場人物のひとりがウウレレをつまびいているシーンがありますが、それがまあヘタクソなのです。でも、それが恐怖を増幅していく感じがして、なんとも気味が悪い。キャスティングや演技もいいし、脚本もスッキリしているし、いい映画だなと思いました。... 続きを読む

「ソウル・ステーション/パンデミック」

ソウルステーションパンデミック1

2016年の韓国映画「ソウル・ステーション/パンデミック」。こちらはアニメ映画なのですが「新感染 ファイナル・エクスプレス」の前日譚です。あちらは実写、こちらはアニメ。しかも、両方のクオリティが高いのにびっくり。アニメとして動きはなめらかとは言いにくいのですが(おそらく、体や表情の動きはモーションキャプチャーなので、どことなくカクカクしている)、それぞれの登場人物が傲慢で、孤独で、たくましいという、素晴らしいホラーなのです。... 続きを読む