「君と世界が終わる日に FINAL」をもって、日本のゾンビドラマは終焉を迎える。(ネタバレあり)

5か月以上更新していない間、ホラー映画を観るのをやめようかとも考えました。ただ、観ちゃうんですよねぇ。そして、もうブログやめようかなぁとか思ってる時に出会う映画、だいたい面白いんですよねぇ。もうすぐイカゲーム2、配信ありますねぇ

ブログをやめようかな、と思っていたのは特に意味はないのですが、ただただもっと面白いことを書きたいという滾る思いの表れであります。

 

そんななか。やっぱりこの映画についてはどうしても語りたいんだよ!ということで戻ってきました。

 

「君と世界が終わる日に  FINAL」

 

2024年公開された例のアレ。私、この映画はさすがに観にいかなかった。2000円払う価値が、ね… ごめんね…

もともと、ドラマのファイナルシーズンと重なる形で公開されたこちらの映画。見終わった今だから言える、本当にファイナルです。(理由は後述)

 

ただねぇ!いいたいことはいろいろあるんだけどねぇ!

竹内涼真でちゃんと撮りきれやというのは思いましたね!

 

というのも、ゲスト(ストーリーの軸を担うカップル)の高橋文哉、堀田真由。脇を固める板垣李光人、窪塚愛流。

もう別の映画作ってもいいんじゃねというくらい豪華キャスト。これはもう、竹内涼真が画面に登場する時間が短い(=スケジュールがなかなかとれない)ことをゲストの豪華さで水増ししてる印象がありました。

とはいえ、実際に映画を観ると響があんまりにも「ミライー!ミライー!俺がミライを守る!守るぞォ!」しか言わせてもらえないから、もうなんでもいいと思った。

こいつ、最初から最後まで自分の女と自分の子供のことしか言わなかったな。すがすがしいまでに。初期の不器用で熱い響が良かったのに。

 

もう公開からも時間経ってるから言ってもいいのでしょうか? 菅田将暉もゲスト出演していたのはよかった(S1の主題歌を担当していたからか、カメオ出演していた)。

あと、吉田鋼太郎はどんな役でもちゃんとやるけど、今回もちょっと面白い。

 

まず、この映画はパンデミックの前日譚(パンデミックが起こる前の響と来美も登場)から始まり、偶然彼らと出会った葵と大和というカップルのエピソードにスライドしていきます。

このカップルは幼馴染で、ずっと両片思いというウラヤマクヤシイみたいな状況をだらだら続けているのですが、ゴーレムによって離れ離れになってしまいます。

大和はひたすら葵を探し続け… しかし、看護師の葵は偶然にもミライが収容されているタワーの施設で働かされており… みたいな、はいド定番!みたいな展開。

それがまた響と出会い、運命が絡み合うというお話です。

 

オープニングはバイオハザードのゲームみたいで、始まって10分ぐらいの間、そこだけが面白かった。(それ以外はカップルのイチャイチャが多くてね…)

放送されたドラマのおさらいもありつつ、研究棟のあるタワーに辿り着いた大和の姿から話は再開。そこに同じく辿り着いたのが響で、ユートピアの地下で鬱々としている若者たちを巻き込んでビルの上部に侵入していきます。

 

タワーの上ではドラマに登場した首藤博士の息子・シンジも登場。ワクチンを作り出すため、ミライで人体実験を続けている… のですが、ものすごい近未来チックな洋服(物資不足のなかどこから出てきたんだってくらいテカテカ素材)を着せられ、成果の出ない実験をひたすらやらされているという無毛さ。

 

この話が進行する一方、じいさんたちと謎の旅団が荒廃したタワーの中を見て回るというシーンも挿入されます。どうやら、こちらのほうのエピソードは後日談らしい。

ほう、じゃあミイラのように包帯を巻いたジジイは吉田鋼太郎演じるタワーの支配者・西条で、旅団のメンツは葵と大和なんだろうなぁ。

と思いつつ、そこにいた女性が「私たちは、間宮響を探している。間宮響を殺さなくてはならない」と発言。穏やかではありませんね。

 

ただ、ここからの展開がわりとだるい。ドラマ自体もだるいが、この映画もだるい。ゴーレムが出てきても無理やり感が強い(私ならビルのなかにゴーレムを飼い殺しにはしないが、このドラマや映画ではなぜかやりがち)からか、セットの空白のわりにキャスト人数がスカスカで間延びして見えるからか?ドラマと同じような撮影場所だから代り映えしないからか?全部??

わかりませんが、とにかくだらだら見るしかないです。

 

  • ビルのガラスを割り、追ってたちを突風でビル外に吸い出させて始末する響たち(大和がとび職という設定を活かしたアクション多め)
  • 失踪していたジン(板垣)の兄(これが菅田将暉)がワクチンの人体実験にされていた。「コロ…シテ…」的なベタ展開にひっくり返る。海をバックに抱き合う謎の兄弟写真(もちろん合成)まで登場するが、この写真いるか?
  • なんだかんだでジンは響の代わりに撃たれて退場。急すぎる心境の変化に戸惑いを隠せない。どうしてこの世界の奴らはすぐに犠牲になりたがるんだよ。
  • 葵はミライを連れてタワーの脱出を図り、響は大和の命を助けて葵との再会へと導く。念願のミライと響の再会は… なんと、ものすごい塩対応で「この人だれ~?」プイッ で終了。いや、誰かお父さんだって教えてやれよ!響も父親だって言えよ!誘拐されたのは響のせいではないのだが、なぜかモジモジして言わない響。
  • アンダーの生き残り(ゴミ人格。演じるは窪塚)がミライを研究棟に連れ戻し、ワクチンをもらおうと企む。上に行ったり下に行ったり、観るだけで太ももが痙攣しそうな展開が続く。
  • ミライ、絶対絶命!かと思いきや、響と大和は彼女を守るために戦う。ひたすらアクション。アクションじゃなくてゾンビを見たい。
  • ミライを守るためには死んじゃダメだ!よし、ゴーレムウイルスに感染しよう!と考えた響、そのおかげでみんなを助けられるも、自分はゴーレム化。ミライを大和たちに託し、自分は研究棟に残る。
  • ビルは爆発し、西条の乗ったヘリも爆発。カプコンヘリを思わせる。

 

そして、意味ありげに挿入されていたエピソードですが…

20年後。

砂漠を彷徨っていた老人=ユートピアを追放された西条(よくヘリの中で生きてましたね)

旅団=葵、大和、そして大人になったミライ

でした!

響を殺すというのは、ゴーレム化した響を眠らせてあげようという考えだったらしい。

 

ゴーレムとして20年を過ごした響と再会するミライですが…(アンタあんなに塩対応だっただろ!と言いたくはある) 響は年取ってないけどさぁ… 特殊メイクでハゲてるのよね、少し…

最後、ミライは響にとどめをさして結婚指輪を通したネックレスを首にかけるのですが… その時に、響の目から涙が零れ落ちるのであります…

どの涙なんだ?やっと終わった… 俺、ミライを守れたよ… の涙なのか? くるみ、そっちに行くゼ… の涙なのか?

ちなみに、響と一緒に今まで旅をした人たち、いっっさい出てこなかったのもなんだか気になりました。誰も響の死を知らないのか?かわいそすぎる。

 

こういう終わり方は悪くないのですが(完全に裏切られた)、20年後の響はシワシワなだけでよかった気がする。

私、この映画の終わり、「ハゲ」しか心に残ってないです。いい俳優さんもたくさん出ていた。いいシーンだってなかったわけじゃない。ただ、竹内涼真をハゲさせようとした誰かの遊び心がすべての余韻を吹っ飛ばしたのだ。我が家の坪倉さんみたいなハゲ…

 

俺たちも泣こうぜ。やっと終わったんだ。「君と世界が終わる日に」、日本で初めてのゾンビドラマシリーズは終わったんだ。

そして、もう日本ではゾンビドラマはしばらく、久しく、作られないかもしれない。マジで泣けてこないですか?これで終わりですよ。 河原に残ったDQN(懐かしい表現)たちのバーベキューの残骸を眺めているような、じっとりとした不快感と悲しさだけが残る。

頼む!ネットフリックスあたり、「不死と罰」の実写映画化をお願いします!!(わりとありそうなライン)

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