胸糞マンハントとヒロインのナイスファイトが交錯『キリング・グラウンド』

キンググラウンド

久しぶりに胸糞が悪い。
胸糞が悪い映画といえば監禁ホラー、リベンジホラー、侵入者ホラー、マンハントホラーなどがありますが…

“不愉快なタイプの人間”に“不条理”に乱暴される、暴力をふるわれる

これがないと胸糞映画じゃない。ちなみにこの手のジャンルは好きではないのですが、たまに胸糞を凌駕する良作ってありますよね。

やはり、粗野で下品で暴力を好む、もしくは純然たる悪をもち無邪気に暴力を楽しむタイプの殺人犯って大嫌い。いや、どの殺人犯も嫌いだけど!

わたしも思わず気持ち悪くなったオーストラリア映画『キリング・グラウンド』。2016年製作。
オーストラリアだろうなと思ったらそうだった(新年なのに夏だったから。と、森の中でのグロハントに私の中で定評があるから)。未見の方はブラウザバックして先に見たほうがいいヨ!

主人公カップルのイアンとサラはふたりきりで新年にキャンプをすることに。医師で優しくてイケメン(バービーの彼氏みたいなスペックだ)のイアンにメロメロのサラ。

しかしキャンプした先にはテントがひとつ先にあり、でも中には誰もいない… ずいぶんと人がいた気配もない… でも別のカットではそのテントに一家がいてキャンプを楽しんでいる。

ん?どういうこと?と思ったら、過去と現在のシーンをうまく組み合わせて交錯させ、一家がなぜ失踪したのかをより不安げに描き出していたのですネ。

諸悪の根源は2人の現地ハンター。彼らは前述の一家の娘に目をつけ、乱暴しようとします。そのきっかけがピンクのブラ紐がちらっと見えたから、ってのも生々しくて気持ち悪い。しかし助けを呼ばれ、親がトレッキングからダッシュで戻ってきて、でも一家全員確保。

ライフルのまとあての的にされた両親、乱暴されてそのまま射殺された少女(このシーンが不憫すぎてほんと胸糞。もしかして親の前で襲われたのか?とか、下半身を脱がされて上は茶巾絞りみたいにされてて道具扱いされてるところとか…)、ひとりで泣きながら森に逃げたヨチヨチ歩きの少年…  この説明の時点で、映画を見た私も自分が人でなしのような気持ちになりますね。

そして、現在に話は切り替わり。
なんと森の中でひとり生存していた弟を発見したカップルは助けを呼ぼうと考えますが、そこに現れたのが2人組ハンターのうちのひとり。彼は殺人と若い女性の味が忘れられず、戻ってきた様子。

自分が殺人犯だなんておくびにも出さず、少年の家族を探すといってイアンを連れて森に消える若いハンター。彼らは一家惨殺の現場に到着。驚くイアンをよそにハンターは母親が生存・脱出していることに気付き追いかけて殺害。イアンはこっそり森に潜むことに成功。
実はここが分岐点!

サラと怪我をしている弟(1歳くらい??)に接触したのはもうひとりのおじさんハンター。サラは巧みに抵抗して、これまた逃げるとこに成功。

しかし、この2組の追いかけっこ(イアンとサラをそれぞれ追うハンター)は交錯したがために相討ちを招くという予期せぬ展開を迎えます。ここでサラを追いかけていたおじさんのほうのハンターが脱落。

イアンはサラを見捨てて逃げ、下山して通報。
守ってきた赤ちゃんを地面に叩きつけられ号泣しながらも、囚われたまま逃げられないサラ。

ホラー映画にあるまじき有能ぶり(だいたい敵の車にヒッチハイクするか、逃げる手前で捕まるイメージ)で警察を連れてきたイアンですが、隠れていたハンターの返り討ちで警官2人とも死亡。

カップルは2人再びハンターに囚われるものの、イアンが怪我をした赤ちゃんを保護して連れて逃げたのではない(さらに命惜しさに自分を見捨てた)ことを知り、サラはやけっぱちになって車の運転を邪魔しまくって、交通事故を起こします(ハンターは死んだのかな)。

その後、サラは病院で目を覚まし、イアンを探します。生きていたイアンに冷ややかな視線を浴びせるサラと、気まずいイアン。というラストまでしゃぶりつくせる映画。

『プロミシング・ヤング・ウーマン』に劣らず劣らずのイヤミスですね。

赤ちゃんはめちゃくちゃ不憫ですが、生きて自分で逃げたならすごい。助かっていてほしいね。

ハンターの日常生活の描写が長いのも特徴的。
女をナンパするもなめられて相手にされてないし、まともな友達も家族もいないし、やりがいのある仕事もなし、毎日うすらぼんやりとしか生きることができていない、という男たちの気晴らしが殺人というおそろしさ。実は殺人と強◯に狂う残酷な人でなしという恐怖。

そんな後味の悪さも残りますが、やはり「イアンのしたことは正しかったのか?」「自分ならどうする??」という永遠の疑問も見た人たちの心にひっかかっているはず。

とりあえず、この手の映画のヒロインはナイスファイトな女性が多いので好ましい。だから私はこのジャンルの映画を見るのかもしれません。

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