幽霊が小走りで駆け寄ってくるけどいい映画です。呪怨っぽい韓国ミステリー『時間回廊の殺人』

時間回廊の殺人

非常に素晴らしい映画『時間回廊の殺人』。韓国映画。2018年。・

でも実はオリジナルではなく、ベネズエラ映画のリメイクらしい。

前半は呪怨のようなオカルト映画風味、後半からはミステリー要素も加わってきます。いや、SFかな??惜しむべきはタイトルじゃないでしょうか。内容がよくわからない。正直、私もタイトルで避けていました。

で、本筋へ。

夫が殺され、息子が失踪。よくわからないうちに殺人容疑をかけられ、30年近く刑務所にいたミヒ。彼女は咽頭癌を患いながらも家に戻り、息子の痕跡を探します。手助けをしてくれるのは、息子の幼馴染で、現在はイケメン神父となったチェ。

ミヒの回想とチェ神父のリサーチのおかげで、徐々に事件の全貌が見えてくるのです。

謎として提示されるのは

  • 夫を殺したのは誰?
  • 息子を目の前で闇に引きずり込んだのは誰?
  • 家の中にいる“何か”の正体とは?

というもの。

そして前提として

  • 長男のヒョジョは心臓病を患っていて、夫とは血がつながっていない。夫は警察官だが短気で、DV気味。さらに浮気もしていた。
  • 次男のジウォンは1人で帰宅中に溜め池?に落ちて死亡しており、そのせいで自分を責めていた。さらに、夫も継子のジウォンを強く憎むようになる。

という背景があるんですね。

そして前半、強調されるのは「家の因縁」。この家に住んだ一家は離散したり、殺されたりと不運続き。霊感がある駄菓子屋のおばあちゃんが紹介してくれた霊能力者は逃げ帰り(初手の霊能力者って絶対に逃げるよな)、次に紹介された能力者は実力は確かそうだったものの、儀式中に出てきた霊にびびったミヒが全員を追い出して終了。

そもそも、この家には多数の幽霊がいるらしい。でも、衝撃的なのが日本人の霊だからか、着物を着ているということ。でも髪型は現代のままなので、初見は「家元?」。狂言みたいなポーズで走り寄ってくるし。

あと、「私の家よ!」と横からシャウトしてくる女とかもいるし。

などなど、呪怨っぽいのですが、全体的に照明が明るいせいか、からっとした感じが漂います。

一方で、チェ神父もリサーチを進めます。そして衝撃の事実が…!?

なんとこちらのお家、もともとは日本から先鋒としてやってきた渡部将軍夫婦のもの。そして家を建てる際に進言したのは日本最高の陰陽師・あべのますき。安倍晴明をイメージしているのでしょうか。

あべのますき。

ひらがなだとピン芸人にしか思えない。バカリズムの本名を思い起こす(でもよく思い起こしたら全然違うお名前ですね)。そして突然頭に乱入してくるくまだまさし。

で、過去に農民に襲われた渡部夫婦(2022年現在、この苗字を連呼されると変な気持ちになりますネ)は地下室に入るも、そのまま姿を消してしまったそう。

有能神父、それ以来25年ループで異常事態が起きていて、次に変なことが起きるのは今日!ということまで突き止めます。

ミヒは逃げず、家の中に残り、息子を探すことに。

すると、25年前に起きたことがまた目の前で起こり始めます。かつて目的した幽霊は、すべておばあさんになったミヒの姿だったことも判明。ミヒは殺人を止められるのか?そして息子を救えるのか?

と、知らないジジイがミヒの前に登場。これが…なんと、時間の歪みの中で彷徨っていた息子のなれの果て!ちょっとこれは予想できなかったですね。すごくダンディで、どことなくオシャレなジジイになっている息子は「過去に戻っても自分を助けないで」「自分を大切に」と母に言い残すのですが、ミヒ姉貴はそんなことを聞くタマじゃないですよね。

そして事件の真相は恐ろしいもの。酔った夫が息子を殺そうとしていたのです。そしてその息子を助けるため、夫を殺したのが老婆になったミヒ。そして、息子を時間の歪みに引きずり込んだのもミヒ。心臓病の息子を助けるために、わざと時間の歪みへ引き入れて現代の先進医療を受けさせることにしたのです。

息子をチェ神父に渡し、安堵するミヒ。そしてヒョジョは幼馴染であるチェ神父とともに、大人になった幼馴染の少女(当時両想い)と再会するのであります―

ラストは家族愛、息子への無償の愛を感じる仕上がりなので、わりとすっきり見終えましたが、それにしても「あべのますき」。あべのますき、何をしたかったの。

「もともと呪われた土地だったのをあべのパワーでここまで力を弱めた説」「あべのますき、渡部将軍嫌いだった説」など考えられますが、そもそも名前としてどういう字なのかね?

調べてみたら「真珠輝」というキラキラネームが出てきました。うーん…伊勢志摩で生まれたお子さんならワンチャンあるかもしれませんね…

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