美女と殺人鬼が運命共同体!ヤンデレみが強すぎる『フューリーズ 復讐の女神』

Twitterで話題になっていた『フューリーズ 復讐の女神』を見ました。アマゾンプライムで配信されていたのですが、とにかくムチャクチャな映画である。

美女(と言われているが、おおむね普通の女子高生っす)と野獣(殺人鬼)が知らず知らずのうちにコンビを組んでおり、美女が野獣に殺されたら、リンクしている野獣も死亡。反対に、野獣が殺されたらリンクしている美女が死亡。

ただ、このシステムにまっったく意味はない。すごくない?意味がないんですよ。

ただ、オーストラリアで製作された今作。めちゃくちゃにグロいスプラッター描写、人間狩りが好きすぎる殺人鬼を描くのがうますぎる。オーストラリアには素晴らしい特殊メイクの専門家がいるんだろうか。

登場人物も異常に多い。

まず、主人公のケイラ。意識障害(たまに昏倒する)もちの女の子。

そしてケイラの親友、マディ。さらわれる直前にケイラと喧嘩をしてしまうのですが、いつも彼女を守ってくれた優しい女の子でもあります。

そして森の中で出会ったローズ(アジア人なんだけど、既視感のある顔立ちをしている。どこかの映画で見たかな??)、途中でキレまくるシーラ、ケイラを利用しようとしたアリス、ほぼ普通の会話をしないまま退場したサリー、ケイラの勘違いで殺されたジャッキー、あと冒頭に緑色のドレスの女の子が出てきます。

なお殺人鬼も人数が多いのですが、だいぶキャラ立ちしています。

  • オノを持った穴だらけマスクマン(集合体嫌いな人は苦手そう)
  • 水頭症っぽいマスクマン
  • マネキンマスクマン
  • カマを持った人の皮をかぶったようなマスクマン
  • ナタを持った豚マスクマン
  • ナイフを持った木の皮風のマスクマン
  • 農業用フォークを持つフクロウマスクマン

など、とにかく目白押しだ!それぞれの衣装もブッチャー風だったり作業服だったり、着こなしが違います。これだけでも見ていて楽しい感じはする。まぁ、殺人鬼なんだが。

ケイラはさらわれて森の中で目覚め、アリスやシーアと合流。しかし、ケイラは意識障害の発作を起こして昏倒します。その時、殺人鬼の視界ジャックをしてしまい… えっ、SIREN?と思ったのですが、なんと殺人鬼もターゲットの女の子たちも、眼球の中にカメラを仕込まれているのだ!そんなこと可能なんですかね… わりとでっかい機械を入れるために一度眼球取り出さないといけないと思うんですけど、視神経は大丈夫なんか…??しかも音声の盗聴までできるシステム。ケイラ以外は何とも思ってないのもすごい。違和感すごそうだけど。

ケイラをタテにしようとするアリスですが、殺人鬼に襲われて顔の皮をりんごのようにオノで削がれて(ここがグロすぎる)死亡。

逃亡中に出会ったサリーは腕をちぎられ死、なぜかブタ頭の殺人鬼も破裂して死亡します。ケイラはルールに気付き始めますが(感付くのすごくない?)、殺人鬼同士はなんとなくルールは知っているようで、自分のリンクしている子を守ったりする描写もあります。いや、でも想像以上に少ないんですけどね、そういうシーン。というか、ほぼないっすね。

ジャッキーを殺人鬼と間違えて殺したケイラは、シーラと仲違いしてローズと行動を共にすることに。しかし、ローズは依存心が強いうえに束縛がひどくて、

同じくさらわれてきたものの誰とも合流できていないマディを殺そうとするシーラですが、穴だらけマスクマンに斧で頭を叩き割られる彼女(このシーンもグロい)。

その穴だらけのマスクマンを殺すケイラ。そういや、ケイラが誰とリンクしてるのかははっきりと描かれないのでよくわからない(穴だらけマスクマンかと思ったら違うし、前のシーンでは「あなたがリンクしている殺人鬼は死んだのに、なんで生きているの」みたいなことを言われています)し、風呂敷をかっぴろげたまま終わるので、解説しようがありません。

マディを見つけたケイラとローズですが、突然ヤンデレ化したローズがマディを殺してしまいます。また昏倒していたケイラは後からそれを知り、ローズに「あんたが死ねばよかったのに」と罵倒。いや「殺すなんてひどい」ならわかるけど…ケイラも口悪いな。

ローズは傷付いて立ち去り、ケイラは自分の目を抉って逃走。ド根性です。

結果、ローズが優勝ということで終わるのです。

その後、このゲームの主催者を探るべく、スナッフ映像をVRで楽しんでいるセレブを襲って真相に近付こうとしている復讐に燃えるケイラの姿があった… よくわからんが、リサーチ能力高すぎだよケイラ。

という、ポカーンな展開。殺す側と殺される側を運命共同体にしたことで、トリックとか心理戦とか頭脳戦があるのかな?楽しみ!と思っていたのに、何もないのが肩透かしすぎる。じゃあ殺人鬼にされた側にも何か理由があったりするのか?と思いましたが、単なるサイコパスの集まりだっただけだし。

あと、主人公のケイラはすぐに倒れてしまう足手まといみたいな描かれ方をしていたのですが、異常に強いので主人公補正が効きすぎていると思いました。