すごく前に見たのですが、内容をさっぱり忘れてたのが気になっていたのでもう一度見た2015年の邦画『女の子よ死体と踊れ』。アイドルグループ「ゆるめるモ!」が主演。名前は知っていても、未だによく知らない。2021年現在、解散はしていないものの人気メンだったあのちゃんが脱退していることは私も知っている。
そういえば、なんで見たのかを思い出した。『クソすばらしいこの世界』の監督が撮ったと聞いて興味を持ったのですが、この映画はホントによくわからないなぁ。ラストシーンのアイドルしてる映像のところだけはカッコイイと思う。
なんとなくですが、
- アイドルなのに清掃会社(ツナギ)で汚い仕事にも従事
- 死体を生き返らせる儀式に進んで関わっていく思春期の女の子の危うさ
- 美しい女の子の死体を愛でる美しい女の子
- ヤクザとバリバリ戦う(時にはへっぴり腰)凛々しい女の子たち
みたいな要素をフューチャーしたいのかなあという印象。アイドルホラーってちょっとおバカだけど一所懸命!血!叫ぶ!頑張る!な映画か、けだるげ~でたんび~な映画、それか究極にZ級な映画に分かれる気がするのですが、この作品はけだるげ~なタイプです。
ストーリーは、清掃会社で働く女の子たちが森で見つけた美しい死体をよみがえらせてしまい、そのせいでヤクザに狙われるという内容。ちなみに死体はどうやっても(刻んでも焼いても)生き返るという設定であります。
で、女の子の死体をもっていったことを見咎めたヤクザに狙われ、ヤクザ側について仲間を裏切る子もいます。しかし囚われたその子を皆で助けに行ってヤクザに銃乱射…(カ・イ・カ・ン…のシーンのオマージュでしかない)というシーンあたりで目を剝きました。どうして一般人が銃打てるんだよとか、ヤクザが女の子にびびって後ずさりするかよとか、ツッコミを入れるのもだる~い。
結局生き返ってきた死体の女の子は力尽き、お別れの時間がやってきます。死体以外の女の子たちは助かったというオチだったのですが、ラストにはパフォーマンス映像(屋上みたいなとこでクルクル踊ってる)をたっぷり見せられました。
何度も死体が生き返ってくるシーンにはコミカルさもあって、わりと楽しく見られました。
しかし、美少女の死体を見つけてそれを眺めに通うってスゲー怖い思考ですよね。
美少年の死体を見つけてそれを見に森へ通う少年…と性別を入れ替えてみても怖い。
オッサンの死体を見に森に通うオッサンとか、年齢を変えてみても怖い。オッサン、暇人だなあ。花くまゆうさくの漫画みたい。そうだ!このブログを見ている人のどれだけに伝わるかわからないが、『ガロ』終末期によく載っていた花くまゆうさくの漫画のテイストと似たものを感じる、この映画。私、花くま先生の描くハゲのおじさんだいすき。
とりあえず、この映画のタイトルがかっこよすぎてすぐ忘れちゃうのが悔しい。つい最近まで『死体と踊るな女の子』だと思ってた。