鍵閉め忘れトラブルから殺し合いに発展する終末世界「イット・カムズ・アット・ナイト」

イット・カムズ・アット・ナイト

2017年の映画「イット・カムズ・アット・ナイト」を見ました。アメリカ映画。
予告編を見て面白そうと思ったのですが、完全なる“匂わせ”映画。何が起きているのか?どうしてこんなことになったのか?がまったく説明されず、ぬるぬると物語が進んでいきます。

主人公はトラヴィスという青年。両親のポールとサラとともに、森の中の自宅に閉じこもって武装したまま暮らしています。しかし、そこに別家族が合流して…というのがストーリーの軸。

「夜は入り口の赤いドアを必ず施錠する」というのがルールなのですが、ある深夜、トラヴィスはそのドアが開かれていることに気が付き…

と、ここで「もしかして別の仲間がやってきて襲われる?」「もしかしてオカルト展開?」などと妄想するわけですが、まっったく何も起きません。

お話はトラヴィスの祖父(サラの父)を殺して埋めるところからスタート。おそらく祖父は感染しているのでしょうが、その感染症がどんなものなのか?はまったく描かれず。

しかしウィルと名乗る男がトラヴィスの家に侵入したことで、一家は大きな変化を迎えます。水がないから家族のために食料と交換してほしいと頼むウィルにポールが同行し、彼の話が本当なのか確かめることに。
ですが途中で知らない男に狙撃され(理由は不明だけど、車か食料・水なんかを奪いたかったのか??)、共闘したウィルをポールは信用することにします。

ウィルと妻のキム、息子のアンドリューを仲間に迎えた一家。
しかしトラヴィスはウィルとキムのピロートークを盗み聞きしたりするなど、わりとしょうもないことに打ち込みます。さらに、夜にはキムに迫られる夢を見たり…しかも「キムがつばを飲ませてくる」というものすごい性癖の夢を見てしまうわけであります。
その一方で、ウィルの話はどこかちぐはぐなので信用しきれないポール。トラヴィスも「家族以外は信用するな」と釘を刺されます。

しかし、トラヴィスの犬が突然逃げて感染して戻ってきたことで事態は急変。
真夜中、施錠しておくはずの扉が開いており、さらにはアンドリューが外に出ていたことが発覚します。感染を疑うポールとサラ。しかも、トラヴィスはそのアンドリューと接触しており…?

ウィルたちは出ていくといいますが、ポールはなぜかウィルを銃で脅しだし(出ていくって言ってるならほっとけばいいのでは…でも、誰かに家の場所を話されては困るからかな??)、大喧嘩に。結局ウィルの一家を全員殺してしまい、それをトラヴィスに見られてしまうのです。
そのうえ、トラヴィスも感染しており、ポールとサラだけが生き残って終わり…

おそらく犬→アンドリュー→トラヴィスと接触感染したのかなあという感じ(犬からアンドリューに関してはどうなのかよくわからない)で、アンドリューを殺させないためにウィルとキムは共謀してこっそり抜け出して逃げようとしていたのかな。ポールとサラはトラヴィスが感染したかもと気付いていて、ウィルたちに復讐しようとしたのかも…?

ウィル自身は怪しい人間ではあるのですが、キムとアンドリューはいい女性・いい子どもだっただけに後半のトゲトゲしい感じはなんだかなぁという印象。そもそも、子供が来たなら扉の鍵を上の位置にずらしておいたほうが良かったのでは…?と、くだらないことが気にかかりました。

「謎の感染症」「開けてはいけない赤い扉」「素性のわからない他人家族」と、ドキドキするようなカードを並べておいて、自慢だけされてそのまましまわれたような気持ち。本編よりも予告編が面白かったので悲しい。

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