パリが毒霧に紛れる日の“ご都合主義”「ザ・ミスト」

ザ・ミスト

フランス映画「ザ・ミスト」を見ました。かの有名な「ミスト」のフランス版リメイク?と思ったら、シンプルに毒霧が蔓延する話。

主人公のマチューは免疫不全の娘・サラのことばかり優先して失職中。元妻のアナには既に別の彼氏が…という、ホラーにありがちな「離婚しているけど危機を通じて復縁するカップル」話でもあります。
突然パリの地下から毒霧が噴出し、マチューとアナはマンションの最上階に住む老夫婦のもとへ逃げ込みます。サラは医療用のでっかいカプセルに入っており安全なものの、カプセルのバッテリー交換が定期的に必要なため危険なことには変わりないという状況。しかも少しずつ霧は上昇しており、どうにかして生き延びる術を見つけなくてはいけない状況です。とはいえ、高台に逃げたら殺し合いが待ち受けているし、そもそも霧が追っかけてくるので解決法にはならず…??

娘を高台にある友達の家に移動させるため、防御スーツを手に入れようとする両親。しかし、移動中に犬に追いかけられるピンチ。いや、数日も経過していないのにこんな殺人犬みたいな生き物がウロウロするものなのでしょうか?というくらい獰猛な犬に追いかけられ、マチューは川に転落(手すりに思いっきりぶつかってそのままバシャーン!と落下するのでとても痛そう)。
さらにスーツを探して侵入した施設で火事による爆発があり、マチューの酸素マスク(ちなみに最初は死んだおじいちゃんの医療用酸素ボンベを流用していたが、途中から軍隊が配布していたのをもらえた)が壊れてしまいます。夫婦で1つのボンベを共用しながら逃げるのですが、マチューはケガもしてしまい、とりあえずアナがひとりで帰ることに。なんとか酸素切れせず帰宅に間に合ったものの、なんと持ち帰ったスーツは火事で穴があいていて使えませんでした。
マチューは屋根伝いに戻る途中、物資強奪で生き延びている警察官と遭遇。彼から酸素ボンベを奪って帰宅するものの、既にアナはサラのバッテリー交換をするために無理をして死亡。さらに老夫婦も「ここで死ぬ」と言ってそのまま実行しちゃいます。と、とにかく展開が早い!

なんとか別のスーツを回収していたマチューですが、なぜかマスクもつけずに出歩いている少年とバイクで接触しかけて転倒。ボロボロになりつつ帰宅したら、そこにはカプセルの外に出ていたサラが!そうです、サラは毒霧の中でも出歩ける進化した側の人間だったのだ!というオチ。
ちなみに倒れたマチューが目覚めたのは、サラが住んでいたカプセルのなか。つまり今後は父親がカプセルの中で暮らすのか…という、なんだかぞっとしたエンディングでした。

やたらと「原因不明だけど、若い子の間で増えている」という娘の病気が強調されていたのでオチは予想できていたものの、テンポが早くてややベタなのでサクサク見られる感じのホラーでした。

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