「ウォーキング・デッド」グレン主演のガックリ映画「Z Inc. ゼット・インク」

Zinc

2017年の映画「Z Inc. ゼット・インク」。「ウォーキング・デッド」シーズン1から活躍していたグレン役のスティーヴン・ユァン主演映画なのですが、タイトルからゾンビ映画と思ったでしょ?非常に腹立たしいですが、全然違います。人々を凶暴化させるウイルスに感染した男が、そのことを利用して上司に復讐しようとする話。感染中は人を殺しても罪に問われなかったという前例がある、という「パージ」のいいとこどりみたいな設定です。

ウイルスは「赤目ウイルス」と呼ばれており、感染すると片目が赤くなります。そして理性が吹っ飛び、暴力や性、殺人への衝動も抑えられなくなるというもの。

弁護士のデレクは同僚のミスを押し付けられてクビになったものの、ビル全体に感染が広がったため建物が封鎖。デレクはたまたまビルに残っていた女依頼人(彼女の依頼を断りオフィスから追い出したため、2人はお互いに心証が悪いという設定)と協力してお互いの憎い人物を殺すことにします。

ただし上に行くためにはカードキーが必要であり、解雇担当のレスターとデレクを解雇に追い込んだカラからそれぞれカードキーを奪い取らなくてはいけないのですが、このへんは正直ストーリーなんて無きに等しく、ただひたすらボコりあっていろんな武器で戦いまくります。なんで弁護士事務所にこんなに武器があるんだと思ったけど、事件の証拠品?そんな感じで隔離してありましたが…そのあたりは謎。
主人公に懸賞金がかけられたせいで同僚から襲われたりもしますが、なぜか異常に強いデレクは全員叩きのめし、さほど凶暴化することなく理知的にボスを追い詰めていきます(依頼主に弁護士事務所のミスをバラしたりしていた)。

しかしボスもデレクの友達を殺してその遺体におしっこを引っかけるという低レベルで胸糞が悪い復讐を繰り出します。悲しむデレクですが、ここでなぜかついつい女依頼人とちちくりあう展開に。おいおい、友達が死んで悲しんでたんじゃないのかよ!

女依頼人が恨んでいる冷酷な女弁護士・スマイスのパソコンをハッキングして彼女を呼び出し復讐を手伝い、とうとう自分の敵・ボスと面会するデレク。買収をはかるボスですが、部下と一緒にシャンパンを片手に集団で待っているのが最高にバカみたいです。もちろんボスもボコボコにして上階から突き落としたデレク。
その後、そのやりかたに怯えた他の偉い人達が彼の解雇を取り消して、殺したボスの地位まで出世させてくれたので悠々自適になるデレク。さらには女依頼人ともラブラブな間柄に。

「もちろん、殺人をしたことは一生背負っていくつもりだ(キリッ)」という謎の決意(もちろん何もしない)とともにこの映画は終わるのであります。
え、なにそれ。結局ウイルスとはなんだったのか。ただ、意外とスティーヴン・ユァンはアクションがうまいということだけが心に残った映画でした。

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