先祖とお屋敷の呪いでビチャビチャ映画「ダーケスト・ウォーター」

ダーケストウォーター

2017年のアイルランド映画「ダーケスト・ウォーター」を見ました。
屋敷×湖×禁じられた双子という印象のホラーですが、すべてのインパクトが弱々なので全然怖くないです。ただ、CGとセットは素敵ですね。

登場人物

レイチェル:主人公。代々伝わる掟に縛られ、弟と屋敷の呪縛から抜け出せない。
エドワード:主人公の双子の弟。気弱でおとなしいが、レイチェルのことを激しく束縛する。
ショーン:戦争で足を片方失った元兵士。レイチェルに惹かれていく。

ネタバレ

没落した貴族として、貧しい暮らしをしているレイチェルとエドワード。ある日の夜、湖から自宅の屋敷へダッシュしていくレイチェル。家で待っていたエドワードは彼女を咎めるが…?
その湖の上には、男女の幽霊が浮いている。この幽霊たちは双子と因縁があるようで…?

一方、戦争で片足の機能を失った元軍人・ショーンは実家の雑貨店に戻ってきた。ショーンの母がレイチェルたちの家の元使用人だった関係で顔を合わせる機会もあったショーンとレイチェルだが、2人はひと目で惹かれ合う。しかしながら、2人ともその気持を表に出すことができない。

だが、話す機会に恵まれたレイチェルとショーン。レイチェルはいつか外に出ていきたいと告白するが、ショーンは外の世界の恐ろしさを語る。ショーンの足を気遣うレイチェルだが、2人はキスをしてしまう。

エドワードは内向的な性格で、レイチェルが家を売るように説得に来たバーミンガムに対応をしていたが、エドワードは彼をこっそり殺してしまう。そして、彼の死体を隠してしまった。

レイチェルは先祖が追われて逃げてきたような存在であること、理由があって昼は自由に行動できるが夜は行動できないこと、今までに親族はすべて湖に「入った」こと、そして屋敷を離れてはいけないと命じられている掟をショーンに明かす。

ショーンは街の荒くれ者・デジーに乱暴を振るわれてしまう。
レイチェルはショーンのことを好きだと気がつくが、その気持ちにエドワードが感づいており、監視していることを感じ取る。彼女が起きたら、屋敷のなかはびちゃびちゃに濡れていて…?

ショーンの見舞いに行くレイチェルだが、彼の母はレイチェルを追い返してしまった。ショーンの家で働いているケイは彼女を追いかけてフォローするが、デジーたちに襲われてしまう。ケイのおかげでレイチェルは逃げることができた。
しかし、レイチェルの家系が代々双子しか生まれず、その双子で子作りをしていたというおぞましい事実もわかってしまう。

エドワードはショーンに惹かれているレイチェルを追い詰めていく。彼女と関係を持とうとするエドワードだが、ショーンは彼女を助けにやってくる。エドはナイフを持ち出すが、自分で自分にナイフを刺してしまった。しかし、彼はショーンをも刺してしまう。
そして、なぜか屋敷は水で満たされていく。レイチェルとショーンは合流するも、外に出ることが出来ない。

突然、屋敷の穴(床下収納のはずが、水でいっぱい)の中に落ちるレイチェル。ショーンは助けに続くが、そこには鏡うつしのような世界が広がっていた。レイチェルを助けようとするも、ショーンは引っ張られていき、義足がとれてしまう。レイチェルのことを歴代の双子たち(先祖)が取り囲んで手招きするも、彼女は出口となっていた湖から外に出ることが出来た。
ショーンは犠牲となり、姿を消してしまう。彼の義足だけがそこに落ちていた。エドは生きてこそいたが、もうレイチェルのことを止めることができない。レイチェルは胸をはって外の世界へ出ていく。

感想

「のび太の鉄人兵団」を思い出した内容。ラスト間際の水中のシーンは素敵でしたが、ショーンが犠牲になるシーンがよくわからないし、レイチェルとショーンがそんなに思いを募らせるほど関係性を深めていないのも気になるし、そもそも双子だけで近親相姦をしまくる家族と湖の関連性がはっきりと明かされていない。そんな恐ろしい湖のくせに、さほど恐ろしそうな印象もないフツーの沼に見えるし。
ジャケットがインパクト絶大なわりには、他のレイクホラーと比べると怖さはありません。