「THE BITE 変身する女」

THE BITE

2015年のアメリカ映画「THE BITE 変身する女」。
低予算映画かと思いきや、まったくそんな印象がない。素晴らしいホラー映画です。

登場人物

ケイシー:素敵なカレと婚約しているが、「子供は作りたくない」と言い出せない。姑が経営するアパートに住んでおり、干渉されることも。あることをきっかけに、突然変異していく。
ジル:ケイシーの友達。かなりちゃっかりしており、ノリで生きている感じの女。
クリスティン:ケイシーの友達。ジルとは違い、ケイシーのことを大切にしている。
ジャレッド:ケイシーの彼氏。エリートでイケメンだが、ケイシーの悩みに気付いていない。母親からは、彼女との結婚を反対されている。

ネタバレ

独身最後の旅行にきたケイシーと女友達。
(旅行中のシーンだけはPOV)
酔ってノリノリになったり、マリッジブルーになったり忙しい。
現地の人しか行かないというスポットを教えてもらい、泳ぐケイシーとジル。だが、彼女が水中にいた何かに噛まれてしまう。
「ちょっと噛まれただけ」
という言葉に、タイトル『THE BITE』がかぶさる。
※この演出が怖いから、見てほしい。

帰国するケイシーだが、ジャレットは赤ちゃんを作る気満々だ。マリッジブルーがひどくなるケイシー。彼女は突然耳が良くなり、ジャレットと彼の母がケイシーのことで言い争っているのを聞いてしまう。彼女は吐き続け、ジャレットを押し倒したりもする。だが、何かに噛まれた傷はどんどん広がっている。
気が付くと、風呂に沈んでいるケイシー。

彼女は、旅行先で酔って婚約指輪をなくしたことを彼に言い出せない。
いつもなついてくれていた犬にまで拒否されるケイシー。

どうやら、彼女は妊娠しているようだ。足の傷はひどくなる。

赤ちゃんのサプライズパーティを開かれるケイシー。「赤ちゃん、赤ちゃん!」と騒ぐ彼らは、ケイシーの股からあふれてきた卵(イクラ)を踏みつぶしながら大笑いする。そんな夢を見たケイシーだが、実際にベッドに小さな卵が産みつけられており、ベトベトになっている。
彼女の顔にも、できものがふきだしてくる。

そこにジャレットの母がやってきて、彼女を責め始める。罵られたケイシーは、突然口から酸を吐き出し、彼女を殺してしまう。姑の死体を浴槽の中に隠すケイシー。
卵の中には、小さな虫が蠢いている。彼女が叫ぶと、鏡が割れるほどの衝撃が広がった。

クリスティンは連絡が取れなくなったケイシーを心配しているが、ジルは茶化すばかりだ。クリスティンは家まで来て彼女の様子を見に行くが、浴室で卵や死体を見つけてしまう。慌てたケイシーはクリスティンの口を塞ごうとするが、その手から粘液のようなものが出て、クリスティンは窒息死してしまう。

ジャレッドは血尿を出している(ケイシーと合体したから?)。
彼はジルに呼び出され、彼女が旅行先で泥酔して浮気をしたことを知らされる。ジルとジャレッドは流されてそのまま車の中でやってしまうが、それを監視していたケイシーは超音波を発し、ジャレッドは吐いてしまう。
家でジャレッドの写真をべろべろなめまわすケイシー。

今度はジルが彼女の様子を見に来る。だが、クリスティンは壁に吊るされているし、ケイシーは髪の毛も抜け落ちてボロボロだ。彼女は、ジルが自分をハメたと確信している。
(ジャレッドを略奪するため?)

ジルを殺した彼女のもとに、今度はジャレッドが来る。
「本能でこんなことをしてしまう」と言い訳しながら、いつの間にかできていたしっぽで彼を刺し貫くケイシー。

警察がやってきた時には、ジャレッドは生きていた。だが、彼の腹には大量の卵がおり、その虫が孵って大パニックが起きる。

街では、コスタリカ旅行を計画している女性たちが楽しそうに話している。
しかし、虫に噛まれる女性。
「噛まれただけ」
その言葉と共に、また「THE BITE」というタイトルが大写しになる。

感想

「ちょっと噛まれただけよ」\ババ~ン「BITE」!/
のくだりが面白かったです。

主人公の変異がとにかくすごい迫力!最終的にはサソリのようなしっぽができます。
また、産卵シーンが気持ち悪いです。いくらみたいなのがプチプチ溢れてきますが、海外では魚卵はどこまでメジャーな食べ物なのだろう?
この小さな粒を踏みにじるシーンも不気味でした。
独身最後の旅行で浮気したり、彼氏に対してウジウジしたりと主人公に関してはまったく感情移入できませんでしたが、その変異の過程にはおおいに魅せられるところがあります。