「GHOUL グール」

グール

「チェコ歴代興行収入ナンバーワンホラー」だという映画です。
「GHOUL グール」。「東京喰種」の影響でこの邦題になったのかと思いきや、もともとのタイトルも「GHOUL」でした。チェコとウクライナの共同製作映画です。
オカルトにカニバリスムの要素が加わり、おまけに真っ暗な森のなか、敷地外に出ることができない家の中で悶々とするというお話。監禁モノではないけれど、外に出られない設定作りがうまい。
また、謎の「人肉を食べた過去を持つ男」も登場し、彼の正体も恐怖を煽ります。

登場人物

ジェニー:レポーター役をしている美女。イーサンと付き合っている。
ライアン:映像作家志望。このドキュメンタリー撮影にすべてをかけている。
イーサン:カメラマン役。ジェニーやイーサンとは旧知の仲。カタリーナのことが好き。
カタリーナ:通訳をしてくれる美女。何も悪くないのに、巻き込まれてしまった。
イナ:地元の「魔女」。怪しげな女性。
ワレリー:イーサンたちの案内役をしてくれた男。ごくごく普通のおじさんコーディネーター。

ボリス:呪われた館で、人を殺して食べたとされている男。ある理由から、皮膚がただれている。

ネタバレ

スターリンがウクライナにもたらした基金「ホロドモール」。飢えた人は人肉で飢えをしのいだという。そして、若者たちは食人があったウクライナに取材をしにやってきた。

「人肉コロッケが販売されていた」「自分の子供の肉を他の子供に与えていた」と言った証言が飛び出すなか、その食人経験がある男・ボリスに取材を申し込み、その肉を食べた場所で待つことにした若者たち。ボリスは、人肉を食べて超能力を得たというのは本当なのか?

廃墟となったボリスの家にたどり着いたライアンは、ジェニーとイチャイチャする。イーサンはカタリーナのことが気になるようだ。だが、ワレリーが連れてきた霊能力者・イナは、家に入ろうとしない。
そして、ボリスは取材に現れない。

廃墟の机には儀式のマークが刻まれている。
ふざけ半分で降霊をした若者たち。ボリスが食べたというトーリャという若者の霊を呼び出す。

イーサンはその夜、カタリーナと寝る。

翌朝。ワレリーの姿はなく、イナがその事情を明かす。ワレリーは昨日呼んだ霊に殺されたのだ。除霊しないと、若者たちは外に出られない。そして、テーブルの上に置かれたグラスをいじったら全員が死ぬと脅す。

ワレリーが車に乗って言ったせいで、明日の朝にならないと助けが来ない。
イナは、ジェニーが子供を産めないことを言い当てる。

勝手にカメラが動き、映像が撮影されていた。なぜか映っている屋根裏部屋の箱の中には……!
黒猫がいただけだった。
だが、夜にワレリーとイナは喧嘩をしたようだ。彼は逃げたのだろうか?

夜、また儀式をする彼ら。納屋を掘れとアドバイスされる。
その言葉に従う彼らだが、カメラの謎映像に映っていた屋根裏部屋の箱がそこに埋まっていた!
そして、その箱の中には、ボリスが映っているテープが入っていた。自分の体をちぎって、男を殺している。

イーサンは夜中に森の中で猫に襲われるが、家に戻ると、そこには例の猫が死んでいた。

さらにその夜、ジェニーとカタリーナは何かに引っかかれたようなケガをしていた。
実はジェニーとライアン、イーサンとカタリーナはその夜に関係を持っていたのだが、ジェニーとイーサンは何も覚えていなかったのだ。

ジェニーは耐えられず、帰ろうとする。

彼らは今の状況を打破するべく、情報を探し続ける。
すると、彼らのいる家には昔、連続殺人犯のチカチーロ(実在する殺人鬼)が住んでいたことがわかる(えっ……)。

森の中で車を発見する彼らだが、ワレリーの死体はない。だが、中は血だらけで、フロントガラスには木が刺さっている。
ジェニーとカタリーナは森を抜けようと歩き続けるが、家から離れると傷が痛みだす。ライアンは、家から離れると流血してしまうようだ。

納屋から掘り出した箱の中に残されていた写真はチカチーロのものだった。
ジェニーとカタリーナの傷跡は、彼の犠牲者につけられたものと同じものだった。チカチーロは“傷”を通して憑依をする。チカチーロの霊は、兄の復讐をしたがっているようだ。

儀式の後、今度はイナが消えてしまう。彼女は見つかるが、暴れて泣きわめき、ニコールという子供のことについて謝る(これは、ジェニーが産めなかった子供のことのようだ)。

森の中で穴を掘れと命令され、また掘りまくる彼ら。すると、地下に空洞が見える。
ジェニーはライアンを突き飛ばして森の奥に逃げ、ライアンは足を折ったようだ。
だが、ジェニーは我に返って戻ってくる。すると、穴はなくなってしまっていた。

森の中には何かがいる。
家に戻ると、今度はイナが死んでいた。

家の中にはライアンのカメラがあった。ライアンとカタリーナは地下道にいるらしい。だが、彼らは死んでいるかもしれない。殺されたのかもしれないのだ。
地下道には何か秘密がある。今でも、そこで誰かが人を食べているのだ。

ジェニーたちは、「イナを食べろ」というメッセージを見つけるが、それを当然拒否する。
イナは突然生き返り、大笑いを始める。

脱出しようとするジェニーとイーサン。だが、イーサンは吹っ飛ばされ、ジェニーも地下道に転がり落ちていく。
助けを求めるイーサンの声が遠くから聞こえてくる。

そこは、ボリスとカタリーナがいる。ボリスの中にはチカチーロがおり、復活のためにカニバリズムしなければいけない。そして、生まれ変わるためには女性2人が必要なのだ。
イーサンもグール化しているのかもしれない。
ボリスはカタリーナにジェニーの肉を食わせ、子供を育てようとしている。

感想

かなり前に見たので、ちょっと記憶がぼんやり。途中までは「森から逃げたいのに逃げられない」「カメラが勝手に撮影していて、おそろしい暗示がなされる」「記憶がなくなる」というわかりやすいホラー要素があるのですが、よくよく考えたら、知らない霊能力者のおばさんと同じ家にず~っといるのもなかなか苦痛ですね。
深夜の森のシーンや地下道の場面がまあまあ見にくいので、怖い!というよりもキョトンとしちゃう場面もありました。

ただ、ボリスというキャラクターの怖さがすごすぎる。「人を食べたことがある人」って、ホラー映画でもなかなか出てこないぞ。現在進行形で食べている人ならザラに出てきますが、その過去を持って受け入れられている人なんて存在するのだろうか?と思っていたら、ホロドモールはとにかく悲惨で辛い出来事だったようですね。うーん。
ラストは人肉を食べさせようとしたり、女を監禁して自分の子供を産ませようとしたりするというトンデモエンドでしたが、何気ない昼間、どこにも行けないと鬱々とするシーンのほうが怖く感じてしまいました。

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