第10話はトラヴィスとクリスがメインの話です。そして、マディソンたちがいるホテルに残っていた生存者たちも登場しますよ!
第10話から登場する人物
エレナ:ホテルスタッフ。大勢の人を犠牲にしようとしたことから、生存者から恨まれている。
ヘクター:エレナの甥。ドレッドヘアーを束ねている。
ブランドン、デレク、ジェームズ:怪しいアメリカ人の3人組。利己主義である。
ネタバレ
結婚式。幸せの絶頂の新郎新婦。だが、新婦の両親は式終わりに国境を抜け、北に向かおうとしている。しかし、ダンス中に倒れる新婦の父。心臓麻痺なのか、息が止まってしまう。人口呼吸をする娘の頬を、突然食いちぎる父。ホテルのスタッフたちは自分たちだけ脱出し、そのままパーティ会場の鍵を閉めてしまう。何度も、中から助けを求めるノックが聞こえてくる。
トラヴィスは息子のクリスと共に、歩き続けている。彼らは2人で彷徨っているのだ。トラヴィスは足元がおぼつかない。
父は車を見つけ、修理を始めるが、クリスは周辺を見てくると言い張り、ひとりで探索を始める。
雑貨店に入っていくクリス。水と缶詰を見つけるが、そこには人がいるようだ。キッチンには、この店の夫婦の死体が転がっている(飾られている写真と同じ人物だ)。そこに、ウォーカーたちが現れて彼らを襲う。奥から出てきた男性を、思わず助けてしまうクリス。後から彼の仲間が数人出てきて、クリスを咎めようとするが、感染者に阻まれて彼を追いきれない。トラヴィスの車に乗り、クリスは脱出する。
夜。トラヴィスは車のアクセルを押すのも大変そうだ。
クリスは車の中を漁るが、ミサンガを見つける。それを身につけつつ、行先の見えない旅を嘆くクリス。ふと、トラヴィスが車の運転を変わってくれと言い出す。喜びながら交代するクリス。トラヴィスは、自分が動けなくなる前に息子にサバイバル術を教えようとしているのかもしれない。
アリシアは部屋の中に隠れ、ウォーカーの数を数えながらドアに印をつけている。彼女は逃げ出そうと考えるが、覗き穴の前に立ち歯を剥くウォーカーを見てしまうと、動けない。
クリスは運転中、ウォーカーを見つける。そのままスルーするクリス。車の運転になれたようだ。
「縦列駐車がないからな」
と軽口を叩くトラヴィスだが、彼が言う「いつか誰かが元通りにしてくれる、絶対に」という意見を、クリスは簡単には受け入れられない。「全部は無理だ」とクリスは言う。
そろそろ車がガス欠を起こす。彼らはたき火をして缶詰を食べながら、暖をとるようだ。思い出話をする2人。その話から、山に逃げ込んだらいいのではないか?と思いつくが、具体的にどう生き抜くのかはわからない。
国境のほうは水があるが、水を求めて人が集まるだろう。だから危険だ。トラヴィスは、息子とやり直したいのだ。
だが、そこに車がやってくる。慌てて火を消して隠れる2人。昼間にクリスが泥棒をした3人組が追いかけてきたのだ。クリスは命を助けたと恩を売ろうとするが、彼らはそれを受け流す。
リーダー格の青年(クリスが命を助けた)はブランドン、あとの2人はジェームズとデレクというらしい。
アリシアはホテルの部屋から下を見るが、とても降りられない。ウォーカーが見える。ふと耳をすまし、鍵を開けて通路に出てみるアリシア。そこにはウォーカーが消えたように見えるが、彼女を見るとまた集まってくる。アリシアはオフィリアを探すが、挟みうちにされる。エレベーターの扉をこじあけ、鉄線にしがみつくアリシア。それを助けてくれたのは、冒頭のスタッフの女性(パーティ会場に客を閉じ込めた人)だった。
「彼はどこ?どこなの!?」
アリシアは斧の柄で首を絞められ、驚く。
クリスとトラヴィスは、3人組とたき火を囲んでいる。彼らもアメリカ人らしいが、キャンプ中にこの事態に巻き込まれ、家まで向かっていると語る。彼らの故郷のサンディエゴも壊滅状態だと教えるトラヴィス。軍が事態を収拾するために爆弾を落としたからだ。彼らはウォーカーを「酔っ払い」と呼んでいるようだ。クリスが17人もウォーカーを倒していることに驚く3人は、トラヴィスたちと一緒に行動したいと申し出る。だが、トラヴィスは断り続け、ブランドンは「隣町まで乗せていく」と妥協案を出す。
女性スタッフのエレナはヘクターという男を探しているらしい。アリシアは母親のところに向かおうとしているが、エレナは人数が足らない、ウォーカーを封じ込められないと言い出す。助けを求めるアリシアは、彼女を説得しようとする。だが、この女性はかなり頑固だ。ヘクターとは、彼女の甥らしい。食糧を探しに行って、宿泊客に連れ去られた。彼女は建物の構造を熟知しているし、鍵も持っている。その鍵を客に渡せばいいというアリシアだが、そうしたらエレナは殺されるか追い出されるだろう。アリシアはホテルに固執する彼女の気持ちがわからない。彼女にとっては、ホテルが家なのだ。
宿泊客は10人ほど生存しているようだ。アリシアは家族を探すのを手伝う代わりに、甥を探す手助けをするという。宿泊客に対抗するには、自分たちやヘクターが必要だろう。
トラヴィスは薬で治療をしてやるが、3人組を信用できない。クリスは3人と行動を共にして、家に帰りたがっているが、それは無理な話だ。クリスは父が、マディソンのもとに戻りたがっているのだと目をギラつかせ、怒り出す。トラヴィスは妥協案として、隣町まで彼らと行動を共にするという。
朝。アリシアとエレナはこの階からの脱出を試みる。アリシアはウォーカーたちをひきつけ、ある一室に連れ込む。ベランダに閉じこもり、エレナは通路からウォーカーを閉じ込める。ウォーカーの圧で、アリシアのいるベランダのガラスが割れそうだ。すんでのところでエレナが隣室のベランダから彼女を助ける。エレナはホテルの外の世界のことをほとんど知らないようだ。
エレナは、担当していた結婚式の会場に戻ってくる。花嫁の父が心臓発作を起こし、花嫁を襲ったことをアリシアに話す。そして、自分とヘクターが彼らを閉じ込めたことをアリシアに告白する。助けは来なかったし、大勢死んだ。自分は恨まれているというエレナだが、アリシアは自分たちもひどいことをしてきたと告白し、彼女の味方をすると言う。
トラヴィス以外は、打ち解けていて楽しそうな車内。ジェームズとデレク、クリスは盛り上がっている。ブランドンはこの気楽な世の中を楽しんでいるような姿を見せているが、トラヴィスはそれを否定する。ちっぽけな自分たちが神になったというブランドン。トラヴィスは呆れている。
と、農場を見つけたクリスは車を止めてもらう。
物資はないが、トラヴィスはここで暮らそうとクリスに言う。だが、クリスは嫌がる。ブランドンたちと一緒にいることを選んだのだ。彼はすっかり、3人がいい人たちだと信じている。
納屋にはニワトリがいる。彼らは肉が食べられると興奮し、そこを走り回る。トラヴィスはひとり、庭にある墓を見つける。そこには元住人たちの名前が刻み込まれている。誰がこの墓を作ったのか?
バーには、たくさんのウォーカーたちがいる。ドアが塞がれているが、アリシアはそれを崩して母を探そうとする。と、そこにはヘクターを人質にした生存者たちが現れる。マディソンたちの姿は見えず、アリシアは苛立つ。
ここで突然、エレナはマディソンが死んだと言い出す。アリシアはそれを信じない。
生存者たちは鍵さえ渡せば命が助かるという。生き残っていた花嫁の母・アイリーンや花婿は、エレナに強い憎しみの念を向ける。アリシアもエレナに鍵を渡すように命じる。
と、アリシアはバーの扉を開け、ウォーカーを解き放つ。
トラヴィスはこの農場に誰かがいると警告するが、ブランドンは言うことを聞かない。農場の持ち主の男性が出てくるが、銃を向けられたら同じように彼を狙うブランドン。彼らはメキシコの言葉はわからない。
エレナとヘクター、アリシアは地下通路に出て脱出をする。後ろからウォーカーが追ってくる。
警告を無視する彼らを撃つ農場主。デレクの脚が撃ち抜かれる。
地下通路から出る扉が開かない!アリシアたちは焦る。
農場主が殺される。彼を撃ったのは、まぎれもないクリスだった。
地下通路の扉が開くと、そこにいたのはマディソンだった!
トラヴィスは息子がしたことにショックを受けるが、クリスは顔色ひとつ変えない。しゃがんでいる父に手を差し伸べるが、クリスのその手を、トラヴィスは取らない。
感想
マディソンたちと別れて選んだ息子が、まさかの本当のクズだったとは。とはいえ、本家の「ウォーキング・デッド」のカールもこんな時がありましたが、あっちは子供でこっちは高校生ですからねぇ……。そして、オフェリアはどこへ消えたのか?生存者たちとマディソンたちは共存できるのか??そして、ニックはどうなるのか?