「バーチャル・ウォーズ」

バーチャルウォーズ

2016年のイギリス映画「バーチャル・ウォーズ」を見ました。
冒頭はとてもいい感じなのですが、ラストのほうに既視感があるような気もする。ARとかVRとかいろいろな技術を組み合わせている感じなのですが、その技術が特段活かされないというよくわからない話。

登場人物

ジェニー:母の医療費のために施設で働き始めた。子供好き
ティグス:ちょっとチャラめの姉ちゃん。ジェニーの同僚
ダービー:かなりチャラめの兄ちゃん。ジェニーの同僚
カサンドラ:ジェニーお気に入りの天才児

ネタバレ

風呂場にいる父が撃たれる。娘(幼少期のジェニー?)はそれを見ている。

大人になったジェニーは母の医療費のため、IQの高い子供たちを育てている特別施設で働くことにする。同じく選ばれたティグスやダービーと共に「施設の外には出られない」「子供たちの邪魔をしない」などのルールを教えてもらい、地下で暮らすことになる。特別なメガネをつけて、彼らはAIと協力して「候補生」の子供たちの世話をする。

食事はレトルト、子供たちはひたすら難しい研究を続けている。ジェニーは子供たちのサポートをす津。
そんななか、ジェニーは死んだ父親の記憶を思い出しつつ、カサンドラという少女と知り合う。
だが、夜中に子供がたびたび消える。なぜ?

ジェニーは深夜のトイレを探すが、「こっそり近づかないで」という警告を見つけて驚く。ドアに彫られていたはずのそれは、皆を連れて来た時には消えていた。それはジェニーの幻覚だったのか?

シャワーを浴びているジェニー。だが、誰かがそれを見ている。服も消えてしまい、部屋のカギもあかない。闇が墨汁のように広がっていくのが、メガネ越しに見える。
だが、次の瞬間すべてはもとに戻っていて、服も自室にある。

別日、カサンドラに「苦しめてごめんなさい」と耳打ちされるジェニー。
そして、子供たちが消える。彼らは殺人予告をしてきた。そのうえ施設をのっとるつもりらしい。

ジェニーはカサンドラを見つける。彼女はたびたびメガネをとられていじめられていたから、他の子供たちのようにならなかったというのだ。自分の部屋にいたダービーは倒れている。ティグスとジェニー、カサンドラは逃げようとするが、子供が立ち塞がる。ダービーを助けるが、その一方で知らないおじさんが知らない小部屋に入れられていて、入室ボタンを押したらおっさんが突如炎上。全員愕然とする。
子供たちから逃げるために通気口に隠れるジェニーたちだが、ダービーは子供たちに顔をビニールで覆われて殺されてしまう(最先端の学習を受けているわりに、殺し方がチンピラみたいっすね)。

通気口を逃げるが、ティグスは捕まり、首から血を出して穴に落ちてしまう。カサンドラも足を引っ張られて消えてしまう。
ジェニーはボイラー室に出るが、そこにはカサンドラがいた。カサンドラは「本当にバカな人ね」という。なんと、彼女はメガネではなく特製コンタクトにしていたのだ。AIも既に彼女に支配されている。
ジェニーはずっと前から、カサンドラたちに目を付けられていた。
「ゲームは勝つか負けるか。ジェニー、あなたは負けたの」

家にいたジェニー(冒頭の、母を置いて仕事に出かけるシーン)を、カサンドラが見つめている。

感想

・CGがとにかくすごいのですが、途中から飽きてくる。
・子供たちがどうしておかしくなったのかは具体的には語られないし、施設を好き勝手に動かせる論理もよくわからないし、通気口に落とし穴がある意味も不明だし、ダービーを力ずくで殺した理由も全然わからない。
・「私はメガネはしてないけれど、自分で作ったコンタクトをしていたのよ」と言ってたけど、さすがに材料がないんじゃないか?
・ジェニーになぜ目をつけていたのか、ジェニーの父親(そもそも本当に父親なの?)が殺された理由も非常にあいまい。
・子供たちがいる施設がどう見てもフツーの倉庫だったんですが……。