「ザ・ボーイ ~少年人形の館~」

theboy

2016年のアメリカ映画「ザ・ボーイ ~少年人形の館~」を見ました。
・住み込み家庭教師をすることになったら少年は人形だった!
・秘密を抱えているらしい老夫婦、謎の館、人形……
・しかも主人公を追いかけて、DV彼氏がやってきた!
という、けっこう盛りだくさんのお話です。

ネタバレ

家庭教師をすることになり、大きな洋館を訪れる主人公・グレタ。そこでまず配達員のマルコムと知り合う。「俺がガム占いをしてやる」と言い出してグレタの噛みかけのガムを調べるマルコム(気持ち悪い……)。
雇用主であるヒールシャー老夫婦に挨拶するグレタ。面倒を見るブラームスと会うが、それは人形だった。一度は笑うグレタだが、老夫婦の様子を見てマジメに彼に挨拶する。ブラームスは若くて美人な子守りが欲しかったのだ。
「7時に起こして着替えさせる」「3時間の勉強」「読み聞かせは大きい声ではっきり」「音楽を大音量で聞かせる」「食べ物は絶対に捨てない(ネズミが出るから)」「暖炉は使わない(ネズミの侵入を防ぐため窓を密閉している)」などのルールがある。携帯電話はつながらないので、固定電話を使うしかない。

グレタはDV彼氏から逃げてきたのだ。イギリスに逃げてきた今も、彼のことを気にしている。

朝になると、ブラームスの部屋がめちゃくちゃになっている。ヒールシャーの旦那さんは「妻の子守りルールを必ず守ってくれ」とグレタに言う。「あの子は特別なんだ」
そして2人は旅行に出て行く。奥さんは「本当にごめんなさい」と言い残して去っていく。

グレタはさっそくブラームスに布をかけ、放置。不気味な人形を椅子に放り投げすらする。だが、夢の中で、絵から出てきた手に首を絞められてうなされる。子供部屋に行くと、ブラームスの瞳には涙が浮かんでいる。

また、謎の無言?電話がグレタにかかってくる。

マルコムが配達にやってきたので、グレタは人形のことを探る。本当のブラームスは8歳で死んでいる。生きていたらマルコムくらいだ。と、マルコムはグレタをデートに誘う。
夜中にそのことを自分の姉(妹かも?sisterだから限定できなかった)に相談するグレタ。ふと、ブラームスがこちらを向いていることに気が付き、不気味に思う。

シャワーを浴びていると、マルコムのデート用に用意していた服もアクセもなくなり、髪も切られていた!気配を感じた天井裏に向かうグレタだが、そのまま閉じ込められてしまう。何かを見つけて思わず昏倒するグレタ。だが、最終的にアルバムを見つける。

マルコムがグレタを助けてくれた(天井裏へのはしごは、勝手に跳ね上がるシステムだった)。マルコムはブラームスをかなり変わった少年だったという。

グレタは元カレのコールに住所を知られてしまう。

彼女はまた、ブラームスがベッドで待っている夢を見て飛び起きる。だが、ベッドに腰かけているブラームスにまた驚く。そんな風に彼女は置いてない。
しかも、電話で「部屋から出てきて遊ぼうよ」「どうしてルールを破るの?」と少年の声に責められるグレタ。しかも、なぜか彼女の朝食のサンドイッチが作って置いてある。

老夫婦は旅行先で入水自殺をしてしまう。

グレタはルールを守って過ごすことにする。彼女はブラームスを優先し、マルコムのデートすら断る。ブラームスが動くことを、マルコムにも教えたいグレタ。彼女は子供部屋にブラームスを置いて、勝手に移動しているのを証明する。
そして、元カレのコールのことを告白する。彼女は妊娠したが、DVで流産したのだ。マルコムはそれを受け入れ、2人はキスする。ブラームスを寝かしつけ、イチャイチャする2人。だが、それを鍵穴から覗いている何かがいる。しかも突然書斎から大音量でレコードが流れ、そこには寝かしつけたはずのブラームスがいる。

ブラームスには、エミリーという年の近い友達がいた。だが、誕生日に遊びに来て行方不明になってしまった。殺されていたのだ。警察がブラームスを調べるためにやってきた頃には、屋敷は燃えていた。ブラームスはそれで死んだのだ。

翌日。ブラームスの面倒を見ていたところに、誰かがやってくる。それはコールだ!ちょうどマルコムもやってきて、3人は鉢合わせする。コールはグレタに復縁を迫る。
とりあえず屋敷にコールを泊めるグレタ。マルコムはこっそり、屋敷の前に車を停めて眠る。グレタはブラームスと一緒に寝るが、夜、コールの部屋に誰かが入り込んでネズミの血で「出ていけ」と落書きをする。目を覚まして怒り狂うコール。彼はブラームスを壊してしまう。マルコムも騒ぎを聞いてやってくる。
だが、コールは突然割れた鏡の破片に吹き飛ばされる。そして、その裏側から子供の声がする。「グレタ~?グレタ~?」
なんと、そこには仮面をつけた青年がいる!ブラームスは生きていたのだ。そして、壁の裏側を移動してそこに住んでいたのだ。ブラームスはグレタを子守りではなく、“伴侶”として選んだのだ。人形の破片でブラームスを刺し逃げるグレタとマルコム。追っかけっこが始める。

家の裏側には、もうひとつ部屋があった。そこはブラームスの個室で、グレタに似せた人形が彼女のワンピースとアクセを身にまとって寝させられている。両親からの手紙もある。
「神よ赦したまえ 彼女はお前のものだ」

もう少しで逃げられそうなところで、マルコムが囮になると言い出す。止めるグレタだが、ブラームスはマルコムを襲い、殺してしまう。彼女は逃げ出すが、マルコムがまだ生きているかもと思い、屋敷に戻ることにする。

ブラームスと遭遇する彼女。「もう寝る時間よ!」としかり飛ばし、ベッドに寝かせる。「キスして……キスして……」そのブラームスの頼みを聞き、キスをしながら刺すグレタ。だがブラームスも彼女を投げ飛ばす!そして首を絞めるブラームス。だが、彼は倒れる。仮面が割れ、素顔が見える。

マルコムは死んでいなかった。まだ生きていた彼を助け、車で逃げるグレタ。
しかし、屋敷では誰かがバラバラになった人形のブラームスを組み当てていた。

感想

・オカルトだと思ったらサスペンスだったというオチ。謎のルールとそれを守らない女に下る罰のお話かと思ったら違った。
・「壁の中に誰かがいる」みたいな話(このホラーは雰囲気があって好きです)。でも、家の裏側に殺人鬼が潜んでるって怖いですよね。ブラームスの部屋が超汚くて泣けた。もう少し機能的にしてあげてばいいのに。まあ、じいちゃんとばあちゃんには限界があるのか?せめてティファールだけでも買ってあげて!それでカップ麺食べられるわよ!
・大火傷をおったはずのブラームスが顔だけただれてるってのも変な話です。髪の毛フサフサだし、胸毛もフサフサ。なのに、声が少年のままという……少年の声の殺人鬼って怖いような気もするけど、なんだかなあ。声が異常に高い男の人ってそんなに迫力ないよね。あと、なんで陶器の仮面つけてたんだろ。おもそう。
・どうでもいいのですが、DVとか流産とか繊細な話をした後に主人公にグイグイ迫れるマルコムの気持ちがよくわかりません。あと、グレタは人の家の電話で毎晩国際電話かけてんのか。スゲーな。