「ウェイワード・パインズ」シーズン2・第5話のネタバレ

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第5話 それぞれの秘密(Sound the Alarm)

突然 街に現れたアビーはメスだった。これまでに捕獲したアビーはすべてオスであり、メスは姿を見せたことすらなかった。そのためアビーの研究が進展すると、メーガンたちは期待をする。捕獲されたメスのアビーはマーガレットと名付けられ研究対象となるが、他のアビーたちとは明らかに違っていた。一方では、レベッカが街の建設に意外な関わりを持っていたことが分かる。さらに彼女には、テオに話していない秘密があった。
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ネタバレ

ベッドの中でキスをしているテオとレベッカ夫婦。目覚まし時計が鳴る。
「どこかに行こう。ガラパゴスとか、マチュピチュとか」
「本気で言ってるの?」
「本気さ」
「どっちも遠いわ」
レベッカはベッドを出ていく。彼女が窓のカーテンを開けると、そこには都会が広がっており、子の映像が連れ去られる前の記憶だとわかる。レベッカは、代わりにハワイのビーチに行くことを提案する。テオはそれを了承する。

レベッカは会社に出勤している。彼女はやり手の建築士として働いているのだ。彼女のオフィスに、誰かが訪れている。ピルチャーだ。見知らぬ男・ピルチャーの来訪に戸惑うレベッカ。「野心的なプロジェクトを君に任せたい、歴史的な偉業となる」と話す彼の依頼に、興味を示し、レベッカは彼と夕食を共にすることになる。

ピルチャーはディナーの席でワインについてのウンチクを語り、唐突にレベッカの卒論の話を持ちだしてくる。彼女は微笑みながらも、なぜそれをピルチャーが持っているのか(内容を知っているのか)困惑する。
レベッカの尊敬する建築家は、ある街を造った。意欲的な作品だったが、それは失敗に終わった。ピルチャーはそれに重ね合わせて、ウェイワード・パインズの話を少しずつ始める。彼は、レベッカをウェイワード・パインズの街造りに誘っているのだ。レベッカは彼をクレイジーなのかと疑うが、ピルチャーはそんな偏見になれっこであり、自分にはゆるぎない信念があると笑う。資金面についても、ピルチャーが請け負うと断言する。
「君に夢があるか?実現させたいだろ?君がずっと思い描いている街を。比類なき偉業だぞ」
その言葉は、レベッカの心の中の何かを刺激している。

街の中、アビーと対面しているフランク。それを監視カメラで見ているジェイソンたち。警備の兵士たちが直行する。ふとケリーが気付く。それはメスのアビーだと。メスのアビーは初めて見る生き物だ。だから、殺してはならない。

レベッカはウェイワード・パインズの図面を完成させている。リビングで作業しているレベッカを見ているテオ。彼女は自分の夫が内側から人を癒すが、自分は建築で人を癒し助けたいと考えているようだ。彼はレベッカのやる気を認めつつ、ピルチャーの話がどうにも引っかかっている。その態度に、イライラするレベッカ。仕事中だからと彼を部屋から追い出す。

フランクは学校の人気者になっている。アビーと会ったのに生還したからだ。だが、妹のルーシーは彼に対してまだ怒っている。

メスのアビーはなぜかおとなしい。そして、そのアビーが来てから、オスのアビーたちもおとなしくなっている。メスのアビーの手のひらには、謎の傷がある。渦を巻くような形をしていて、それはもしかしたら部族のしるしかもしれない。メーガンは、アビー襲来の日にオスのアビーしか姿を表さず、今でも見かけないことに理由があると感じているようだ。アビーを根絶やしにするためにも、メスのアビーを調べると言うメーガン。彼女が、アビーの修正を理解するためのきっかけになるかもしれないと考えている。
メーガンの部下の研究員は、メスのアビーに「マーガレット」とつけている。彼は他のアビーにも名前をつけているようだ。彼はアビーに昔の恋人の名前をつけたことを、少し申し訳なく思っている。

マリオは、他にアビーがいなかったことを確認したとジェイソンとケリーに報告しに来る。しかし、アビーはどうして街の中にいたのか?マリオは、ずっと前から街に潜んでいたのでは、と考えている。フェンスを開けた時入ったのか?それとも誰かが入れた?誰が?ジェイソンはこのことをもっと調べると決める。

ハスラーは、ミッチャムのそばに来る。
「水のサンプル採取を手伝ってくれ」
「シャベルは?墓を掘ってやる」
「街に戻ったのは、世界の終末を説くためか。誰も死ぬ気はない」
「その時が来たら避けられない」
ハスラーは吐き捨てるように立ち去る。

息子を埋葬した場所にいるテレサ。背後にミッチャムがいる。
「松(パイン)の木の寿命は5000年ですって。自分だけ生き残るのって、悲惨よね」
「自然は残酷だ」
「私は戻らないわ」
「アビーが消えたとは言い切れない。街に戻れ」
「もう決めたの」
「街は安全だぞ」
「ベンはここにいた。息子を置いてはいけない。私に構わないで」
「彼にもそう言ってやれ」
ハスラーが見える。
「あの男のせいで、私の家族は死んだ」
「だが彼のおかげで、君は生きてる」
テレサは何も言い返さない。

ピルチャーとレベッカは森の中を歩いている。
彼は、建設予定地を見せに来たのだ。松の木以外は全てなくなるだろう、松は寿命が長いから、と語るピルチャー。その土地には、既に街があるようにも見える。「もう街があるわ」というレベッカだが、「いずれ消える」とピルチャーは呟く。
背後から彼のスタッフ(メーガンや、シーズン1でカメラを監視するスタッフとして働いていた人たち)が現れる。彼らは挨拶をして、崖の上から街を見下ろし続けている。

店の前を掃き掃除しているザンダー。その通りに、ジェイソンが現れる。彼らは目を合わせるが、ジェイソンはさっさと店内に入っていく。レベッカの店を現れ、アビーについて説明するジェイソン。アビーが入りこむ隙があったのか?ジェイソンは建築家のレベッカに確認しに来たようだが、彼女は自分の設計にもフェンスにも絶大な自信を持っている。
「家庭は?」
「順調よ」
「よかった。では彼に話すんだな?隠し事は良くない」
ジェイソンなりの皮肉のようだ。レベッカは頭を横に振りながら、出ていったジェイソンを見ている。

ザンダーは自分の店で(閉店している)酒を飲んでいる。彼はレベッカの店を眺めながら、酒を煽っている。

フランクは、例の部屋に案内されている。彼はパートナーと、学校にある秘密の部屋の中で、子どもを作らなければならないのだ。バスローブ姿で、女の子とそれぞれぎこちなくベッドに入るフランク。バスローブを脱ぎ、置かれている“手順”通りに子どもを作ろうとするが、キスを始めてもフランクはあまり乗り気ではない。女の子は傷付き、ベッドを出て行って「私じゃ嫌なんでしょ」と言う。
「そうじゃなくて」
「じゃあ何なの」
フランクは不意に肩をすくめる。
「……そうだね、ブロンドの子が好みなんだ」
「好みのタイプの子と組めるよう、先生に伝えてあげる」
彼女はそのまま出ていく。

王子様のようなテオのイラストを描いている(!)アーリーン(前シーズンでもイイ男に目がなかった印象ですが……)。そこに、ケリーがやってくる。アポなしでやってきた彼女を責めるような言い方をするアーリーンだが、待合室には誰もいない。

テオは、ケリーからメスのアビーの情報を引き出したい。メスのアビーとは何なのか、研究所がどこにあるのか尋ねるテオ。さらに、研究者について尋ねるテオだが、彼女は「獣医学だってテオにしてみれば専門外だ」と言う。だが、テオは「研究者には知識と医学的倫理感がいる」と言う。彼女もその意見には賛同する。
テオはアビーの研究チームに入りたいと考えている。ケリーもそれを望んでいるが、それを望んでいない人間(メーガン)もいることを伝える。それでも、ケリーはテオをメーガンに紹介する。

研究所。メーガンは、メスのアビーの脳髄液を抜こうとしている。しかも麻酔なしで!それがアビーを抑制できるかもしれないというのだ。だが、テオはそれに反対する(モラルに反すると思っているから)。メーガンは苛立つが、「先生も研究に参加を」と言う。
テオがリーダーになるのだ。メーガンはますますイライラしている。
メーガンの催眠療法士というキャリアに驚くテオ(研究者としてふさわしくないレベルだと彼は考えている)。メーガンは言い返すが、テオには通用しない。研究の方法をがらりと変えることを明言する彼。だが、テオが立ち去った後、メーガンは実験を始める。だが、メスのアビーは注射を脳に刺されても、何も反応しない。

ピルチャー主催の食事会。スタッフたちが揃っている。
ピルチャーは、レベッカに本当のことを話し出す。街の建築はしばらく始まらない。レベッカは1年後か、それとももっと先か?とおどける。ピルチャーはお気に入りのワインを愛する理由に「土壌」を上げ、この土地の土壌が変化しやすいことを話している。メーガンとピルチャーは、これから起こることを少しずつ話し始める。すべては2000年後に生まれ変わり、街はそれから建設されるのだ。
レベッカは笑いながら計画について素晴らしいと述べるが、彼女は2人が本気だと気付き、表情を曇らせる。

帰宅したレベッカは、テオに、自分が巻き込まれた計画に不安を感じているが抜け出せない状況にあると告白する。テオは自分が何とかすると言うが、病院に呼び出されて慌ただしく出勤する。

テレサとハスラーは、翌朝も顔を突き合わせる。彼女は昨日、ベンの夢を見たという。ベンが家の中で待っていて、腕に飛び込んでくるのだ。イーサンも生きている。そして、フェンスの内側にはもう何もない。そう話す彼女にハスラーは語り始める。
ハスラーはイーサンがいなくなったら、自分がテレサの面倒を見るつもりだった。しかし、イーサンが失踪したら、テレサとベンはその後を追った。だから、ハスラーも彼女を追ったのだと告白する。つまり、ハスラーはテレサを愛していたのだ。彼はテレサに改めて謝罪する。

フランクは、子供を作ることができなかった(つまり、女生徒とセックスできなかった)ことをテオに相談している。テオは彼が同性愛者だと見抜くが、彼はそれを否定する。フランクはパニックになって、テオはそれをなだめる。
興奮したフランクは子作りすることは掟であり、名誉ある責務だと怒鳴る。もしもその責務を果たせないなら、殺されるのだ。
「俺が守るよ」というテオ。それは可能なのだろうか?

帰宅するテオだが、そこにはザンダーがいる。
「君が言えよ、言うんだ」
レベッカは困惑しているが、ザンダーに煽られて話し始める。テオは、どうしてザンダーが家の中にいるのか理解できない。
「ザンダーは私の― 夫なの」
テオは凍りつく。
「私は拉致されて、眠らされた。目覚めた時には― あなたはいなかった。一人では生き抜けなかったし、あなたは死んだと思ってた」
「だからって結婚?」
口を挟もうとするザンダーに「黙ってろ」と吐き捨てるテオ。
「いつ結婚を?」
「1年前だけど、この半年は別居を」
テオは頭を抱える。彼はひどく怒り、傷付いている。自分の今寝ているベッドにザンダーを引きずり込んでいたのか、とすら言う。
「彼女は悪くない」
かばうザンダーをまた睨むテオ。彼は結婚指輪を外して投げつけ、ザンダーを殴り、家を出ていく。

夕陽を眺めているルーシーのもとを訪れるフランク。並んで座り、夕焼けを見つめる。
「外の世界はどんなかな」
「いつも考えてる」
「考えるのは禁止だから、考えないようにしてる。だけど時々夢に見るの。自分で人生を決められる世界。生涯、他人の髪を洗い続けなくていい世界」
「でも仕事がある、僕にはない」
「ラッキーだよ」
「どうかな。ごめん、ルーシー」
「わかってる」
「今、つらいことがあって……」
「私が守ってあげる」
「逆だろ、普通は兄貴が妹を守るんだよ」
「私が守る」
「ありがとう」

夜。研究所で、メーガンは拘束されているマーガレットに近付いている。
「人類とアビーは遭遇するはずじゃなかった。ピルチャーの予測では、私たちが目覚める前にアビーは絶滅。地球は再び人類のものに。
病院で目覚めた時のことを覚えてる。私は襲われて、踏みつけられ、死にかけていた。でも夫が死ぬ前に私を助けてくれたの。夫に会いたい。私にもまだ感情が残ってる」
ふと、冷静になるメーガン。
「なぜあなたに話しているのかしら、ただの獣なのに。そうでしょ?」
彼女は去っていく。

キャンプ地では、ハスラーがまたテレサに話しかけている。
彼女は、今度はベンが生まれた日のことを思い出していた。そして、息子が先に、しかも孤独でむごたらしい死に方をしたのに守れなかったことを悔いている。
ハスラーはなんとか、テレサに街に戻るように説得を続ける。
「君が街に戻らないのは、死にたいからだろ。俺もそうだった。毎日言ってたよ、“俺はもう死ぬんだ”ってね。だが生き永らえて、今はもう知りたいこともない。
街に戻り、伝えるべきことは伝えた。ただ君の許しが欲しい」
「こうやって一緒に座って話すことはできる。でも、あなたを許すことはできない」

テオは、家に戻ってくる。リビングで眠ってしまったらしいレベッカの寝顔を見て、電気を消して出ていく。

ふと、目を覚ますレベッカ。その目の前にはザンダーがいる。彼女はひどく混乱している。
「一緒に来てくれ」
ソファに座る彼女に、ザンダーは手を差し出す。彼が運転する車に乗り、街を走る彼女。
「ステキな街だろ」
『マクニゴル』(彼女の尊敬する建築家の名前)という店が見え、彼女は「まさか」と呟く。

フェンスの外の穀物畑。火を持つアビーたちが走ってくるのが見える。誰も監視カメラを見ていない。だが、その音声が研究所内のアビーたちにも届いている。
アビーたちは、畑の穀物に火を投げ込んでいる。それはみるみるうちに広がっていく。アビーたちはそれをただただ見つめており、研究所のマーガレットの表情も全く変わらない。

感想

・ベンが死んだのは確定なのか?ホントなら、降板みたいな消え方だ……。
(原作通りなのかもしれませんが。これは原作をポチるしかなさそう)
・レベッカがやはり、この街の建築に絡んでいたことが判明。
レベッカとザンダーが夫婦にさせられていたという設定や、フランクが同性愛者だったという展開もわかりやすく、伏線が読みやすい(丁寧とも言える)ドラマであります。
・ケリーはメーガンがあまり好きではないのだろうな、信用していないのだろうなということがよくわかるエピ。今後、メーガンとテオがどう対立するのか重要なポイントになりそう。しかし、メーガンのイジワルっぷりは少女漫画のようなステレオタイプですね。それがいいのですが。
・ルーシーとフランクが面白い役どころなので、俄然注目しています。
・どうでもいいですけど、ピルチャーがワインになぞらえてウェイワード・パインズの説明をするシーンで、日本だったらこれが泡盛とか焼酎になるのかと思っていた。「美味しんぼ」の焼酎のエピソード思い出した。