「ストレイン」シーズン2・第8話のネタバレ

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第8話「逃げられぬ定め」(INTRUDERS)

女もののカツラや洋服を用意しているアイヒホルスト。誰かに「(これで)元の姿に戻せるだろう」と話しかけている。そのカツラは、明らかにケリーの髪型と似ている。エフやザックとの家族写真が飾られた鏡台の前に座っているケリーは、アイヒホルストにカツラをかぶせられる。彼はケリーに話しかけながら、ドーランを塗る。努力するケリーを、アイヒホルストは教師のように褒める。
さらに、彼女の目を元通りにしようというアイヒホルスト。「目は心の窓だからな」彼女の目にコンタクトをはめ込めば、「ザックが恋焦がれる母親だ」とアイヒホルストはうっとりする。ケリーも鏡を覗きこんでいる。

ブルックリン レッドフック リチャーズストリート
ヴァシリーとエフは朝食を食べている。ノーラにパーマーの暗殺計画についてまだ話していないエフと、エイブラハムの“攻略本”捜しについて皮肉るヴァシリー。酒を朝食代わりに使うエフ。
パーマーを遠くから狙撃するしかないが、ただライフルがない。エフはヴァシリーからジミー・ウーという男を紹介される。

パーマーとマルジェラはベッドで朝を迎えている。今日は枢機卿と約束があり、さらにはアイヒホルストも来るらしい。マルジェラは彼を嫌っており、なぜ彼と付き合うのかを問いただす。マルジェラは全てを聞きだそうとうするが、パーマーははぐらかし「時間が欲しい」と去っていく。

ノーラはうとうとしている。エフは出かけようとするが、バーンズが死んだことについて聞かれるも、エフはしらばっくれる。向こうで何があったかをノーラに明かさないエフに、彼女も呆れる。

ブルックリン レッドフック ヴァンブラントストリート
エイブラハムはヴァシリーと車に乗り、検問の場所にいる。エイブラハムは誰かに会いに行くらしい。
「忘れてたよ、トンネルを爆破したら渋滞が増えるって」
ダッチはニッキーについており、彼らの隠れ家だと安心できないという彼女のために安全な部屋探しを手伝っている。だから今回は欠席だ。
「フェット君、スカートの中身より今は戦いだ」

ブルックリン レッドフック エリーベイスン
ザックとエフ。ザックはママの夢を見たという。家に帰ったらママがいて、「ずっと待っていた」と言ってくれる。いつもと同じ夢を見るザック。スパゲティとガーリックトーストを用意してくれていて、ママがハグしてくれた。ママはもう化け物に変わったというエフと、自分(ザック)を変成させるかどうかなんてわからない!と主張するザック。

ザックとエフは、ライフルを手に入れるために目当ての工場に向かう。そこから男が飛び出していき、入れ替わりで彼らが工場の中に入っていく。突然アジア人の女性が涙を流しながら「閉店よ」とエフに銃を突きつける。ザックは「パパは医者だよ」とフォローを出す。なんと、ヴァシリーに紹介されたジミーは腹を撃たれてしまっていたのだ。彼は重傷だ。先般のアジア人女性=ジミーの娘はエフに助けを求める。エフは外科医ではないが、手術キット(病院に行けないギャング御用達)で彼を助けることに決める。

パーマーと枢機卿の会話。パーマーは本を欲しがるが、値段を釣り上げて弄ぶような態度の枢機卿の姿にパーマーは激怒する。しかも、エイブラハムも取引相手に含まれているような口ぶりの枢機卿。
そこにアイヒホルストも登場してパーマーを後押しする。しかし、パーマーが欲しがっているものの正体を彼は知らない(おそらく察してはいる)。50万ドルの価値がある何を欲しがっているのか?とアイヒホルストは聞き出そうとするが、パーマーは答えない。彼らは運命共同体だとアイヒホルストは言う。
ヴァシリーが爆破で壊した施設(表向きは食糧などの配給センター)の修繕を1週間で終わらせろといい、パーマーのオフィスを後にしようとするアイヒホルスト。だが、そこでボリバルについて触れる(「最近姿を見ない」と言う)パーマー。マスターは彼を新しい宿主に選んだと聞き、パーマーは信じられない。
「君のような献身的な者が選ばれると思っていたのに」
「了見の狭いものは簡単に驚く(バカはすぐ驚く、と皮肉合戦になっている)」
だが、パーマーはしつこく彼が選ばれなかったことについて不思議がる。今度会ったらボリバルに跪けばいいのか?指輪に口づけか?君はどうしている?とパーマーはアイヒホルストに尋ね、プライドを傷付ける。彼は無言で出ていく。

サウスブロンクス ウォルトン街
エンジェルとガスは車に乗り、スパイスの買い出しに出かける。いつかはこの街を脱出しなければいけないというガスに、エンジェルはアーニャとその両親に恩義を感じているらしく、一家から離れないと明言する。だが、目当ての倉庫は既に侵入者たちに荒らされているようだ。

マンハッタン 5番街 聖ベネディクト大聖堂
聖堂にやってくるヴァシリーとエイブラハム。建築について詳しいヴァシリーはその見事さに舌を巻いて興奮気味に解説する。
なかにいる枢機卿に、「オクシド・ルーメン」について質問するエイブラハム。
「現時点では価格は75万ドル、金でね」
と言われて、目を丸くするエイブラハム。だが、その金を24時間以内に用意すると言い、ヴァシリーもそわそわする(そんな金、どこにあるのかと思っている)。他の入札者はパーマーだと推測するエイブラハム。パーマーはエイブラハムを「そんな価値もない男」と言ったが、エイブラハムはパーマーを「危険な男だ」と言う。ヴァシリーも加勢して、彼に警告する。だが、枢機卿は2人を追い帰す。

聖堂から出たエイブラハムに、ヴァシリーはどうやって金を用意するのかを問う。だが、エイブラハムはだとえ本を入札できたとしても、パーマーに横取りされるだろうと推測する。だからこそ、「盗む」というのだ。「あのクソ野郎から盗む」ヴァシリーはエイブラハムの毒舌に大笑いする。

エフは手術を始める。ザックは、エフを手伝うために手術着を身に着けている。開腹を始めるエフと、ガーゼで血を拭うザック。

変装したケリーは、車を運転している。検問の検疫を突破しようというのだ。目はごまかせても、紫外線ライトが既に検疫に浸透しており、肌の下に虫がいないか調べられるようだ。慌てるケリーだが、後ろの車に感染者が乗っており、彼女はスルーされる。
車をある廃工場につけ、トランクからストリゴイたちを出すケリー。2体の感知者がそこから出てくる!

手術は終わった。成功した報酬として、エフに金を払うよう娘に言うジミー。だが、娘を止めて「実は客として来た」というエフ。

彼はライフルを手に入れた。「それでママを撃つの?」「必要ならな」
エフは話題を変える。エフはザックの助手ぶりを褒める。「今みたいにママを助けられない?」エイブラハムが日光でマスターが死ぬと言っていたのが間違いだったみたいに、ママのことも救うことができるんじゃないか?エフは言葉を失うしかない。

感知者は、ザックの触れたフェンスの匂いを辿り、追う。それをケリーも追いかける。

ハーレム 2番街と116丁目の角
アーニャの父はどこにも行かないと言っている。アーニャとガス、そして意外にもエンジェルは街を出たほうがいいと彼を説得している。街中が略奪と破壊まみれで燃やされているからだ。だが、父はそれに頷かない。役人じゃないと外は出られないという父だが、「俺達は自由に国境を飛び越えてきた」というガス(ガスの母は不法滞在者だった)。両親は決意する。アーニャはガスを追いかけてきて、感謝の意を述べる。そして彼にキスするアーニャ。一緒に来てほしいという彼女とガスの間に、甘い雰囲気が漂う。
「オーガスティン・エリザルディ」
振り返ると、そこにはクインランがいる。
「話がある」

ガスとクインランは通りに出て話をする。動きが早すぎるクインランに、ガスも抵抗できない!発砲したガスの胸元をつかみ、すぐ離すクインラン。自分がヴァーンを育てたこと、彼がマスターを見くびっていたことを指摘する。「もう(ストリゴイとの)縁は切った」というガスは「バカたちとは仕事はしねえ」と言い切る。「長老たちはたしかにバカだ」と、今までのストリゴイとは違う発言をするクインラン。
「私は目的のために彼らを利用している」
「目的は?」
「マスターだ」
「へえ、そりゃいいね。うまくいくといいね。成功を祈ってる。だから銃を返してくれよ」
「マスターはお前を追う。彼に逆らっただろう?何を失った?親友か?母親か?次は何を失う?」ガスはアーニャを振り返る。
「美しい娘だ。美と愛ははかなくも力強い。私も手にし、両方失った。あの娘なら救える。諦めろ、マスターを葬るまで」
「なんでこの俺なんだよ?」というガスに、自問は数世紀前に封じ込めたというクインラン。彼に覚悟を決めるように迫る。

聖堂の中。枢機卿は準備を終え、外出するために車を回すように弟子に声をかける。だが誰も出てこない。そしてそこには、アイヒホルストが現れる!「これが息子への愛情表現とは変わってる」キリストの磔の像を見ながら、アイヒホルストは語る。オクシド・ルーメンについて尋ねるアイヒホルストだが、今の価格は100万ドルだと言う枢機卿。アイヒホルストは「もっといいものでは?あなたの命です」といい、枢機卿は固まる。彼を追い払おうとするが、アイヒホルストは邪魔する。

ヴァシリーとエイブラハムは本を盗むために聖堂に侵入する。

神に祈りを捧げる枢機卿に、アイヒホルストは「神よ聞こえましたか、あなたの忠実なしもべが呼んでいます。助けに来ないのですか?」と挑発する。そして「あなたの神は、他に用事がおありのようだ」と彼に微笑みかける。
「本はどこだ?」
枢機卿は仲介者であり、その秘密は絶対に明かせないと誓ったという。「それでは、その誓いは破らせられない」というアイヒホルストは、彼に向かって割れた舌を飛び出させる。

エイブラハムたちは異常に気が付き(枢機卿のおつきのニコラスが廊下で倒れている)、急ぐ!

枢機卿を感染させたアイヒホルストは、彼が変成すればマスターがすべてを読み取れるという。誰が仲介者なのかわかるだろう。
「そんな憂鬱な顔をしない、すぐ新たな神に出会えるから」
そこにエイブラハムとヴァシリーが飛び込んでくる!アイヒホルストは逃げていく。
死にかけている枢機卿に、本の持ち主を教えてくれれば、魂を解き放つことを約束するエイブラハム。枢機卿からラドヤード・フォネスキューという名前を聞き出し、エイブラハムは修道院にいた少年のことを思い出す(オクシド・ルーメンを手に入れるためにオーストラリアの修道院に向かったが、既に本は処分したと説明した生き残りの少年)。そして、エイブラハムは彼が人間のままで死ねるように枢機卿の首を切り落とす。

深夜、ニュースで枢機卿の事件を知るパーマー。驚いた声に、マルジェラもやってくる。「君を巻き込みたくない」というパーマーは、やはり彼女に何も明かさない。パーマーの秘密主義にとうとう彼女は怒り出し、部屋から出ていってしまう。

隠れ家で、ノーラはエフとザックを迎える。ザックは元気がないし、エフはライフルを持っている。エフはノーラに説明をするため、別室に呼ぶ。ザックとケリーのことで意見が堂々巡りになるという2人。
エフは最初に真実を隠し、その後にいやというほど見せつけた。そして肝心な時にノーラに預け、姿を消した(ワシントンに行った)。その態度がまずかったと指摘するノーラ。
「あなたは何かを隠してる」
その背後のガラス窓(厚ぼったくモザイク状になっているので、その姿ははっきりと見えない)には、ケリーらしき女性がいる。
「目を見ればわかる」
別室でゲームをしているザックのもとに、ケリーは近寄る。彼女はじっとザックを見つめている。

とうとう、エフはワシントンであったことをノーラに話すことにする。
・バーンズを殺したのは自分だ
・ロブ、リー・トーマス(製薬会社の女性)、殺し屋まで死んだ
リーと浮気したことをなんとなく察したノーラは「そうなの」と言って去る。

ケリーは扉が開かないことを確認して、窓をノックする。
「ザック。あなたにすごく会いたかったわ」
「僕もだよ」
「ドアを開けてくれない?話したいことがたくさんあるの」
「できないよ。だってママは」
「ママを見て。皆の話は嘘。病気だったの」
ケリーは言葉巧みに、ザックに鍵を入れるように言う。
「できないよ」
ザックは中に入れられないと主張するが、やはりドアを開けてしまう!

ザックの声を聞きつけて、ノーラとエフはやってくる。ノーラは銃を、エフは剣を手にする。だが、ケリーは暗闇に隠れてしまった。
「誰と一緒に入たいかザックに決めさせましょうよ、どちらを選ぶかしらね?」
ザックへの呼びかけをやめないケリー。夜の子どもたち(感知者)もなかに入ってくる。
ノーラを襲おうとした感知者のひとりの舌を切り落とし、アイアンメイデンのような武器(釘がたくさん飛び出している謎の武器?)に体を突き刺すエフ。彼女?は磔になり、キーキーと喚く。ケリーはエフに上からとびかかり、彼を転ばせる。ノーラも押しのけ、口から捕食のための器官を飛び出させようとする。ザックは泣きながら「ママやめて!」と叫び続けている。だが、ぶら下がっていた滑車をケリーにぶつけたノーラ。顔の一部が剥がれ落ちてしまう。
「ザック」
ケリーを撃つエフだが、感知者が彼女の身代わりになる!エフは追いかけるが、呆気なく彼女は逃げてしまう。