「ストレイン」シーズン2・第5話のネタバレ

sts2

第5話「速やかな死」(QUICK AND PAINLESS)

ブルックリン レッドフック東 公営団地
警官たちが団地の中を調べている。部屋のなかで泣いているような子供に話しかける警官。しかしそれは、ストリゴイだ!子どものストリゴイに噛まれてしまう警官・デンプシー。素早く動く子どもを撃とうとするが、到底追いつかない。さらに、子どものストリゴイがデンプシーを連れ出そうとした(議員の甥である)マイキーを襲ったので、彼らは全員退却する。
外では、団地の住人と検査官たちが揉めている。子供のストリゴイに噛まれたデンプシーは「平気です」と上司に報告するが、顔を上げるとその目が既に変色している(赤みを帯びてきている)。仲間たちは、彼が感染したことを悟る。

子どものストリゴイは、ケリーのもとにもどる。少年は感知者(夜の子どもたち)だったのだ。子どものストリゴイを抱きしめるケリー。歌うように何かを囁く。

マンハッタン チェルシー 八番街
あるクラブに足を踏み入れるエフ。おそらく、ゲイたちがたむろしている。エフは店の奥へと進み、扉を守っている男に「ダッチの友人だ」と話しかけて中に入る。エフは新しい身分証を作ってもらうためにここに来たのだ。一瞬で素性がバレたエフは、男に「変装も必要だ」と言われてしまう。

クイーンズ ロングアイランドシティ 46番通り
エイブラハムはある建物の中に入る。猟犬が吠え立てるなか、彼はボディチェックを受けてボスのもとへ進んでいく。ボスはクリーム(前シーズンにて、ガスから盗難車を買い上げていたチンピラ。最終的にはガスは彼から金を持ち逃げしようとして、結局ヴァーンに拉致された)。エイブラハムはクリームから何かを買いに来たらしい。
「オクシド・ルーメン」をクリームに探すように頼んだエイブラハムは、探し出したら礼をするといいながら腕時計(非常に高級なアンティークの腕時計)を出す。クリームはそれに食いつき、彼からその時計を奪って追い帰そうとする。だが、エイブラハムはサルデューの仕込み杖を使い、クリームの喉に剣をつきつける。そして、クリームが買い付けた本を見せるように迫る。

エフはザックに今後の明るい展望と計画について話している。だが、一緒にワシントンに行こうと持ち掛けられたザックは「ママと一緒じゃなきゃ」「僕はここに残る」と主張する。ノーラはエフを呼び出して、彼の行動の無謀さを指摘する。エフは指名手配中、ノーラだって顔が割れている(同僚だから)。ザックは子どもだし目を引く。どう考えても悪目立ちするから、エフだけで行くべきだというのだ。いざとなったら、1人のほうが逃げやすい。
そこに、ダッチが「フェット(ヴァシリー)が逮捕された」と飛び込んでくる。彼女は議員とその部下たちに抗議をしに行くために身支度をしている。ノーラもそちらのほうが気になるようだ。
しかし、エフは現実的な計画ではなかったことを反省しながら、ノーラに「離れたくない、パートナーだろう」と囁く。ノーラは「もう心は決まってるの。あなた1人で行って」と言う。そしてノーラはダッチと出ていく。

エフは鏡の自分にグラスを掲げ、また酒を飲む。そして、髪の毛をハサミで切りそろえる。あらかたカットした後に、彼はバリカンを入れていく。

エフは骨壷の中に薬を隠す。鏡に映ったエフは、スキンヘッドになっている!その姿をザックに見せると、息子も絶句する。ノーラとここに残るように言うエフだが、ザックは(ヴァシリーが捕まった)今こそ父もここに留まるべきではないか?と言う。だが、エフは感染を食い止めるために行動しなければいけない。ハグをしてくれと言われ、半身だけ抱きつくザック。「頑張って」と呟く。

ダッチとノーラは議員のもとを訪れる。住居を失った(ヴァンパイアの捜索で団地を追われた?)人々が議員に抗議に来ているが、立派なスピーチで追い返されていく。ノーラは感染者の見分け方を議員や警官に指南する代わりに、ヴァシリーを解放するように頼む。
拘束されていたはずのヴァシリーだが、他の逮捕者(若者やホームレス?)たちとカードをしていたようだ。彼は冗談を飛ばしながら彼らと笑顔を交わし、部屋を出ていく。

ケガをしているヴァシーリを見て、警官に抗議するダッチ。だが、警官もヴァシリーがなぜ地下鉄を爆破をしたのかは理解しているようだ。スタテン島でも活躍したフランクが彼らをなだめる。
「市民が勝手に動いては困る。それがたとえ爆破のプロでも」
ヴァシリーを元軍人かと勘違いし、駆除課の人間だと知って驚く(そして笑う)フランク。ダッチは「ニューヨークで一番腕がいい」とフォローする。警官は、ストリゴイが紫外線や銀に弱いことを知らない。頭を狙って殺していたようだ。「そんなこと(紫外線や銀のこと)も知らないなんて」というダッチと「それ(ヘッドショット)も有効だ」というヴァシリー。だが、素早すぎる子どもたちのことを口にした警官を問いただす。ヴァシリーたちには初めての情報だ。これから団地の討伐に再度向かうという警官だが「部下が2人足らない」と言う。ヴァシリーとダッチはにやりと笑い、「武器をとってくる」と言う。

マンハッタン ミッドタウン ペン駅
駅は大混乱している。身分証を出し、行列のなかから抜け出すエフ。偽の身分証でうまくごまかせたようだが、果たして……?

ノーススイート・リージョナル号 ワシントンD.C.行き
かつての上司・バーンズと遭遇しかけてしまうエフ。彼が来なさそうな座席に逃げる。

エイブラハムは、本を探している。クリームの所有している荷物にはないようだ。手付としてパテック・フィリップの時計を渡し、本が見つかったら世界に3本しかない超貴重な時計(これが世界に現存する4本目だという)を彼に渡すと持ちかける。するとクリームは、業者に心当たりがあると言い出す。宗教関連に強い業者がいるというのだ。クリームに念押しして、エイブラハムは去る。クリームは肩をすくめる。

列車の中で世間話を始めるエフと、近くの座席の男性。エネルギー省に務めるニールという男に、エフはジョナサンと名乗って挨拶する。ニールはエフに「見覚えがある」と言い、ビールを買いに立ち上がる。エフはその後ろ姿を見守りながら、どうするか考える(だが、結局のところ正体はバレていない)。

ノーラは感染が疑われる人たちに、紫外線を当てて議員に見せている。3人中、1人の男だけに寄生虫が見つかる。感染者の肌の下で蠢く寄生虫の様子に議員や看護師は息を呑む。議員にノーラは「見てもらいたい人がいる」と連れていく。甥っ子のマイキーだ。階段から落ちて頭を打っただけのようだが、紫外線ライトを当てると肌の下に寄生虫がいる。何もできないとしかノーラは言えない。虫が体中を蝕んでいることを知った議員は「あんまりよ」と涙ぐみながら部屋を飛び出す。

団地に踏み入るフランク、ダッチ、ヴァシリーたち。警官に銀の武器について説明するダッチ。フランクはヴァシリーの持っている鉄筋に「その鉄の棒は何か意味があるのか」と問うが「曲がらねえだろ?」とヴァシリーはお茶目に返す。彼らはストリゴイに銀の武器を撃ちこんで倒すが、フランクはヘッドショットで倒していく。
部屋の中に入っていく3人。シャワーのような音がする。だが、ただシャワーが出ているだけだった。しかし壁の向こう側でドンドンと音がする。通気口か?ヴァシリーは壁の中で移動する音を追いながら、そこに鉄筋を突き刺す。開いた穴から、中を覗くヴァシリー。と、ストリゴイの舌が飛び出してくる!ダッチが舌を切り落とし、ストリゴイが鉄筋で刺し貫く。ストリゴイは死んでしまうが、壁の向こう側から不気味に顔を出したままだ。
ストリゴイはまだいろんなところに隠れているはずだ。壊れているエレベーターの底にも、眠っているストリゴイたちがいる。そこに銀の手りゅう弾を投げ込むダッチ。その効果を見て「これからは銀も用意しよう」とフランクは呟く。

議員は、いつマイキーを殺すかで悩んでいる。変成してからのほうがやりやすいのでは?議員を「人間の姿のまま逝きたいはず」とノーラは励ます。市民には散々(変成した者は殺せと)言ってきたのに自分はできないと涙を浮かべる議員。ノーラは彼女に優しく寄り添う。

道を歩くエイブラハムの背後を、何かがつけている。それは……フィッツウィリアムだった!
「手を貸そう」

エフは列車に乗り続けている。と、そこにバーンズがスピーチ原稿を読みながらやってくる。一旦身を隠し、どうしたらいいか考えるエフ。そのまま立ち上がり、座席を移動する。そしてトイレに隠れてしまう。息を整えるが、すぐにその扉はノックされる。国土安全保障局だ。乗客の健康状態をチェックしてまわっているという。
エフはトイレから出るが、検査官に「自分が最初にこの感染を知った人間だ」と明かしてしまう。警官は彼を怪しむが、検査は終了する。
と、やはりバーンズと鉢合わせしてしまうエフ。「感染を食い止める秘策がある」というエフを、バーンズは見逃すと約束する。だが、エフは彼を殴りつけ「あんたは信用できない」と叫ぶ。激しくもみ合った結果、バーンズは倒れてしまい、エフはどうやって逃げたらいいか考える。立ち上がり、もっと賢く立ち回れと言う彼をにらむエフ。彼らはまたもつれ合い、エフはバーンズを列車のドアの外に叩き出してしまう(エフはドアを開いて、どうやって逃げたらいいか考えていた)。

マンハッタン ミッドタウン 西44丁目
パーマーはマルシャンと高級レストランで食事を楽しむ。レストランの客たちは、パーマーに称賛の拍手を贈る。そこに、彼と古い馴染みのマクナマラ枢機卿が挨拶に来る。パーマーが探していた例のものが、もうすぐ見つかるかもしれないと伝えに来たのだ。先方の返事待ちだといい、また連絡すると去る枢機卿。
パーマーも、あの本の情報を得てしまった。

マンハッタン ストーンハート・グループ
パーマーとマルシャンは腕を組みながら、楽しげにオフィスに戻ってくる。と、目の前のビルが燃えている!冗談を飛ばすパーマーを、やや冷ややかな目で見ているマルシャン。パーマーはマルシャンを周囲にどう紹介すべきかを悩んでいるようだ。
「君は秘書以上の存在だ」
だが、何も言わなければ、人はあれこれ勝手に想像するだろうと言うパーマー。
「他人の考えなんて気にしなければいい」
2人は乾杯する。だが、マルシャンはパーマーのグラスを取り上げ、じっと見つめる。男女の雰囲気が漂うが、マルシャンは立ち上がってダンスに誘う。一度は断るパーマーだが、老人扱いされて引き下げれない。窓の外では、相変わらず向かいのビルが激しく燃えている。パーマーはマルシャンとのダンスに酔う。

エフはワシントンD.C.に到着する。駅の外に出ようとするエフ。ホームで手荷物検査を受けている横で、エフの元上司・バーンズの行方を捜す秘書が見える。彼女に気付かれないよう、ワシントンの雑踏の中に消えていくエフ。

ニュージャージー州 ベドミンスター郡区 サマセット空港
空港に飛行機が不時着している。検疫所があるから着陸禁止と指示されたにも関わらず飛行機がそこにある。しかもニューヨーク周辺は飛行制限があるのに。「客が具合が悪くなったから不時着した」という飛行機の乗組員たち。しかし、その客はどこかに消えてしまった。フェンスは切り裂かれており、その姿はもう見えない。

男は寂れた街を歩いていく。それは新たなストリゴイだ。彼は黒塗りの車に乗り込む。運転手の黒人の女が「行きますか?」と彼に尋ねる。