嫌味のない、監督主演コメディ「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」

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2014年の「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」を見た。
邦題が「シェフ」だけじゃわかりにくいよね!という気持ちも理解できるのですが、ダ、ダサすぎない?

なお、出演者は豪華。スカーレット・ヨハンソンやダスティン・ホフマン、ロバート・ダウニー・Jrも出てますね。あと、実写版マリオの映画でルイージを演じていたジョン・レグイザモが出てます。ちょいちょい再会するのが嬉しいけど、もう50代なの!?

あらすじ

「アイアンマン」のジョン・ファヴローが製作・脚本・監督・主演で贈るハートウォーミング・コメディ。オーナーや評論家と衝突してレストランをクビになったシェフの主人公が、フードトラックの移動販売を始めることで自らの誇りと家族との絆を取り戻していく姿を描く。相棒役のジョン・レグイザモ、別れた妻役のソフィア・ベルガラのほか、スカーレット・ヨハンソン、ダスティン・ホフマン、ロバート・ダウニー・Jrらが豪華に共演。

ロサンジェルスの一流レストランで総料理長を務めるカール・キャスパー。人気料理評論家の来店に革新的な新メニューで挑もうとするも、オーナーに却下された挙げ句、評論家にも酷評され、ついに怒り爆発。その一部始終がSNSで拡散してしまい、店をクビになったばかりか新たな働き口もなくなってしまう。傷心のまま故郷のマイアミに戻ったカールは、前妻や旧友マーティン、息子のパーシーたちの助けを借り、キューバ料理の移動販売を始めることに。こうして、改装したオンボロ・フードトラックに乗り、パーシー、マーティンと3人で、移動販売をしながらロサンジェルス目指して大陸を横断していくカールだったが…。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=350453

とにかく美味しそうな映画!
すごく気取った料理ではなく、キューバ料理の庶民的なフードが出てくるのが面白い。
キューバサンドイッチやチーズがたっぷりかかったポテト、いろんなチーズを入れたサンドイッチなどが出てきます。

「アイアンマン」などを手掛けた監督が自ら主演しているのですが、この人の演技がまた面白い。ぽっちゃりした体型と料理人らしいキレやすさが共存しています。
登場人物も豪華ですが、それだけに頼っていないのは、息子との愛情を取り戻すためのフードトラックによるロードムービーが軸になっており、こんなの感動するしかないじゃん……という感じ。

ネタバレ

主人公は離婚して、息子とは離れて暮らしています。
しかし、元妻との関係は悪いものではないですし、息子とも仲がいいほう。
ですが息子は父と遊園地に出かけたり遊んだりするより、何気ない会話の方が楽しいようです。「昔に戻ったみたいだから」と言います。

しかし主人公とレストランのオーナーとの関係は最悪。
伝統的な料理を作れというオーナーと、いろんなことを試したいシェフの意見がぶつかっています。

批評家(有名なブロガー)にもボロクソに言われ、その批評に慣れないTwitterで反撃したらそれで炎上(本人はメールとTwitterを混同していた)。
好きにやらせてもらえないイライラも募り、クビになってしまいます。
しかしその日に再来する予定だった批評家がどうしても許せなかった主人公は喧嘩をふっかけに行き、その動画がネットで拡散してしまいます。

このせいで評判がガタ落ちした彼は、妻に誘われるままにマイアミに行くことへ。
妻は実業家のようで、お金持ちっぽいです。彼女が仕事の間、息子の面倒を見るのが彼の役目。
と言われていたのですが、妻に誘導されてフードトラックの出資をしてくれるという元嫁の元旦那に会うことになります。
これがロバート・ダウニー・Jrですね。いつもタイピングしている時に「JR」ってなっちゃうので気を付けたい。

この元旦那のキャラが非常にユニークなのですが、それはさておきフードトラックをあっせんしてもらえることになります。
しかしこれがボロで汚いので必死に洗うしかない状態。息子と父の共同作業です。しかし、腐った食べ物がこびりついているトレーを洗えといわれてむくれる息子。トレーを捨てようとした息子を怒鳴ります。
「捨てるな!これが厨房の仕事なんだ!」
「でも僕は料理がしたいんだ!」
シェフからすると「おお、わかる、わかるぞッ!」(JOJO調)なのかもしれませんが、どんな仕事でも華やかな面とつらい面があるものだよなあと思わせられる。
まあ、「使えるもんは捨てるな!」というエコ精神でもあるでしょうが。

ここで、主人公を慕っていたレストランでの部下のシェフも登場します。
3人で料理をしながら旅行することになるのですが、まずはトラックにいろいろ積み込むのを助けてくれたおじさんたちにサンドイッチをごちそうすることに。
ここで失敗したサンドイッチを「タダだからいいじゃん」と出そうとする息子を怒るパパさんであります。

キューバ料理を出すトラックを走らせながら営業をスタート!
TwitterやVINEを活用する息子のおかげで、人もたっぷり集まってきますぞ!

しかし、夏休みが終わったら元通りの生活に戻ろうと言うパパ。
息子は「放課後とか土日とか手伝いたいよ!」というのですが、それはダメだよというわけ。
そりゃあ勉強とかスポーツとか友達との遊びとかで、子どもらしく遊んでほしいよというパパの願いもわかるけど、息子の気持ちもわかるなあ。
という展開もありつつ、ガン落ち込みする息子のために「やっぱり手伝ってくれないか」と申し入れます。

さて、嫁も協力して大人気のトラック営業。
ここに、冒頭の批評家がやってきます。
ちょっとおこのシェフですが、このおじさんから「資金出資するから店出して」「パートナーになろうぜ」と申し入れられてびっくり。
前の店のメニューはひどかったけど、これはめちゃウマだ!というおじさん。
結局新規で店を出し、元妻とよりを戻して新しい店でウエディングパーティーをしているところで話が終わります。

なんちゅーか、ハッピーすぎてまぶしい話ですね。でも、恋愛要素なしでこういう真っ向から幸せなストーリーを楽しめる映画って貴重かもしれない。

関係ないですが、キンタ●にコーンスターチをまぶすとスーッとするらしいです。
タマがある方はお試しあれ。※責任は自分でとってね!